this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
学校が終わってから
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
10
つぎへ >>
添木 牡丹
は、上機嫌で鼻歌を歌いながら消毒瓶を整理していた。
オキシドールの刺激的な匂いすら、今の彼女にとっては心をときめかせる素敵な香りである。ずいぶんご機嫌ねぇ、と呆れたような
鷲尾 礼美
の声音に、うふふと笑みを浮かべつつ振り返った。
「そうですかぁ? 私はいつもどおりですよ?」
「顔がにやけてるわ。デートか何かかしらね」
「……えへへ、実はそうなんです」
添木はそう言いながら時計を見た。時刻は18時の少し前。あと少しで待ち合わせの時間だ。
幸せそうな添木の笑顔に、鷲尾は呆れを通り越して素直に祝福してあげたい気持ちになる。おっとりとした添木は、たまに大きなドジをやらかすものの普段の仕事ぶりはいたって真面目で丁寧だ。それにいつも「先生のためにがんばります!」と言ってもらえるとなれば、鷲尾も悪い気はしない。
「ねえ先生、あの……男の子が喜ぶしぐさとか、どんなのでしょう?」
まるで熱でもあるのかというように顔を赤らめながら、そんなことを尋ねてくる添木。
そんな可愛らしい教え子の姿に、鷲尾は思わず顔をほころばせた。
「うーん、そうねぇ。高校生の男子なんて、好きな女の子になら何されても嬉しいものだと思うけど……」
ただ男子を誘惑する仕草を教えることは簡単だ。けれど純情な高校生に、保健室教諭としてあまり不健全なことを吹き込むわけにもいかない。うーん、としばし悩んだ挙句、鷲尾はそっと添木に耳打ちした。
その内容に、ただでさえ赤らんでいた頬を更に染めながらも添木は頷く。
「わ、分かりました……。ありがとうございます!」
創くん喜んでくれたらいいな。えへへとはにかみながら添木がそう言ったとき、18時を告げるチャイムが聞こえてきた。
その音に、鷲尾は添木が持っていた消毒液の瓶を取り上げて言う。
「ほら、デートの時間に遅れるわよ。あとは私が片付けておくから、早く行きなさい」
「えっ、でもまだ整理があと少し……」
「いいのよ、そもそも今日の整理も私が付き合わせてしまったんだし。ほら」
鷲尾の言葉はいつになく優しげだ。ありがとうございます! と頭を下げると、添木はカバンを手に小走りで保健室を後にした。
窓辺では小鳥が小さくさえずっている。
(鳥さんも、久しぶりの晴れで嬉しいみたいですね…)
きれいな羽をした鳥の鳴き声に耳を傾けながら、
御巫 時子
はふふ、と小さく笑う。
「どうかしましたか?」
「あ、いえ…。今日は晴れで、鳥さんも気持ちよさそうです…」
実験器具を吹き上げていた
五十嵐 尚輝
は、おっとりとした教え子の言葉に小さく頷いた。
「ああ……。今日は久しぶりの晴れですもんね」
そう言いながら、見えているのかいないのか分からない目で窓の外を見る。
放課後の理科室。凝り性の五十嵐は、一日の終わりによく実験道具を丁寧に手入れしている。おかげでビーカーやフラスコはいつもピカピカで、ともすれば汚れやすい理科室はきちんと清潔に保たれている。
御巫はそんな五十嵐に会いに、時折こうして理科室を訪れていた。実験の予習をしたり器具の手入れをする五十嵐の様子を、窓辺で鳥のさえずりに耳を傾けつつ見学をする。そのゆっくりとした時間が御巫は好きだった。
「そういえば、今日もお弁当ありがとうございます」
おいしかったですよ、という五十嵐の言葉に、御巫は安心したように笑う。
「それならよかったです…」
