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花咲く夜の夢『モンド・デ・フィオーリ』
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視界をめぐる、とりどりの色たち。あるものはあざやかに、あるものはひそやかに。
ただよう芳醇なかおりを鼻腔へおもいきり吸いこんで。
耳にとどくのは、ちいさきものたちのささやき声。
たどりついたのは……花々の夢の世界。『モンド・デ・フィオーリ』!
思わず、ぽかん。
「す……すごいです。見てください、尚輝先生……!」
「おや、ずいぶんと大きな花びらですね。やあこちらには、こんなにも大きな葉が」
御巫 時子
が手にした、目にもあざやかなオレンジ色の花弁は、時子の顔をすっぽりおおってしまうくらいに巨大ですし、
五十嵐 尚輝
が傘のように肩へかけてみせた葉っぱだって、ふたりで雨やどりができそうなくらいです。
見上げんばかりの大きなおおきな花たち。どれもこれも時子の背たけのずっと上に咲いています。樹々などはもう、てっぺんが見えないどころか、幹をひとまわりするのに息切れしてしまうくらいの大きさです。それに花たちの上をときおり飛んでゆく、あの大きな生きものの影はいったい……?
ぽむ、とてのひらをたたいて、尚輝先生はひとつ納得したように言いました。
「新種ですね。こんなに大きな植物は初めて見ます。学名はなんというんだろう」
「ち、ちがいます尚輝先生。私たちが……小さくなってしまったんです!」
そう。どうやら時子たちのからだが、おそらくは身長10cm程度にまで縮んでしまったようなのです。
初めて目にするミクロの世界。見まわせばどこもかしこも極彩色に満ちていて、時子はぱちぱちと目をまたたきました。
「僕たちが小さく……ははあ、なるほど」
「ど、どうしましょう?」
こんなにも小さくなってしまったら、きっとあぶないことがたくさんあるに違いありません。大きな虫や動物にたべられてしまうかもしれないし、風に吹き飛ばされてしまったり、水に流されたり……それにこのままじゃあ、尚輝先生におべんとうを作ってあげることもできないし、コーヒーを淹れてあげることもできません!
などとちょっぴりずれたことを考えてしまう時子でしたけれど、そこは大人な尚輝先生。落ちついておりまして。
「そうですね、どうもこのあたりは安全なようですし。楽しむのはどうでしょう?」
「たのしむ……んですか?」
「はい。たとえば、ほら、この花」
尚輝先生がたぐり寄せた少し小さめな花は、小さいといってもふたりの顔よりよほど大きいのですけれど、
「ここを見てください」
「これは……蜜、ですね」
重なりあう花弁の内側にできたポケットをのぞき込むと、とろりとして透明な、まるでレモンピューレのような蜜が溜まっているのが見えました。
時子が、あ、という間もなく、尚輝先生はそれを人差し指でひとすくいして、ぺろり。
「うっ!」
「な、尚輝先生……!?」
「これは甘い。ちょっと甘すぎるくらいですが、元気が出る味ですよ。どうぞ」
なんて、蜜に濡れててらてら光る指を無造作に、目の前へ差しだしてくるものですから。時子はぴくりとして一瞬、固まってしまいましたけれど。
「……あ~……ん」
やがて彼の指にそっと唇を寄せてひと口、ぺろり。
「すごく、あまいです……!」
「ですよね。ははは」
と、尚輝先生は唐突にくるりときびすを返し、歩き出してしまいました。
「尚輝先生?」
「つ、次にいきましょう。気になるものがたくさんありますよ」
なんて、そっけなく言う先生。けれど時子は、気づいてしまいました。
「……ふふ。お耳がまっかです」
思ったよりダイタンなことをしてしまったと、先生も照れくさくなってしまったみたいです。
「光ってますの」
「ええ。光ってますよぉ」
見あげた空に、きらきらきらり。光を帯びてかがやく一匹の蝶。
アイオ・キャンドライト
と
喜矢武 あいお
は、ほうけたように口をあけたまま、ぴし、と同時に指さしました。
ひとくちに蝶と言いましても、そんじょそこらの蝶じゃありません。大きいのです。でっかいのです!
