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月に喚ばれし悪魔の群と、とある落神の願い
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◇◇九夜山
初夏と思えぬ冷気の充満する森をひとり歩くは頭がジャック・オー・ランタン風のカボチャと化した
キュルビス・ラムズイヤー
。
いつもと変わらない姿で、いつもの九夜山よりももっと鬱蒼と生い茂る草や蔦を分けて、キュルビスは楽しくてたまらない含み笑いを零した。
冷え冷えとした靄が漂う深い森のそこここには、白いシーツを被ったようなお化けがふわふわと、スケルトンなお化けがカタカタと当て所もなく彷徨っている。
「ちょうハロウィンみたいデスヨ!」
ハロウィン大好きキュルビスがつい喜びを口にした途端、森をうろうろしていた骸骨がカタリ、虚ろな眼窩を向けてきた。かと思えば、カタカタカタ! 威嚇じみた音を鳴らして襲い掛かられ、
「ギャー?!」
キュルビスは反射的に逃げる。
「ハロウィン仲間じゃねーデスカー! 襲わないで欲し……っムぎゃ?!」
振り返り振り返り走っていて、ナニカに蹴躓いた。
「うわあ! ごめんなさい?!」
「わ、すまんデスヨ?!」
一緒に地面に転がって、咄嗟に詫びるキュルビスが見たのは、耳と手足がもふもふコボルトな
結城 正義
。揃って地面に伏せて息を殺し、スケルトンの襲撃をやり過ごしてから、ふたりは声を潜めて話し合う。
「死んだふりしてるのからベル探しを頼まれたのデスヨー。知らねーデスケドー、本当知らねーデスケドー」
「ああ、僕もです。向こうで出会った紅い髪のひとも探してましたよ」
正義はすん、と鼻をひくつかせる。山をうろつく怪物も、こんな姿になってしまったことも怖いけれど、己が役に立てるのであれば、力を尽くしたい。
この姿となったことで、鼻は普段より効く。
「ベルに持ち主の匂いが付いてるんじゃないかなと思って」
「それで犬みたいに地面嗅いでたデスカ」
正義はこくりと頷いて、空気に不穏な匂いを嗅いだ。慌てて周囲を見回せば、ふわふわゆらゆら近づいてくる幽霊の姿。
「見つかった……!」
「こっち来んなデス!」
キュルビスがろっこんでカボチャを召喚し、
「ギャー!」
思いっきり投げるも、カボチャは幽霊の身体をすり抜ける。
「ギャー?!」
悲鳴を上げるキュルビスの前、正義はスペードのトランプを持って立つ。
(この力を、今使わないでどうするんだ)
霊を物質化させるろっこんを発動させ、正義は全身の勇気をかき集め幽霊向けて突っ込む。
「うわああ!」
(……ったく、エラい事になっちまったぜ)
重なり合う樹々の暗闇と冷たい靄の隙間を縫い、
山田 勘三郎
はぼろぼろの烏の黒翼を羽ばたかせる。翼を大きく動かす度、ゾンビ化した羽根からは羽毛が散った。
(腐ってるだけに気分までくさくさしてくるぜ、腐ってるだけに)
不機嫌にぼやきながら、尾羽を使ってとんぼ返り。
ろっこんを使って烏に変身しているときはいつもの何倍もの早さで腹が減る。
(腹が減るだけのただ働きなんてしたくねぇんだがなぁ)
死んだふりするばかりの情けない悪魔から探し物を押し付けられ、烏の方が機動力があるからと飛び回っているだけでも正直面倒だったのに、夜目の効く烏の目は幽霊に襲われるキュルビスと正義の姿を見てしまった。
(そりゃあ、悪魔の財宝を謝礼代わりにちょこっともらえないもんかなんて、……)
羽毛を散らしながら、ガアガアと喚きながら、ゾンビ烏は正義が実体化させた幽霊に襲い掛かる。幽霊とやり合うつもりはなかったけれど、見てしまったからには仕方がない。あとドリアードの少女はハロウィンな被り物を取ればもしかすると可愛いかもしれない。
(思ってるわけじゃ、……ねぇし!)
正義の体当たりで倒されたところに烏に突きまわされ、幽霊はめそめそ泣いて退散した。
「ありがとデスヨー!」
カボチャ頭のキュルビスに声を掛けられ、勘三郎は近くの木の枝に羽を休めてガアガア鳴いた。お互いがんばろうぜと飛び上がり、梢と幽霊の隙間を縫って宙を翔ける。
(おっ、可愛い子発見!)
