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月に喚ばれし悪魔の群と、とある落神の願い
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尋常とは思えぬ暗く冷たい森に冷静な瞳を巡らせ、
ティクス・ソル
は犬のかたちとなった耳を掻いた。もふもふになった尻尾をぱたり、警戒気味に振るその足元を、
「でーっちゅっちゅっちゅ!」
白いスライムがうごうご這って過ぎる。
「迷子になるなよ」
スライムになってもいつも通りにのびのび好き勝手動く
ズコット・リッピンコット
に声を掛け、ティクスは再度周囲を確かめる。突如として星幽塔から寝子島に転移させられたようだが、幸いなことにこちらに来た団員はひとりを除いて全員が己の傍に揃っているらしい。
(まあ、すぐに合流してくるだろう)
姿の見えない一人の無事は信じて疑わず、ティクスは僅かに口元を緩める。彼のことだ、すぐにでも新しい情報なり何なりを手に入れて戻るに決まっている。
「あー!?」
こめかみに二本角を生やした
イダス・アグリオス
はいつものように
コル・ティグリス
に絡んでいる。どうやら同じモンスターに変化したコルの額には二本角に加えその間に小さい角三本、計五本の角が生えているのが気にくわないらしい。
「つーか二本って」
肩を怒らせ、イダスは落ち着きなく周りを見回す。うごうごうご、止まることなく這いまわるズコットを踏んづけないようにしつつ、
「ペコラの角と同じかよ」
物珍し気に森を見る
ペコラ・ペコリ
の前に立つ。元は羊の獣人であるペコラの頭には元より小さな巻き角が生えているが、
「ボクのツノは樹になっちゃってるし、お花も咲いちゃってるね~?」
「あ? お前は角じゃねえの?」
「キミのはかっこいいツノだね~」
「おう、わかってんじゃねえかよ」
異様な森の中に立ってものんびりとした態度を崩さぬペコラに笑いかけられ、イダスは得意になって笑った。
「でーちゅっちゅー!」
ズコットは手足もないスライムの身体でも疲れ知らずに這いまわり続けている。
「……ここは祭りか怪異しかない島なのか?」
賑やかなイダス達を眺めつつ、ティクスは呟いた。団員たちに動揺がないのはありがたいが、森のそこかしらから異様な気配が感じられる。
(平和ボケした島だと思っていたが)
案外そうでもないのか。
「ところで、コル」
思案に沈みそうな瞳をもたげ、ティクスは傍らに立つコルを軽く睨む。
「耳を弄るな」
「やっ……耳はやめてってば!」
同じように犬のかたちの耳を触られていた
クーノ・ヤスピス
も抗議する。
(コルさんも虎から姿変わってて)
元は草食な牛の獣人である本能か、肉食な虎の獣人であるコルは少し怖かった。クーノはそっとゴブリンと化したコルを見る。団長のティクスや皆の話をご機嫌な表情で聞いているコルは、爪も牙もなくなった姿も相まって、
(怖くないかも)
そう思えた。いつもより力が強くなっている気配はするものの、自分の姿も変化している。今の姿は、
(先祖返り出来ちゃった感じ)
実家にあった犬の獣人のご先祖の肖像画と似ている。そうも思えば、気持ちはふわりと跳ねた。
(いいね)
ただし耳を弄って来るのはいただけない。クーノはコルからじりじりと距離を取る。細身の身体のところどころがミズメの樹に覆われた
スハイル・アルムーリフ
の傍に移動する。
「スハイル、いい香りがするね」
いつもより鋭い嗅覚で以てしても近付いてようやく感じられるほどの微かな独特の芳香をスハイルは纏っていた。
「この樹の持つ特性のようですね」
スハイルは穏やかに微笑む。このような状況にあるということは、また何かやらねばならぬことがあるのだろう。であれば、
(粛々と目的を果たしましょうか)
