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夜闇にあかく、ほおずき市
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御巫 時子
と
五十嵐 尚輝
先生の二人が、ほおずきの鉢植えを売っている屋台が集まる道をゆっくり抜ける。
そこから、途中で道を一本逸れて、食べ物などが並ぶ屋台を見て回っていたところで、時子の目に『日本酒・地酒飲み比べ』という看板の屋台が目に入って来た。
「ここは、お酒も売ってるんですね……」
「お酒、ですか……」
お酒の他にもジュースやお茶類も取り扱っているらしく、うっすらと喉が渇いていた二人はそれを見てゆっくりとその屋台の前に立ち止まった。
「先生は、お酒飲みますか?」
「あ……僕は飲むと、眠くなってしまいますので……」
「……御猪口一杯でも、眠くなってしまうのでしょうか……?
(ほろ酔い姿の先生は、学校では見ることはないですから、今日は……)
『少しだけ、そんな先生も見てみたい』そんな期待を込めた時子の眼差しに、五十嵐先生は少し髪に隠れていても困惑している瞳を伝わらせながら、しばし考えた様子を見せて、
「……そうですね。まったく、飲めないわけではないので……少しでしたら」
決断した五十嵐先生の言葉に、時子の顔は思わず桃色に綻んだ。
お酒を飲むとすぐ寝てしまうのは聞いていたが、それでも『先生の寝顔なら見てみたい』と思ってしまったのは乙女の秘密。
「それでは、私は緑茶をいただきます……」
未成年だから、今はお酒は飲めないけれども、後数年、もう少し大人になったら、先生と一緒にお酒を飲んでみたい──
そんな密かな将来の夢を一つ増やして。時子と五十嵐先生は喉の渇きを潤すと、次の屋台へと足を運んでいった。
夜の濃紺が安定した空の下。一度は通ったはずの、ほおずき市へ至る寝子島神社の境内は、眩しいライトに照らされて、まるで鳥居が境界線の役目であるように、その向こうに別の世界を映し出していた。
夜なのに橙色に輝いた世界──昼間とは全く違う別の雰囲気に目を見張るように、
初瀬川 理緒
と
佐和崎 紗月
はその鳥居を潜り抜けた。
ふわりと、異世界に潜り込んだように空気が変わった。境内の奥から聞こえてくる賑やかし音。メインのほおずきにあやかるように並ぶ、夏を代表する風鈴から、それとはあまり関係無い飲食屋から的屋まで、それら全てが祭りの雰囲気を盛り上げ、日常から切り離していた。
まるで何かの幻想を形にしたような世界。紗月は一度全て見て回ったはずなのに、その魅力に引き込まれるように再び店を見て回る。
祭りの色合いを濃くした夜は、そちらを目当てにした客もいるせいか、人波は昼と殆ど変わらないように感じられた。
大切な恋人と、間違ってもはぐれてしまわないように……紗月は、どちらかともなく、そっと手を繋いで来た理緒の様子を、こっそり覗くように窺った。すると、彼女もほおずき市の様変わりに感嘆と共に驚いた様子で視界に入る風景を見ていた。
昼間はせわしないくらいに元気さを見せていた理緒が、今はこの雰囲気にあてられたように静かにしている。
そわそわしくもなく、逆に言葉少なに大人しい理緒の様子は、紗月ですら殆ど見ることはない。
今、紗月の目に映る理緒の姿は、落ち着いた色合いで大きな花弁を開かせる一輪挿しの花のようだった。
そんな魅力溢れて言葉にできない恋人と手を握っている。
そう思えば、今握っているしっとりとした理緒の手は、まるでその花びらに触れているかのようで──
(む、胸の音が……)
脳裏にまで心臓の音が響いているのが聞こえてくる。目の前の恋人に聞こえてしまっては恥ずかしいから、気付かれる前に止まって欲しいけれども、本当に止まったら死んでしまう。
本当にこれは嬉しい事であるけれども……紗月の動揺が若干錯乱ぎみになったところで、
「あれ、初瀬川理緒じゃない?」
投げつけられるような知らない声に、紗月は僅かに息を呑んだ。
フードコートの一席に、
アケーチ・タッマーキ
と
ベルラ・ガーネブラッディ
が腰を下ろす。
途中味見をしたほおずきのリキュールは、二人で味見をさせてもらって、そのかなりの濃厚な甘酸っぱさに驚きを隠せなかったが、せっかくなのだからとプラスチックの大きなカップとの量の兼ね合いを考慮して、二人は爽やかな割物を頼み、それを元に味に合わせたつまみを購入してきた。
「寝子島はよくお祭りが行われるんだなぁ」
「ふふ……そうですね」
つまみを広げ終えて、ベルラは気怠そうなそぶりで大きく辺りを見渡した。
しかし言葉とは裏腹に、ベルラの心は逆に追い詰められるように削られていく。
夏至祭りのあの夜
から、アケーチとの全ては大きく変わってしまった。
「平和なのはいい事だ──なぁ……こうして他愛もない話を、いつまでも出来ればよかったのに」
ベルラの口から零れた言葉は、全てに対する諦念だった。
アケーチが小首を傾げて、一度不思議そうに瞬きをしてベルラを目にする。
ベルラは手元の酒を、ほおずきの味の中にあるアルコールの風味を追い掛けるように大きく煽った。
酒の熱が喉へと熱く触れていく。
ただ楽しかった頃。気付かず、知らなかったが故に平和であった少し前までの過去を、ベルラは取り繕う事が出来なかった──
「アケーチ……お前は失われた過去の一欠片を拾いたいと、思っているか?」
「失われた記憶の欠片──
……私の過去、でしょうか?」
ベルラがアケーチを見つめ、無言で頷く。
「……」
アケーチが僅かに考えを逡巡させた。それは僅かな薄絹のような気配の変化。
ベルラもそれを即座に感じ取った。
──押しつけがましかっただろうか。ベルラは普段には考えられない程の繊細な機微から、取り繕うように言葉を重ねる。
「これは俺のエゴだから無理に付き合わなくてもいいんだぞ」
「……正直、自分の過去には興味はありません。
ですが」
アケーチにとって、記憶の無い今は本当にとても満ち足りている。比較をすれば、全く覚えてもいない自分の過去に、今の輝きを割きたいとは思えない──だが、
(この気持ちは、何なのでしょうか……)
アケーチの中で、
花降るあの日に見聞きした
ベルラの話と眼差しを意識してから、それは胸に焼き付くように残り続けていた。
不快な訳ではない。しかし、それは心に生まれた僅かな萌芽のように、気に留めないようにするには無視のできない存在だった。
「ですが──ベルラさんのお話が聞けるなら、こんなに光栄なことはないです。
ぜひ聞かせていただきたいです、ふふ!」
アケーチは両手指を口許で組み合わせ、その口調にまるで初恋を語り合う乙女のような大仰な艶を添えて、ベルラの方へ向き直った。
この瞬間──アケーチはその胸の有り様を、自分からベルラへと押し付けるようにすり替えた。
「そうだな……話したいだけの事なら、山とあるんだが──」
それに気付かないまま、ベルラは過去を遡るように記憶を辿る。
話したい事、語りたいことは本当に溢れ返っている。だが、その話の中でも、ベルラはそこから過去を思い出す記憶の糸となって欲しい物を一つ、思い起こすように語り始めた。
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シルバーシナリオ(150)
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3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
NPC交流
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年02月23日
参加申し込みの期限
2019年03月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年03月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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