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熱血！ 寝子島不良伝！ ～天帝降臨ッ！ 寝子高最後の日～
【天帝、その名を侮るなかれ】
吹っ飛んだ庚と入れ替わりになって入ってきたのは、小山内 海、桜庭 円、御剣 刀の三人である。
「相手が誰であろうとも、俺達は負けない。俺達が寝子島を守るんだ！」
刀を先頭に、一気に乱戦になだれ込む。
『さきにやるね』
そんなメモを示していた海は、パチンコを使って唐辛子の粉末と湖沼を使って作ったケースを打ち出して眼つぶしを狙う。
「面白くなってきたねぇ！」
が、あっさりとそのケースは天帝にキャッチされ、投げ返される。
「！？」
海は突如襲ってきたその感覚に、色々とぐしゃぐしゃになって、びっくりしてしまった。
「ほら、かかってこい」
挑発するように天帝は言う。
円も刀も天帝を見たとたん、身をすくむような恐怖を覚える。
「何かの達人？ ……普通じゃないよね」
円のそのつぶやきは、確かに的を得ているが。
「ふっ……お前らに言われたくないね」
そう言って天帝はにやりと笑う。
「寝子島高校一年一組、御剣刀！ 参る！」
それに呼応する形で、刀が猛烈に斬りかかる。
持っているのが木刀だが、その太刀筋には変化が起きていた。
（刀くん、なんだか普段と様子が違う……なんか冷たいって言うかいつもの温かさが感じられないって言うか……大丈夫かな……）
真っ先に気づいたのは海であったが、彼女は今くしゃみと戦っている。
「……思い出せ」
「……何？」
天帝のその言葉に、刀ははっと顔を上げた。
その間にも刀は木刀を振るう。
突きからの切り下げ、切り下げてからの、返し刃。
ひらめく木刀のすべてを天帝は避けていく。
「むっ？ スキ有り！」
避けたところを円がジャブとストレートを使い分けて、打撃を打ち込む。
「まだまだっ！」
そして刀も打ち込むが、あっさりと避けられ、受け流される。
その間をすり抜けて巧みに天帝の反撃が飛ぶ。
「ぐっ……」
その打撃を受け止めた木刀にヒビが入る。
天帝は圧倒的であった。
「聞いていた戦法から進化なし、かい。なんとも一直線だねぇ」
天帝は残念そうに言う。
「……こっちの情報もそっちに行っていたってことかな？」
円が尋ねる。その発言にそうであるし、そうでもないと答える天帝。
「……御剣刀といったな。オイラが見る限り、あんたが一番変わったな。……何か体験したな？」
その言葉に、ある光景がフラッシュバックした。
切り落とせなかった首、広がる血の海……。
「……魂の熱がなくなったんじゃない、相手を斬り殺すために鋼の刃に変わったんだ」
「……くっくっく」
「多分、もう以前のように感じる事はないだろう……それほどまでに、ある体験が強烈で俺の心に影響を与えた……何がおかしい」
しかし、その言葉を聞くやいなや天帝はけらけらと笑いはじめた。
「これがおかしいと言わなくて何がおかしいのかい？ それくらいで成長した気になっていたら、何も出来ないんじゃないのかい――今のように！」
その瞬間、天帝の姿がかき消えたように刀の目には映った。
「くっ……？」
「後ろ！ むぅ、あれは……歩法の応用」
気づいた円が声を上げるが、すでに遅い。
「こういうのは、経験したかい？」
背中に掌底を当てつつ、左右に開くように弾く。
「かはっ……」
とたんに、内蔵と骨に強烈な痛みが走る。
が、しかし、刀は倒れない。
「仲間だったり、学校だったり、フツウだったり俺には守らなきゃいけない物が沢山あって、それを守るために俺は誰にも負けないんだよ！」
そう言って、一撃。それはついに天帝を捉えた……。
「良いねぇ。それを忘れちゃぁいけないよ？」
「何を……？」
次の瞬間、木刀を天帝はなぞり、ひびの部分に力を入れた。
ビシッ……。
「な……？」
慌てて、拳を握り、天帝に打ち込むが……。
くるり、と投げられるのが分かる。天地が逆転した。
そして、地面にたたき付ける前に、思いっきり蹴り飛ばされる。
ドォン！
人間が突っ込むには盛大な音が上がる。
すぐに、海がその箇所へと走る。
「……ちょっと、まずいかな？」
「……その構え」
天帝の顔が楽しそうになる。
「……『人は音速を超える！』（寝子島文庫刊）」
「知っているのか、天帝！」
円の顔に驚愕が浮かぶ。これでは手の内を知られたも同然ではないか。
じわり、と体の鈍さを感じつつ、円は逆転の手を探す……。
吹っ飛んだ庚と入れ替わりになって入ってきたのは、小山内 海、桜庭 円、御剣 刀の三人である。
「相手が誰であろうとも、俺達は負けない。俺達が寝子島を守るんだ！」
刀を先頭に、一気に乱戦になだれ込む。