ともすれば生い茂る草木に紛れてしまいそうなズコットを両手ですくい上げたとき、がさりと叢が揺れた。一瞬のうちに戦闘態勢に入る皆の前にひょこりと顔を出したのは、
「……祭りの次は百鬼夜行をやれってか?」
紅玉で出来た一対の鬼角を持つ
フォーマ・シャオ
。
「そこら中モンスターみたいなのと亡霊連中だらけだ」
言いながら、フォーマは仲間のもとに至る道の途で出会った寝子島の住人から一時写し取らせてもらったろっこん発動の鍵を披露した。スペード模様の紙に不思議そうな顔を見せるティクス団長に、フォーマは同じく道の途で遭遇した金色悪魔の話も聞かせる。
「ねぐらで財宝に埋もれるか」
くすり、ティクスは笑った。
星幽塔に迷い込み、『十二支団』なる盗賊団を結成してはいるが、財ばかりを求めているわけではない。それでも、金色悪魔の在り様にし少しばかり親近感が湧いた。悪魔が失くしたという金色のベル、探してやろうか。
それはこの異変を治める鍵のひとつにもなるのだろう。
「皆、お宝を見つけるのは得意だろう?」
その声ひとつで、団員たちの眼差しが団長に集まる。
「さあ、楽しい仕事の時間だ」
「まぁ、みんなで探したらきっと見つかるよねぇ」
森の広さにちょっぴり途方に暮れながら、どこから探そうかとペコラは頭を巡らせて、
「あ、コル? そっちに行ったら戻れなくなっちゃうよぉ?」
あらぬ方向へフラフラ行こうとするコルを呼び止める。違ったか、と素直に戻って来つつ、コルは顔をしかめた。暗い森はどこまでも同じ風景に見えてらちが明かない。
「木を全部薙ぎ倒せばわかるか?」
物騒なことを口走るコルに、ペコラは木の枝や小石で目印を付けて進む方法を教える。
「助かります」
己の身であるミズリの樹から作り上げた弓と矢を手に、スハイルはベルの音を拾えぬものかと薄暗い森に耳を澄ませる。
はぐれかけたコルを視界の隅に入れ、ティクスは口元に手を当て思案する。慣れぬ地、ここは適材適所と行こう。
「ペコラ、道は任せた。クーノ、フォーマも張り切って探せ」
「おっけ。探し物なら犬の専売特許だろ」
「大将の命とあらば、だ」
鼻の効くクーノは金属の匂いを探す。夜目の効く馬の獣人は鋭い眼差しを周囲に向ける。
「頼りにしていますね」
「ずーちゃんの手にかかればベルなんて見つかりまくり放題でちゅ!」
クーノとフォーマに声を掛けるスハイルの肩からズコットはぽいんと飛び降りた。
「あ! 手が無かったでちゅー!」
「こまけえ作業はめんどくせえんだって団長」
ぺしゃりと潰れて気づくズコットを横目にイダスがぼやくも、ズコットが構わず突っ込む。
「きりきり探すでちゅ!」
「うるせえオレは暴れる方が得意なんだよ!」
「行きたい方向の露払いは俺たちがしっかりやるから、好きな道を選んでいいぞ」
仲間と周囲に目を配り、ティクスは声を響かせる。
「イダス。十二時の方向に敵二……いや三だ、気を付けろ」
「よっしゃー!」
不穏な匂いと物音を察知したティクスにスハイルが木製の即席ナイフを手渡す。団長が斬りかかるよりも先、イダスが嬉々として叢を奔った。
「こう言うのを待ってたんだ!」
指示された方向に白い影を見つけるなり飛びかかり拳を振るうが、
「あ!?」
霧を殴りつけるような抵抗のなさに目を瞠る。飛び退くイダスの目前、白い亡霊が舞い降り嘲う。
「相変わらずだねィ……だが、嫌いじゃねェ!」
呻いてふらふら近づく亡霊とめげずに構えるイダスの間、フォーマが割って入る。護符じみて拳に握り込んでいるのは、スペード模様を描きこんだ紙――星幽塔の民が持つ虹の力により、寝子島のもれいびの承認を得て一時写し取ったろっこんの力。
フォーマが
結城 正義
から写したろっこんは、霊を視認しスペードが描かれた紙を持つことで発動する。霊を、物質化させることが可能となる力。
「……地獄にゃ馬頭の獄卒鬼が居らすってえ話だ」
