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2月の魔法の解けぬ間に
2月の魔法の解けぬ間に(人生初デート!)
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シーサイドタウン駅、鬼河内萌が野菜原ユウと待ち合わせしていた柱のちょうど反対側、人待ち顔で立ったまま、しきりに腕時計を見ている姿があった。
佐藤 英二
だ。紺色のダッフルコート、ボタンはきっちり閉めている。緊張しているのかカッチリと直立して、二十秒に一回くらいの割合で袖をまくり、腕を水平にして時計を確認していた。髪は丁寧になでつけて、シャワーは朝だけで二回浴びた。今朝の英二はとてもフレッシュ感にあふれていて、下がスーツだったら企業面接にでも行くのかと思われたことだろう。
約束の時間からもう、10分ほど経過している。
時間を過ぎたからイライラしているのではない。むしろその逆だ。不安になってきのだった。
待ち合わせ時間、間違えたかな……いや、でも、確かにこの時間だったし…………もしかして間違えたのは場所とか!?
英二は顔を上げ、ぐるっと周囲を見渡した。別の駅だったとしたら致命傷だしさすがにそれはありえないと思うが、『このあたりで』と決めた場所が明後日の方向だった、というのはあり得る話だ。
自信がない。恐い。やっぱりやめとけば良かったかも――そんな気持ちが英二のなかで交錯する。
ところが、
「ごっめーん!」
改札口から転げ落ちるようにして、溌剌とした少女が姿を見せた。わー、と、元気に手を振っている。
来た。
来てくれた。
英二と出かけるために来てくれたのだ。
野々 ののこ
が。
英二に駆け寄ると、ののこははあはあと息を切らした。その荒い息でこんなことを言う。
「こういうときの定番セリフって『電車が激混みで~』とかになるのかな」
やわらかそうなニット素材のワンピースはライトグレー、その下は白いタートルネックで、清潔感と元気な感じが上手に出ている。モコっとしたファーのついたブーツも、ちょこんと乗っけ気味に被ったベレー帽もかわいいではないか。キャメルコートを小脇に抱えているのは、ダッシュして暑くなったからだろう。
英二が見たことのない服装だった。はっきりと、お洒落していると言い切れる。ののこがこの服装をしてくれたのは、他でもない、
――僕のために……だよね。
僕のために、そう心の中で繰り返す。不覚にもじんときてしまった。
ところが英二の無言を怒っていると判断したのか、ぴしゃっと音を立ててののこは両手を合わせた。
「ごっめーん! 遅刻しました! 許して~」
慌てて英二は両手を振った。
「ち、違う違う。僕も今来たばかりだし、そんな、遅刻といえるほどのものでもないし……」
来たばかり、はもちろんウソだが方便だ。
「そう? 良かった」
「いやあ、なんと言って褒めたらいいのか、って思って」
「褒めてくれるの? 褒めて褒めてー。でも何を?」
キョトンとしているののこを見ていると、なんだか英二は照れてしまって、
「その服装……いいなあ、って」
いくらか歯切れ悪く、そう言った。
すると思わず、ぽーんと英二の二の腕をののこは軽く丸めたグーで叩いたのである。
「やだー。そんな面と向かって言われちゃうと恥ずかしいよう。でも、デートらしい服装ってこういうのじゃない?」
きっしっし、とののこは笑った。
「バレンタイン当日、後からあおいちゃんに言われちゃってさあ。『ののちゃん、佐藤くんはデートに誘ってくれたんだよ』って……私ニブいから、それならそうと言ってくれないと……」
言いながらののこは、なんだかもじもじとしてきて、なぜか柱の模様を手でさすったりしている。
「デート、っていうの経験ないから、ちょっとねー、私、作法がわからないんだよねー……。でも英二くん、良かったのかな? わざわざ一日潰してもらって……」
「そんなことないよ! その……今日は来てくれて、本当、ありがとう」
どうやら
七夜 あおい
がフォローしてくれていたようだ。『七夜さん、本当にありがとう!』と、英二は心の中で謝意を送る。
「それに、人生初デート? というのなら、僕もだから」
「うそー?」
「嘘じゃないって」
「でも英二くんてば牛丼食べたことないのー?」
牛丼?
ブティックに飾られた三度笠のようなののこのコメントに、英二は首を斜めにかしげる。
「だって、デートってお昼に牛丼食べることでしょ? 私、知ってるよ!
デートすなわち『デー牛丼』の略!
」
なら夜は『ナイト牛丼』ですか! そもそも略してしまったら牛丼関係なくない!?
……じゃなくて!
「あ、いや、別に……ご飯食べに行くのは一般的だと思うけど、牛丼に限らないと……思う」
ていうか牛丼はむしろ避けると思うよ――という言葉は胸にしまっておこう。
どうやらののこは、『デート』という言葉を理解していないようだ。まあ、ののこらしい話ではあるけれど。
食事をご馳走する、という約束通りファミレスに入った。
「牛丼より全然値が張りそうだけど大丈夫!?」
「バイト代も入ってるし会計は任せてよ。大船に乗ったつもりでどんどん注文して大丈夫だよ!」
「やっほぅ! あ、でも私ちっこいからそんな食べないんだよねー」
結局、そろってオムライスと、食後にチョコレートパフェを頼んだのだった。やがてほかほかの黄色い皿が運ばれてくる。
デートということを意識していたのは最初だけ、話し始めると、いつものふたりだ。
学校の日常や先生の話、来月、卒業生を送る会での催しなど、話題はあっちこっち飛びつつも、普段とさほどかわりのない会話となった。といっても、やはり環境が違うとなんだかくすぐったくて、やっぱり楽しい。たとえただのオムライスであっても、ふたりで会話しながら食べれば格別だ。
やがて話題は、英二がバイトしているカフェの話となった。
「カフェでバイトなんてオシャレだよねえ」
「いやあ、割と泥臭いところもあるよ」
「カフェでバイト、っていえば、英二くん、『ボクの名は。』観た? 主人公の男子がやっぱりオシャレなカフェだかイタリアンだかでバイトしてるって設定らしいよ」
「映画の? そういえば観てないなあ」
こういった方向に話が膨らむのも、普段と異なるシチュエーションにいるからだろうか。
その日はそれから、学年末試験の話などして店を出た。
学年末試験の話題になったので、「またみんなで試験対策の勉強会をしよう」という話にもなっている。
「今日は楽しかったよ。じゃあこれから私、買い物」
ちらっとののこは英二を見た。
「英二くんは?」
「僕は……本屋でも行こうかな」
「私も行っていい?」
「もちろん! 喜んで」
もう少しこのデー牛丼、もとい、デートを続けよう。ののこがデートというものを、どこまで理解しているかは別として。
「もうすぐ二年生か。進級後も……」
「どうしたの突然?」
もうじき学年末という話をしてたから、と説明して英二は続けた。
「二年になっても、野々さんと同じクラスになれたら嬉しいな」
そうだね、とののこは言い、こう付け足してくれたのである。
「私もそう思ってるよ♪」
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月28日
参加申し込みの期限
2016年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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