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【お正月】賑やかで華やかな一時を
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恵御納 久隆
が運転する車は本島の混雑を苦心の末に抜け出した。寝子島街道に入ると流れが良くなり、昼過ぎには予定した有料駐車場に停めることができた。
運転席で久隆は表情を緩めた。
「ようやくか」
後部座席から
恵御納 理沙
が笑顔で身を乗り出す。
「旦那様、お疲れ様でした。本当にありがとうね~!」
「行こうか」
二人は揃って車を降りた。
久隆が歩き出すと理沙は小走りで隣に寄り添う。
「楽しみ~」
理沙は歌うように口にした。青い瞳を輝かせて金色の長い髪を揺らす。
寝子島駅で下車した人々と同様に二人は参道商店街に入っていく。
活気のある風景に久隆は目を見張った。
「元旦とは思えないな」
「お店がたくさん開いているわ。着物姿の人達がいて、いいわね~。素敵な日本のお正月って感じがするね」
「そうだな。見ているだけで活力を貰えるようだ」
「見るだけではもったいないわ。良い物があったら手に入れないとね~」
はしゃぐ理沙に久隆は少し考える間を開けて、そうだな、と静かに言った。
「お醤油の良い香りが……」
理沙は鼻をすんすんと鳴らす。
「きっと、あれよ!」
「年配者が多いようだが」
理沙は小走りで向かう。丸っこい人々に混ざって黄色い声を上げた。
「旦那様~、いろいろなお惣菜があるわよ~。試食もできるみたい! 旦那様~、こっちよ~!」
「理沙、落ち着きなさい」
久隆は駆け足で宥める。瞬く間に周囲の丸っこい人々の注目を浴びた。
「大きな旦那様だなぁ」
ふわふわした髪の老婆の言葉に久隆は軽く頭を下げた。
理沙は小さな紙皿に並べられた惣菜に夢中であった。
「このゴボウの煮付け、良い色をしているわ~」
「どうぞ、食べていってください」
白い割烹着を着た女性がにこやかに促す。
「じゃあ、いただこうかしら」
紙皿の端を掴んで爪楊枝で突き刺し、パクッと口に収める。数回の咀嚼で笑みが零れた。
「あら、色ほど濃くないわ。まろやかでシイタケの味がするような……」
「はい、干しシイタケを出汁の一部に使用しています」
割烹着の女性は出しゃばることなく、控え目に言った。
「旦那様~、おかずにいいよね?」
「一つ、いただく」
久隆はスーツの内側に手を入れた。
「ありがとうございます」
「……これとこれも、あとこれ」
理沙は小声で別の物も素早く指差す。割烹着の女性は、わかりました、と同じように小声で返した。
「では、これで」
長財布から五千円札を差し出す。商品を入れたビニール袋は理沙が受け取った。
歩き始めると久隆が口にした。
「理沙、多くないか」
「わかりました? 今年は年末の急用でお節が作れなかったから、お惣菜で正月気分もいいかと思って。でも、来年こそは!」
握り拳を作って見せる。久隆は口元で笑うと他の店舗に目を向けた。幟には丸い文字で『
こねころころ
』と印刷されていた。
久隆は要領を得ない顔で顎を摩った。
気付いた理沙が先に店舗を窺う。
「旦那様、猫ちゃんのお饅頭ですよ! ころころしてとても可愛いわ!」
久隆は走った。辛うじて旦那様の連呼を阻止した。
「確かに、愛らしいな。夏朝が好きそうな子猫だ。今回、遅れた詫びに一個、買っていくか」
「全種類、買いましょう!」
「結構な数になるのだが」
「一人っ子は寂しいわ~。大家族だと安心です! ね、旦那様!」
「わかったよ」
久隆は苦笑で折れた。大きなビニール袋の受け取りは頑として譲らなかった。
「いいですよーだ」
わざと頬を膨らませた理沙は久隆のビニール袋に目をやる。
「可愛い猫ちゃんの入れ物にぴったりね」
「紙の箱の網目はバスケットなのだろう」
「きっと喜んでくれるわ~」
「そうだな」
二人は揃って歩き出す。
寝子神社が近づいてきた。艶やかな服装の人々が手前にある石段を談笑しながら上がっていく。
「旦那様、お年玉は?」
「もちろん、持ってきた」
久隆はスーツのポケットに手を当てた。
「私はここに」
そっと手を入れて猫の顔のような袋を手にした。親指で横にずらすと二つになった。
「夏朝ちゃんのお年玉と夏夜ちゃんのお年玉……二人分よ!」
誇らしげな顔で久隆に見せ付ける。
「そうか」
久隆はポチ袋を取り出した。理沙がしたように親指でずらす。
「夏朝と夏夜のお年玉だ。考えることは同じだな」
「だって二人の子供の親ですからね~」
理沙は即答であった。
久隆は頷いて石段の上の方に目を向けた。
「今年はどちらか一方に渡すことになる」
「そうですね」
しんみりとした様子で言った。
久隆は目に力を籠める。
「来年こそは二人にお年玉を渡したいものだ。おかしいか?」
「そんなこと、全く思ってないわ。とても素敵なお話で、神様にお願いしたくなりました」
「そうか。そうだな、悪くない提案だ」
「行きましょう、旦那様。愛らしい二人の娘が待っているわ」
「ああ、会いに行こう」
どちらともなく手を繋いで二人は石段を上っていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月14日
参加申し込みの期限
2020年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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