深い森の中、白く浮き上がってさえ見えるほどにさまざまの色した儚い花と蔦で全身をドレスのように飾るドリアードの
三宅 葉月
を見つけ、ゾンビ烏は音もなく近づく。
(道に迷ってんなら方向だけでも教えて――)
声を掛けようとして迷う。あれはひとがモンスター化して道に迷っている姿ではなく、本物の森の精霊が彷徨っているのではあるまいか。
逡巡してドリアードの頭上をぐるぐると飛び回るうち、森の奥から駆けて来る三毛のコボルトの姿に気が付いた。
もふもふした手にミルク色スライムのミラを抱き、
ミーツェ・M・フェリス
はもふもふ尻尾をパタパタ振って葉月の傍に近づく。
「今日はですにゃ!」
礼儀正しく挨拶してくるわんこ姿のにゃんこなミーツェに、葉月は優雅な会釈を返した。
「こっちで金属の匂いがしたのですにゃ」
ミーツェはわんこな鼻先をふんふんと動かす。
「掌に乗るくらいのシンプルな金色のベル、……よね」
金色蝙蝠から聞き出したベルの特徴を口にし、葉月は頷いた。小さな探し物をするには森の中は広すぎる。蝙蝠がどのあたりを飛んだのか分かればと思ったが、怠惰な悪魔はどこをどう飛んだのかも記憶していなかった。
花が零すような小さな溜息を吐く葉月に、ミーツェはもふもふと笑う。
「一緒に探しましょうですにゃ、にゃにゃ?!」
「ミーツェさま!」
わふわふ笑ったかと思うと駆けだすミーツェに、抱っこされたミラが驚いた声を上げる。
「こっちですにゃ!」
ミーツェが必死の声を掛けたのは、銀色のもふもふ小犬な
月守 輝夜
。ガシャガシャ追いかけて来るスケルトンを、ミーツェはがうがう吠えて威嚇する。
「わ、わわわわん!」
ミーツェの真似をして、輝夜も精一杯大きな声で吠えたてる。わふわふ吠える二匹の小犬を骨の手で殴ろうとして、スケルトンは動きを止めた。虚ろな瞳でふたりの後ろに静かに立つ葉月を見る。冷たく静かな眼差しで見つめ返され、スケルトンは一瞬怖じた。
「今ですにゃ! あなたも!」
ミーツェに促され、葉月と輝夜もその場を離れた。背後に骨の鳴る音が聞こえなくなったのをコボルトの耳で確かめ、輝夜は逃げる足を緩める。
森を見回し、助けてくれたモンスター達を見遣る。わんこのかたちした頬をわんこの前脚でもふもふ叩く。
(痛っ……くはないけど)
わんこに変身して真っ暗森で金色蝙蝠に金色ベル探しを頼まれる、なんてきっと夢以外のなにものでもないと思っていたけれど、これはどうにも夢ではなさそうだ。
同じものを探しているというミーツェとミラ、それから葉月と一緒に、輝夜は真っ暗森の探索に取り掛かる。
「金属の匂いはこっちですにゃ!」
「蝙蝠の匂いもこっちです!」
コボルトの嗅覚を活かし、地面に鼻を近づけて匂いを頼りにベルを探しながら、輝夜はちょっぴり心配になる。
(あの蝙蝠みたいな悪魔)
死んだふりをしていたけれど、今頃誰かに踏まれていないかな?
「むぎゅ」
「……ぎゅ?」
足元に金色のナニカを踏み、
卯木 衛
は瞬いた。見下ろせば金色の蝙蝠悪魔が潰れている。
「うっお、ごめん!」
「いえいえー、死んだふりしてたボクが悪いんですー、悪いんですがー、金色のベル探してもらえませんかー」
慌てて片手にすくい上げると、蝙蝠はへろへろ喋りながら自分から地面に落ちた。再び死んだふりの体勢を取る。どうあってもその体勢を崩す気はないらしい。
「探し物だな! まあ任せろ!」
いつのまにか生えていた耳と尻尾をぴんと立て、衛は悪魔のお願いを安請け合いする。すんすんふんふん、蝙蝠の匂いの痕跡を森の風に辿り、どんどんずんずん森に分け入る。進んだところでカタカタ歯を鳴らして威嚇するスケルトンと鉢合わせた。
「ってうおーい?!」
途端に襲い掛かられ、敵が出るとは聞いてなかった衛は焦る。地面を蹴って飛び退り、いつもより俊敏に動く身体にちらりと眉を寄せて、
「はっ!?」
スケルトンに襲い掛かられている現状よりも大切なことに気が付いた。
(いい匂いがする)
これは間違いなく、
(由貴奈さんの匂い!)
