謎の声が広間に響く。
「誰だ!」
士やエヴァが素早く立ち上がる。
「寝子原人!?」
「原人さんなのだ?」
他のメンバーも次々に立ち上がり、声の主へとライトを向ける。
そこにはぼろ布を纏った痩せぎすの男が立っていた。薄汚れた姿と伸び放題の髪や髭から表情は伺い知ることはできない。
「……げ、原人さん、あ、あの……」
猪皮を被った日向が男に声をかけようと、一歩前に出る。
「انت سوف لا تطمع في بيت جارك」
男は何かを宣告したように呟くと指先を日向の足元へ向け、身構える。
「光村、下がれ!」
豪が直感的に危機を感じ、日向の肩を掴み後方へ引く。