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【お正月】賑やかで華やかな一時を
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折河 樹
はパーカーのポケットに両手を入れて参道商店街を突き進む。フードを被り、口元には絶えず笑みを浮かべていた。シャツの胸元にはシルバーの十字架が揺れている。
観月 光
は肩を並べて歩く。勝ち気な青緑の目に薄青いリボンで結ばれたツインテールが軽やかに弾む。厚手のカーディガンと短いスカート姿で平然と風を受け止めた。
「フッ、いよいよだな。我が盟友、光よ」
「新年はいつもこんな感じよねー」
軽くあしらうように言葉を返す。
樹は挑戦的な笑みとなった。
「新たなる門出の儀を迎えた。試練の時は近い。我が盟友、光よ。今年も我が魔凶の力とお前の聖光気、どちらが上か勝負だ!」
「まあ、初詣におみくじは付き物だし。運勢は気になるよね、承知~」
意図を理解して気軽に受けて立つ。幼馴染みという関係が樹の難解な言い回しの翻訳を可能にしていた。
石段の前で樹はよろける。手で顔半分を押えた。
「俺の魔眼が激しく疼く! 世界の命運を賭けた戦いが始まるというのか!」
「汚い手で目を触ると結膜炎になるよ。ハンカチは持ってきた?」
樹は素の顔になってポケットを探る。
「忘却の魔法を掛けられたようだ」
「これ、貸してあげるから目を拭きなよ。少し赤くなっているから」
「さすがは光を纏う者。喜んでこの身に受けるとしよう」
樹は光のハンカチを借りて目を拭いた。何度か瞬きをして具合を確かめる。
「施された治癒の効果が効いたようだ。感謝する」
「よかったじゃない。ハンカチは洗って返してね」
「クッ、策略であったか! この俺を顎で使うとは……仕方ない、潔く受け入れよう。この屈辱は魔凶の力で必ず晴らす!」
気合の入った言葉を、はいはい、と流した光は石段を上り始める。負けじと樹が横に並んだ。
終わりを告げる赤い鳥居を目にして樹は苦悶の表情を浮かべる。よろよろと歩いて柱に手を付いて寄り掛かる。
「この奇妙な息苦しさは結界の影響か」
「運動不足じゃないの?」
一言で済ませた光は鳥居を潜る。樹は小走りで横に付いた。
「急ぐと異界に連れ込まれるぞ! 浮かれる亡者共も侮れない存在だ。用心して進み、門出の儀の場から脱落しないようにすることが肝要と知るがよい」
「子供じゃないんだから、こんなところで迷子にはならないよ。でも、人多すぎよねぇ」
「気を付けることだ」
二人は肩を寄せ合って進んだ。
「我が意を伝える時がきたようだ」
「ハンカチはいいけど、お賽銭は持ってきたよね?」
「当然だ。この聖なる銀貨を神の口に放り込んで祈りを捧げるのだ」
「五百円って、やるじゃない」
光が関心の目を向ける中、樹は硬貨を親指で弾いた。回転しながら綺麗に飛んでいく。
樹は二礼して二拍手をした。光は呆気に取られた顔で見ていた。
「どうした? 我が盟友、光よ。鳩が魔弾を食らったような顔をして」
「あ、いや、意外なものを見たような気がしたんだけど……」
「門出の儀の手順を記憶に刻むのは基本であろう。ま、まさか、我が盟友、光ともあろう者が流れる月日に記憶を蝕まれてしまったのか!」
「作法くらい覚えてるわ! バカにするんじゃない!」
光は五百円玉を投げ込んだ。高速の二礼二拍手をして祈り、一礼して樹を睨み付けた。
「どうよ!」
「光速の光に相応しい動きであった。嬉しく思うぞ! この流れに乗って最後の大勝負といこうではないか!」
樹は光の手を掴んだ。人波を押し退けて人の流れから抜け出した。
「異界に呑み込まれずに済んだな。我が盟友、光よ。大事はないか」
「大丈夫よ。それにしてもなんでこんなに人が多いのよ」
「闇の中に光を求める! 亡者の正しい姿ではあるが、闇の中の黒点を極めようとする者には不要! 今年こそ、暗黒の神髄をこの手に掴んでみせる!」