「いつも凝ったお弁当を作ってもらっているので、たまにはお返しをしないといけませんね」
そう言うと、五十嵐は手にしていたビーカーを置いて自分の鞄を探り始めた。
はい、と彼が取り出したのは……にんじんだった。オレンジ色のそのにんじんは、スーパーに売ってあるものよりも少し大ぶりでごつごつしている。
唐突に差し出されたにんじんに御巫はぱちぱちと目をしばたかせていたが、すぐに輝くような笑顔を見せた。
「ありがとうございます…! いいんですか? いただいても……」
「もちろんです。親戚からお裾分けでもらったんで、一本どうぞ」
もらったにんじんをカバンにしまいながら、そうだ、と御巫は思いついたように言う。
「それじゃあこのにんじん、明日の先生のお弁当にいれましょうか…」
「……いえ、それはあげたものですし、どうぞ御巫さんがいただいてください」
それに僕、にんじんはちょっと苦手で…。
言葉の端に若干の気まずさを滲ませながら言う五十嵐に、御巫は思わず笑みをこぼした。
五十嵐が野菜嫌いだということは、弁当を作っている御巫は当然知っている情報である。
かといって一切野菜を入れない弁当というのも味気ないので、なるべく苦味やえぐみの少ない野菜を選んだり、細かく刻んで肉に混ぜたりと乙女らしい配慮を込めて作っていたのだ。
「でも、先生のお弁当、いつもにんじんも入れているんですよ…?」
微笑みながら言う御巫の言葉に、五十嵐は驚いたように言う。
「そうなんですか。ぜんぜん分かりませんでした」
「ええ、尚輝先生が食べられるよう、こっそり入れてましたから…」
「こっそり、ですか」
五十嵐は興味深げに頷きつつ、空になった弁当箱を見つめてつぶやいた。
料理って不思議ですね……科学的研究の余地がありそうです、と。
連れられてやってきた店の扉を開いた
志波 拓郎
は、思わず目をしばたかせた。
「あれ、ここって……」
目の前に広がる店内の様子。そこで働く女性たちはみんないわゆるメイド服に身を包んでいる。
「おかえりなさいませ、ご主人様、お嬢様」
入店した二人に気づいたのか、ひとりのメイドさんが恭しくお辞儀をしながらおなじみのフレーズを口にした。本当にこのセリフ言うんだな…と面食った様子の志波とは対照的に、
高梨 彩葉
は慣れた様子で席の方へと歩いていく。
よく通うのかな、と思う志波に、高梨はにっこり笑って言った。
「ここのデザート美味しくってさー! しばっちもきっと気に入ると思うよ」
そう言う高梨の内心は落ち着かない。
なぜなら彼女、この店でメイドとしてバイトをしているからだ。
バイト仲間には事前に伝えてあるため、高梨をきちんと客として扱ってくれている。通い慣れている様子も、お菓子がおいしいからと常連のフリをしていれば違和感はないはずだ。
高梨の読み通り、志波は特に勘ぐる様子もなく、ただ物珍しさに少しきょろきょろと見回しつつ席に着く。
「本当のメイド服だ……制服で来ても大丈夫なのかな……」
「ん、その辺は大丈夫だよー、私もいつも来てるし!」
志波の不安げな言葉に笑って返していると、メイドの一人がメニューを持ってきた。
あ、先輩メイドさんだ、と思いつつ高梨は他人行儀な笑顔でそれを受け取る。先輩も事前に話を通しているため、ごく自然な応対だ。
「本日はお越しいただき誠にありがとうございます。現在キャンペーンをやっておりまして、こちらのケーキは特にオススメなんです」
そう言ってメイドが差し出したのは、期間限定メニュー。その写真を見て、あ、と高梨は思わず息を呑む。
白いクリームで綺麗に包まれたケーキの上に、ピンクの薔薇とチョコレートでできた鳩。
(こ、これ、カップル限定のケーキじゃん!)