ふぁっさふぁっさと優雅につばさを羽ばたき、蝶はこれまた大きな花々の茎の向こうへ飛んでゆきました。
「……ほぉー!」
「ははぁー!」
アイオはもともと星幽塔からやってきたのだし、先日分離して妹となったばかりのあいおだって、不思議なものは見慣れているはず。
けれどこれが、ほぁー! と口をあけて見上げざるを得ませんで……なにしろなにもかもが巨大だし、大迫力です。濃密な自然は葉や茎の緑から、深いふかい空の青、咲き乱れる花々の鮮烈な黄色と、どこもかしこも目を射るようなうつくしい色にあふれています。
「行ってみます?」
「もちろんですよぉ」
こりゃもー探険せざるを得ませんで!
どうやら小さくなってしまった自分たちが歩くこの森は、実のところ森というほど樹々が並んでいるわけではなく、目に見える多くは花々のようです。アイオ・あいおとくらべてあんまり大きいもので、もう天に向かって生え伸びる樹にしか見えないのです。
植物には寝子島でよく見るような普遍的なものもあれば、星幽塔の辺境でしか見られない稀少植物に似たものも、まったくもって見たこともないものもありました。
それに。
「……わぁ!?」
「おっと、失礼こびとさん。おどろかせてしまったかな?」
のっそりと花の向こうからあらわれて、帽子をひょいと上げて丁寧なごあいさつ。アイオたちと同じくらいの背たけの、二本足であるくネズミさんでした。
かぽっとかぶり直した帽子をよくみれば、ドングリのヘタです。
「ね、ネズミですわぁ!?」
「でも、やけに友好的ですよぉ」
「はは、ネズミなんてここらじゃ珍しくないけどね。そうかい、君たちはあれだね。『モンド・デ・フィオーリ』の外から来たこびとさんだね?」
もともと『こびと』とやらではないのですけれど、今のふたりはまさしく小人サイズですもので、ひとまず否定はしないでおきました。
「もんど・で・ふぃおーり? ですかぁ?」
あいおが思わずたずねると、ネズミさんはこくこく、嬉しそうにうなずきます。
「花々の夢の世界、なんて言われていてね。みてごらん、うつくしいだろう? いいところだよ」
うながされるままにぐるりあたりを見回しても、たしかに、分かります。まばゆい花の黄色が満ち、あちらこちらで燐光またたく光景はあまりにも美麗で、いちど目にしたら忘れられないことでしょう。
モンド・デ・フィオーリ。なんて素敵なところでしょう!
「どこから来たのか知らないけれど、たのしんでおいで。それじゃあね」
もういちどひょいっと帽子をかかげて、ネズミさんは去っていきました。とおくにもう一匹の、おそらくはメスであろうネズミさんと、それにたくさんのちいさなネズミたちが呼んでいるのが見えたので、きっと家族でしょう。
アイオとあいお、はたと顔を見合わせます。
「花々の……」
「夢の世界、ですって姉さん! 思わず配信したくなっちゃいますよぉ」
なんてあいおは言ったものの、アイオはくすりと笑いました。妹の顔を見るに、冗談のようです。たしかにこんな花々のかがやきの中で、スマホをふりまわすのもちょっと無粋かもしれません。
もちろん配信しなくったって、この世界を楽しむことはできます。
「歌っちゃいますかぁ?」
「歌っちゃいましょ~か♪」
さん・に・いちと出だしをそろえて、歌うのはMewtubeで人気のウタノ(ウタノロイド)曲。
すきとおるような歌声は風にのって、花々のかおりとともに広がっていきました。
アシュリー・アンダーソン
もまたこびととなって、黄色の花と花びらが乱舞する中をゆっくりと歩きます。
腰より背のたかい草が生え広がり、それ以上におおきな花が頭上に咲くこの世界へ迷いこみ、ちょっぴりの不安もありつつ、おおきなわくわくが心の中にはふくらんで、アシュリーの足取りを軽くしました。
「ふうん。悪くないじゃないか」
真上を見上げると、首をもたげた花々のおおきくも愛らしい花弁のならびと、空の色濃いブルーが同時に視界へうつりこみ、その対比にアシュリーはご満悦。
朝つゆのヴェールをかぶってきらめく花たちに癒されて、ゆるやかな風にそよそよとゆれる大きな葉へなんとはなしに手をなぞらせたところで、
「お?」
気づきます。