「まさかとは思うけど、それって大吉のことではないよね」
光は呆れたような顔に僅かな皮肉を込めて言った。
樹は右手で空間を薙いだ。
「そのような穢れは眼中にない! 去年は微々たる吉兆で敗北を喫したが、今年は負けんぞ!」
「あたしは中吉だから吉よりはいいよね」
「我が盟友、光よ。それは勘違いだ。狙うのは大いなるマガツ! 去年は運命に負けたのだ! 今年は断じて阻止する! 一切の光を排除した暗黒に輝く黒点あるのみ!」
「はあ? なんで大凶狙いなのよ! 普通は大吉じゃないの!?」
光の声を無視して樹は社務所に突っ込む。初穂料を支払うと六角形の筒を天に掲げた。
「選ばれし者のみに舞い降りる大いなるマガツよ! 降臨の儀に応えよ!」
一心不乱に筒を振った最後にひっくり返す。飛び出た棒に書かれた番号を即座に叫んだ。
「来たか、ついに来たか!」
受け取った紙の上部に血走った眼を向ける。
「クッ、ここにきて中道を突き進む吉兆が出るとは……」
「いいじゃない、中吉で。大吉は良すぎて怖い面もあるよねぇ。じゃあ、次はあたしだね」
「我が盟友、光よ! お前の聖光気の力をみせるがよい! フハハハハ!」
光は同じように初穂料を渡し、筒を回すようにして斜めに傾ける。少し揺すると穴から棒の先が出た。摘まんで引き出す。
書かれていた数字を見て巫女姿の女性に伝えた。
「今年はどうかな」
恭しく渡された紙を見て目が丸くなる。
「運勢は、え……」
「どのような吉凶が出たのだ?」
「……信じられないんだけど、これ……」
光は泣き笑いのような顔で紙を見せた。
「ちょっと……待て。そ、そんな、バカな……」
受けた衝撃で樹の全身が震えた。
「なんでそんなに驚くのよ。びっくりしたのはあたしだよ」
「大いなるマガツを超える厄災があったのか。まさか、これが、これこそが暗黒に輝く黒点なのか!」
「どうでもいいけど、大大凶は縁起が悪すぎるから枝に結ぶね」
光は目に付いた桜に近づく。樹は走って行く手を遮った。瞬時に両手を広げて、待つんだ、と声を上げた。
「待たないわよ! これ、最悪の運勢じゃないの!」
「思い止まるんだ! これだ、これをやろう!」
自身が引いた中吉のおみくじを差し出す。
「それ、あたしのじゃないし。貰ってどうするのよ。とにかくこの大大凶は枝に」
「そうだ! 運命転換の秘術を使えばいい」
樹は光におみくじの交換を迫る。
「なるほどねー、そんな素晴らしい方法が、
あるわけないじゃない!
」
隠し持っていたミニハリセンを取り出し、間髪入れずに樹の頭を叩いた。
「クッ、聖光気を込めた一撃、身体の芯にまで響いたぞ。見事だ、我が盟友、光よ」
樹は片膝を突いた。迫真の演技の合間に光は枝におみくじを結んだ。
「それはないだろ! 本当に欲しかったのに!」
「こんな時だけ、素に戻るな!」
ミニハリセンの連打を頭に受ける。
「お、おい、ちょっと待てって。本当に痛いぞ!」
「うるさい! もう、なんか腹立つぅぅぅ!」
樹は逃げ出す。光は追い掛けた。賑わう境内でいきなりの追走劇が始まった。
「フッ、これも我が魔凶の力と聖光気の相反する力による運命なのか」
「んなわけあるかー!」
ニヤリと笑う樹の耳をミニハリセンが掠める。
「危ないって! 今、ブゥーンって音がしたって! マジで凶器だって!」
「聖光気の力よ!」
「いや、そんなのないって」
「あんたが否定するなぁぁ!」
光は顔を真っ赤にして追い掛けるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月14日
参加申し込みの期限
2020年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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