先手必勝とばかり亡霊に蹴りかかる。イダスのようにすり抜けるはずの蹴りをまともにくらい、白い影は地面に転がった。訳も分からずふらふら起き上がろうとする亡霊に、フォーマは気合いと共に踏み込み掌底を叩きつける。その一瞬でスペードの符を霊の身に貼り付け、次の一瞬で重い回し蹴りを打ち込む。
「馬頭鬼の力、てめぇら、先に味わうかい?」
ベルの探索に掛かりきりのクーノ達には決して近づけさせまいと、フォーマは亡霊達の前に立ちふさがる。
「つーかなんで殴れるんだずりぃだろ!」
喚くイダスに応じ、フォーマは暗い森の戦場をその俊足で駆ける。ふらふら近づいてくる亡霊達とすれ違い際にスペードの符を貼り付ける。いっそ明るい声で告げる。
「さあ、亡霊達よ! 現世より去ね!」
「おぉっしゃー!」
フォーマの支援を得、イダスは今度こそ嬉々として駆ける。攻撃が通るようになった亡霊達に次々に殴りかかる。
「ぎゃー!!」
イダスとフォーマの猛攻を受ける亡霊達の悲鳴よりも大きく響くは、ズコットの声。
「スケルトンでちゅ! こわいでちゅ!」
「わぁ?!」
ズコットとペコラの悲鳴にフォーマが助けに向かうより先、
「ずーちゃんを怖がらせるなんて許しがたいでちゅ! とりゃー! 待つでちゅー!」
賑やかな声と泡を食ったスケルトンのがしゃがしゃ逃げる音が聞こえて、フォーマは破顔一笑。
「おぉっらア! 折れろ!」
イダスはひたすら楽し気に亡霊を殴りスケルトンの足や腰の骨を拳で狙う。
「いち! にぃ! さん! ご!」
敵を殴り倒してはカウントするイダスを視界の端に捉え、コルは鋭い眼差しを伸ばす。破壊力は抜群なものの粗い仕事で撃ち漏らしたスケルトンを見つけてはおもむろに近づき、対峙する。骨を鳴らして殴りかかってくるスケルトンの懐に咆哮と共に深く踏み込み、骨を粉砕する渾身の一撃をお見舞いする。
「誰が一番多く倒したか勝負といこうじゃないか」
倒れようとするスケルトンの頭蓋骨を引っ掴み、別のスケルトンに向けて投げ飛ばす。
「死にたいヤツからかかってこい」
獰猛に吠えて、剣呑に笑う。
「ああ……もう死んでいるか」
「全く、頼りになりすぎるヤツらだな」
縦横に大暴れする武闘派な団員達の位置を把握しつつ、ティクス団長はひっそりと笑んだ。
スハイルが遠くから矢を射ている。そうすることで敵を時に牽制し、時に敵の感覚を惑わせる。探索に集中するクーノやペコラに敵を近づけさせないよう、目立たないながらもしっかりと仕事をする団員の動きにも目を向け、ティクスはもう一度笑む。
「よーし、じゃあ次はこっち~! みんな、ついてきてねぇ」
あらかた片付いた戦場にペコラが声を掛けた。
「……所でズコット嬢ちゃんはどこ行った?」
ひとところに集合する団員たちの中に賑やかなスライムの姿がないことに気づき、フォーマが眉をひそめる。
――あーーー! はぐれたでちゅーー! 誰かー! 助けるでちゅー!
スケルトンとの追いかけっこに夢中になった挙句、スケルトンも皆も見失って森の何処かで声を上げるズコットの姿をありありと思い浮かべ、クーノは鼻先を引っ掻いた。
「あーうん、俺にお任せ」
ベルよりも先に小さいお子さま探しに取り掛かるその最中、遠く微かに、けれど確かにベルの音を聞きつけ、スハイルは柔らかく笑んだ。
「ああ、……ベルは見つかったようですよ」
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阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
165人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月19日
参加申し込みの期限
2019年01月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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