ひょいっ、と花びらの向こうから顔をのぞかせた、小さな人影。相手もアシュリーとおなじようにきょとんとして、互いの瞳をしばしじぃっと見つめました。
「君……あたしたちをここにつれてきた子?」
『?』
ちいさなちいさな、こびとサイズにまで縮んでしまったアシュリーよりもさらにちいさい、それは妖精でした。背中へ虹色にすきとおる虫羽をもつ、花の精です。
寝子島で見かけ、アシュリーたちをここへ連れてきたのとはおそらく違う子ですけれど、姿かっこうはよく似ています。
「なあ、君。ここも良いところだけど、いつか戻らなきゃ。どうやったらもとの世界に、寝子島に戻れる?」
話しかけてみても、花の精は首をかたむけるだけ。ぼんやりとして口をひらいてくれません。
けれどしばし、じぃっと見つめ合っているうち、やがてぽつり、ぽつりと語ってくれました。
『ちょう』
「え~と……ちょう?」
『でんせつの、ちょう』
「蝶か。伝説の蝶? それを見つければ戻れるのか? なるほど。それってどんな蝶……この世界でもめずらしい、特別な蝶だから見ればわかる、って?」
たどたどしいやりとりでしたけれど、そんなふうにいくつか、情報を集めることができました。
と、しばらく話したところで、おしゃべりに飽きてしまったか、マイペースな花の精はふわぁとあくびをひとつ。ふいに羽をうごかして飛び上がり、
「あっ、ちょっと、君!」
『ばいばい』
ちいさな手をアシュリーヘふりふりしてから、笑顔をひとつのこして飛んでいってしまいました。
「お~い」
花の精との邂逅で、ほかにも伝わってきた情報によれば……モンド・デ・フィオーリはひろく、そしていくつかの地域があり、それぞれは咲いている花の色で分かれているのだとか。
伝説の蝶とやらは、そのいくつもの地域の、どこかに存在しているのだそうですけれど。
「でも、どこを探せばいいんだ?」
見ればわかるといわれても、姿もわからない蝶をひろい世界をあちこち歩き回り、探し出すなんて……どうにも、気が遠くなってしまいます。
「……まっ、それも悪くないか」
とはいえどうやら、平和なモンド・デ・フィオーリ。あまり危険なこともない様子。
焦らず、肩ひじはらず、のんびり観光気分で花の世界を巡りめぐって、伝説の蝶とやらを探すのもいいかもしれません。
「おーい! そろそろ行こう。伝説の蝶を探さなきゃいけないんだってさ」
「伝説の? それを見つければ、寝子島に戻れるんですの?」
「どんな蝶なんでしょうか……?」
「さあ、でも見ればわかるってさ」
合流を果たした仲間たちへ、アシュリーを通じて伝えられた旅の目的。アイオと、時子と尚輝もそろって、こくりとうなずきます。
けれどそれ以上に大切なこともあるのです。ええ、そう! 忘れてはいけないことがあるのです。
「この世界を、めいっぱい楽しむ! ってわけですねぇ?」
あいおの言葉に、アシュリーはびしりっとサムズアップで答えました。
花の精は、みんなにも『モンド・デ・フィオーリ』を見てほしくて、どんなに素敵なところか知ってほしくて、招待してくれたのかもしれません。
だったらもう、見て、知って、楽しんで、思いっきり味わってしまおうではありませんか!
そんなわけで一行は、風に舞う花びらとかぐわしいかおりに導かれて、次の場所へと向かいます。
花々と伝説の蝶をめぐる大冒険の、はじまり、はじまり♪
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1000人
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35人
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シナリオガイド公開日
2021年06月30日
参加申し込みの期限
2021年07月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年07月07日 11時00分
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