高梨は一言言いたげに先輩メイドにじろりと視線を向けた。が、先輩メイドは素知らぬ様子で笑って言う。
「クリームの中はココアスポンジとなっております。クリームも甘すぎないように作っておりますので、男性の方でもおいしくいただけるかと思います」
ううう、と顔を赤らめる高梨には気づいていない様子で、志波はしげしげと写真を眺めている。
「へえ、これおいしそうだな……。どうする……?」
そう尋ねる志波の瞳は、これ食べたいな、と言っているようで……。
このケーキがとてもおいしいのは高梨も知っている。試作品を何度か食べたことがあるからだ。
しばっちにも食べさせてあげたいな……。カップル限定という気恥ずかしさより、志波を思う健気な心の方が強かった。じゃあ、と高梨はその写真を指さして頷く。
「これひとつください」
「かしこまりました」
にやり、と一瞬だけ見せた先輩メイドの笑みに、照れたように視線を逸らす高梨。
どうかした? と志波から尋ねられれば、別に! と慌ててごまかすようにメニューを見るのだった。
そんな様子に首を傾げつつも、志波も志波で内心密かに胸を高鳴らせていた。
(これっていわゆるデート、ってやつかな……いや、でも……)
高梨さんは単にこの店に来たかっただけなのかもしれない。
淡い期待を抱いたり必死にそれを振り払ったりしている間に、二人のもとに先ほどのメイドが訪れた。
「お待たせ致しました。こちらが当店オススメの限定ケーキでございます」
二人の間に置かれた皿の上には、写真で見たものと同じ白いクリームのケーキが乗っている。薔薇とハトの飾りも精巧で、その見た目のきれいさに二人は思わず息を呑む。
(……いつもお客さんに出してるのより形が整ってる)
さては先輩メイドさん、気合を入れて作ったな? ちらりと高梨が見上げると、メイドはぱちりとウインクしてみせる。
そんな様子に小さくため息を着くと、高梨は再びケーキに視線を戻した。
何はともあれこのケーキ、かなり美味しそうだ。
「じゃあ二等分に切り分けて…っと、じゃあさっそく食べよっか!」
ケーキを切り分けると、二人はぱくりと一口ケーキを食べた。
「ん! おいしー! さっすが限定品だね!」
「うん、すっごくおいしい……こんなにおいしいケーキ、初めて食べたかも」
高梨の言葉に同調するように、志波も表情を緩めてケーキを頬張った。
絶賛する二人に気をよくしたのか、メイドはニコニコと口を開く。
「お喜びいただけたようで何よりです。カップル限定ケーキはまだやっておりますので、次回もまたお越し――あ」
言ってしまった。
思わず素の声を出してしまったメイドは、ちらりと高梨に視線を向ける。
「ちょっ、ちょっと!」
なんで言うのよー! と声を大にしていいたいのをぐっと堪える高梨。
(うう、言わないでって言ったのにー!)
メイドの言葉は志波の耳にもしっかりと届いていた。
「え、今カップル限定って――えええっ?!」
その意図を把握した彼は、思わず顔を赤らめて大きな声を上げるのだった。
……という一騒動を挟みつつ、ボヌールでの喫茶店デートは無事終了した。
(いやあんまり無事じゃないけど……しばっち、怒ってないかな?)
二人並んで桜花寮へと向かいながら高梨は志波に詫びを告げた。
「ご、ごめんねしばっち。……あの、私どうしてもあのケーキ食べたくって」
高梨の言葉に、志波は慌てて首を振った。
「い、いや! 高梨さんがいいなら俺はいいんだ……。それに、あのケーキ、すっごくおいしかった」
「そっか、それならよかった。ありがとうね」
ぽつぽつと会話を交わしながら、茜色の道を歩いていく。
メイド喫茶と知って思わず身構えていた志波であったが、よくテレビで見かけるようなきゃぴきゃぴとした空気はなく、ケーキの質も店内の雰囲気もまるで文句なしだ。
(ちょっと偏見持ってたけど、改めないとな……)
もう一度来たいな、と隣を歩く高梨の横顔をちらりと見ながら志波は思う。
そのときはまた高梨と一緒に、今度はあのケーキを自分が堂々と頼めるように――
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
学校が終わってから
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月26日
参加申し込みの期限
2013年11月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!