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LUCK COMING ~いつもそばに猫がいた~
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◆グラウンドの水鏡
三日続いた雨があがり、雲はゆるりと東へ去ろうとしていた。
久々の晴れ間に誘われた
桜井 ラッセル
は、<黄色いピヨコ>で金の鍵を首からぶら下げたカナリアになり、大空散歩と洒落こむことにした。
雨上がりの空はいつもより澄んでいて心地よい。
見知った場所を確認するようにキャットロードから寝子島高校のほうへと進路を取る。
そうして目にしたのは、一面が水浸しになった寝子島高校のグラウンドがまるでウユニ塩湖みたいに空を映す鏡となっている幻想的な光景だった。
(すっげー……)
ラッセルはグラウンドに降り立つと、変身を解除して、地面に映る空に魅入る。
幾度目かの感激のため息ののち、これはひとりで見るのは勿体ない、と思い至った。
ラッセルは声をかける。
学校に残っていた人たちへ。
あたりを歩いていた人たちへ。
ねこったーで寝子島の人たちみんなへ。
「来てみろよ、寝子高のグラウンドがすごいことになってる!」
◇
仲の良い
佐藤 英二
の袖を引いて、真っ先に飛び出してきたのは
野々 ののこ
だった。
「英二くん、はやくはやくっ」
「の、野々さん。そんなに急かさなくても、水たまりはそんなにすぐ消えないよ」
「水たまりなんてもんじゃないんだよ。海だよ、海! グラウンドが海になったの!」
「わかったから、そんなに引っ張らなくても」
水を跳ね返して走るののこに、半ば強引に引っ張られるかたちで英二も走る。
一歩ごとに足元で水のリングが広がってゆく。
幾重にもなったリング同士が干渉しあって、足元の空が複雑に揺れる。
息を呑むほどきれいで、とても不思議だ。
足元の空に抱いたのと同じ感想を、英二はののこにも抱いている。
英二にとってののこは、出会ったころからずっと不思議で、魅力的な女の子だった。
天界から落っこちてきた神さまで、けれど落っこちた拍子にうっかり神魂をばら撒いてしまって、自身はただのひとになってしまったののこ。神さまとしての記憶も認識もなくて、いつもどこかピント外れで、でも高校生活を楽しむことにかけてはすばらしい才能の持ち主で、そんな彼女に英二はいつしか惹かれていった。
もっとも、ののこは
デートのことを、お昼に牛丼食べること、すなわち『デー牛丼』の略と思い込んでいる
ような恋愛音痴なので、なかなか甘ったるい関係にはならないのだけれど、それも悪くはない……と思う。(ののこが頓珍漢なことを言ったとき、英二はあえて、デートはデー牛丼ではないと訂正することはしなかったので、未だにののこはデート=デー牛丼だと思っている可能性が高い)
グラウンドの中心まで走ったののこは、そこでぴたりと立ち止まった。
つられて英二も立ち止まる。
「見て」
ののこはその場で大きく手を広げて、くるりと回った。
「世界がぜーんぶ空になったみたい!」
英二君もやってみなよ、と促され、ののこと同じようにグラウンドの中心で腕を広げて一回転すると、一言一句同じ感想を抱いたのは面白かった。
思ったことはそれだけではない。
「世界の中心に僕と野々さんしかいないみたいだね」
ラッセルの呼びかけに一番乗りしたグラウンドで、天の空と地上の空の間にいるのはふたりだけ。
まだ誰も来ておらず、声をかけてくれたラッセルも姿が見えない。
だから今、ののこと英二は、ふたりきり空に浮かんでいるようなとくべつな感覚を味わっているのだ。
(野々さんが空から落ちる前に神様だったころって、こんなかんじのところにいたのかな)
英二はそっと想像を広げる。
ののこには「あなたは本当は神様ですよ」なんて野暮なことは伝えられない。ののこの願いは、寝子島でひとりの女の子として、学校生活も日々の暮らしも楽しんで、青春することなのだ。
(神様だったころのこと覚えてる? なんて聞けないけど、もしかしたら心のどこかでこの光景を懐かしいとか思っていたりするのかな)
「おーい、英二くん! なにぼーっとしてるの」
いたずらっぽく笑ったののこは、おもむろにしゃがむと、足元の水を掬って英二にかけた。
「わっ、冷たっ。やったな!」
ののこの笑顔を見ることが願いの男子としては、今このとき、ののこが楽しんでいることを一緒に楽しんで、いっしょに青春することこそが喜びである。
「お返し!」
英二はののこの期待に応えて同じように水を引っ掛けようとしたが、動きを予測していたらしいののこは、ぴょんと後ろに下がって飛沫を避けた。
「ふふん! たとえ英二くんでもそう簡単に私に水をひっかけることはできないのだー」
ののこはぺろりと舌を出す。
それで英二の子ども心に火がついた。
「そう言われたら本気を出さずにはいられないな。びしょびしょになっても泣かないでよ?」
「やってみせてよ。鬼さんこちらっ」
きゃっきゃとはしゃぎながら、跳ねる水しぶきの中を天真爛漫にののこが逃げる。
英二も笑い声をあげ、逃げる彼女を追いかける。
今はこれが自分たちの青春。
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浅野 悠希
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イラスト企画用(600)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
74人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月23日
参加申し込みの期限
2022年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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