『さきにやるね』
そんなメモを示していた海は、パチンコを使って唐辛子の粉末と湖沼を使って作ったケースを打ち出して眼つぶしを狙う。
「面白くなってきたねぇ！」
が、あっさりとそのケースは天帝にキャッチされ、投げ返される。
「！？」
海は突如襲ってきたその感覚に、色々とぐしゃぐしゃになって、びっくりしてしまった。
「ほら、かかってこい」
挑発するように天帝は言う。
円も刀も天帝を見たとたん、身をすくむような恐怖を覚える。
「何かの達人？ ……普通じゃないよね」
円のそのつぶやきは、確かに的を得ているが。
「ふっ……お前らに言われたくないね」
そう言って天帝はにやりと笑う。
「寝子島高校一年一組、御剣刀！ 参る！」
それに呼応する形で、刀が猛烈に斬りかかる。
持っているのが木刀だが、その太刀筋には変化が起きていた。
（刀くん、なんだか普段と様子が違う……なんか冷たいって言うかいつもの温かさが感じられないって言うか……大丈夫かな……）
真っ先に気づいたのは海であったが、彼女は今くしゃみと戦っている。
「……思い出せ」
「……何？」
天帝のその言葉に、刀ははっと顔を上げた。
その間にも刀は木刀を振るう。
突きからの切り下げ、切り下げてからの、返し刃。
ひらめく木刀のすべてを天帝は避けていく。
「むっ？ スキ有り！」
避けたところを円がジャブとストレートを使い分けて、打撃を打ち込む。
「まだまだっ！」
そして刀も打ち込むが、あっさりと避けられ、受け流される。
その間をすり抜けて巧みに天帝の反撃が飛ぶ。
「ぐっ……」
その打撃を受け止めた木刀にヒビが入る。
天帝は圧倒的であった。
「聞いていた戦法から進化なし、かい。なんとも一直線だねぇ」
天帝は残念そうに言う。
「……こっちの情報もそっちに行っていたってことかな？」
円が尋ねる。その発言にそうであるし、そうでもないと答える天帝。
「……御剣刀といったな。オイラが見る限り、あんたが一番変わったな。……何か体験したな？」
その言葉に、ある光景がフラッシュバックした。
切り落とせなかった首、広がる血の海……。
「……魂の熱がなくなったんじゃない、相手を斬り殺すために鋼の刃に変わったんだ」
「……くっくっく」
「多分、もう以前のように感じる事はないだろう……それほどまでに、ある体験が強烈で俺の心に影響を与えた……何がおかしい」
しかし、その言葉を聞くやいなや天帝はけらけらと笑いはじめた。
「これがおかしいと言わなくて何がおかしいのかい？ それくらいで成長した気になっていたら、何も出来ないんじゃないのかい――今のように！」
その瞬間、天帝の姿がかき消えたように刀の目には映った。
「くっ……？」
「後ろ！ むぅ、あれは……歩法の応用」
気づいた円が声を上げるが、すでに遅い。
「こういうのは、経験したかい？」
背中に掌底を当てつつ、左右に開くように弾く。
「かはっ……」
とたんに、内蔵と骨に強烈な痛みが走る。
が、しかし、刀は倒れない。
「仲間だったり、学校だったり、フツウだったり俺には守らなきゃいけない物が沢山あって、それを守るために俺は誰にも負けないんだよ！」
そう言って、一撃。それはついに天帝を捉えた……。
「良いねぇ。それを忘れちゃぁいけないよ？」
「何を……？」
次の瞬間、木刀を天帝はなぞり、ひびの部分に力を入れた。
ビシッ……。
「な……？」
慌てて、拳を握り、天帝に打ち込むが……。
くるり、と投げられるのが分かる。天地が逆転した。
そして、地面にたたき付ける前に、思いっきり蹴り飛ばされる。
ドォン！
人間が突っ込むには盛大な音が上がる。
すぐに、海がその箇所へと走る。
「……ちょっと、まずいかな？」
「……その構え」
天帝の顔が楽しそうになる。
「……『人は音速を超える！』（寝子島文庫刊）」
「知っているのか、天帝！」
円の顔に驚愕が浮かぶ。これでは手の内を知られたも同然ではないか。
じわり、と体の鈍さを感じつつ、円は逆転の手を探す……。
シナリオ
シナリオデータ
- 担当ゲームマスター
- 前回シナリオ
- シナリオタイプ（らっポ）
-
- ブロンズシナリオ（100）
- グループ参加
-
- なし
- シナリオジャンル
-
- 学校生活
- コメディ
- バトル
- 定員
-
- 30人
- 参加キャラクター数
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2013年09月15日
- 参加申し込みの期限
-
- 2013年09月22日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2013年09月22日 11時00分