となれば、スケルトンなんかに関わっている暇はない。
「くらえ犬キーック!」
カタカタ近づく骸骨に飛び蹴りをかまし、着地と同時に駆けだす。尻尾をぶんぶん振って目指すのはもちろん、
「由貴奈さんー!」
森の中に佇む大好きな美しいひとの傍。
「おー、うーちゃん」
迷うことなく真直ぐに駆け寄って来る衛の姿に驚いた様子も見せず、
壬生 由貴奈
はおっとりと笑った。
「こんな世界でも一緒だったなんてうれしいねぇ」
首にぐるりと巻き付く蔦を指先で触れ、ドリアードとなった由貴奈は目を細める。念ずれば森の草木を自分の望みのかたちに変化させることが出来るこの妙な力は、今だけのものであっても有効に使うに越したことはなかろう。
「……ん」
腕をもたげる。その動きに合わせ、手近にある草木がざわりと動いた。見る間に折り重なりバリケードのかたちとなった草木に、森の暗闇から襲い掛かって来たスケルトンががしゃりと激突する。
「とりゃー!」
めげずに起き上がろうとする骸骨に衛が犬キックをお見舞いする。褒めて褒めてと尻尾を振って寄って来る衛の頭をよしよしと撫で、由貴奈は骸骨と亡霊の巣食う暗い森を見遣った。
(ベルを見つけさえすれば、うちのろっこんで引き寄せられるね)
さっさと世界を元に戻さなくては。
苺とペチュニアの花を咲かせた蔓の髪を混乱気味に震わせる
白草 朱乃
に、
呉井 陽太
は手を伸ばす。蔓の髪を撫でる己の手ももふもふとした犬の手に変わっていることに、陽太は小さな息を吐いた。
(朱乃ちゃん、こーいうヤバめな異変を体験するのは初めてなんだっけ)
朱乃が不安げな視線で見上げて来る。
「陽……呉井、先輩……」
震える声に胸を痛めながらも、陽太は彼女を宥めるべく明るい声で話す。
自分はこういう体験を何度もしていること。
悪魔を帰さないと自分達も世界も元には戻らないこと。
震えながらも陽太の話を最後まで黙って聞き、朱乃はこくりと頷いた。
「うーん……ベルを探さないとなんだよねぃ」
「呉井先輩となら、……怖いけど怖くないです!」
きゅっと拳を作る。いつもの九夜山と違う九夜山にひとりで迷い込んだときは心細くてどうしようと思うばかりだったけれど、大好きなひとと会うことが出来た。状況も理解させてもらえた。
「呉井先輩」
朱乃は髪を人差し指にくるくる巻きつけ、ろっこんを発動させる。蔦の髪を伸ばし、ドリアードの力で薙刀に変化させる。
「ありがとう、使わせてもらうねぃ」
朱乃から薙刀を受け取り、陽太は朱乃の気丈さに細い瞳をますます細めた。
自分用に作成した小型盾を手に、朱乃は頬を淡く紅く染める。
顔を見合わせて笑い合う。そうすることでお互いに力を得る。
「よし、一緒にこの状況を何とかしよう!」
「はい、呉井先輩!」
朱乃が盾を手に周囲を警戒する間に、陽太はろっこんを発動させる。ポケットの中から自作の粘土細工を五体分取り出して順番に指でつつき、あちこちへ探索に飛ばす。動く彼らと視覚を共有しておけば、探し物も少しは見つけやすくなる。
「っ、陽太さん!」
朱乃の警戒の声に、陽太は薙刀を構えた。朱乃を背後に庇おうとして、服の裾をぎゅっと引っ張られる。
「守られてばかりは嫌です」
必死の声で言い、朱乃は前に飛び出す。殴りかかって来るスケルトンの骨の拳を盾で弾く。
「私にも、貴方のことを守らせて欲しいんです……!」
スケルトンを押し切ろうと細い身体ぜんぶに力を籠める朱乃の横顔に、陽太は一瞬息を詰めた。大切なひとに護られながら大切なひとを護るべく、薙刀を振るう。朱乃に気を取られる骸骨の頭を打ち払う。
「っとー」
頭を失くして狼狽えるスケルトンの向こう、ふわふわと近づいてくる幽霊を見て、陽太はちょっと迷う。実体のある骸骨はともかく、幽霊相手だと盾も薙刀もすり抜けられてしまう。
「ということでぇ、」
「えっ、わっ、わ、呉井先輩っ?」
「一時撤退だよぅ」
軽い口調で言い、陽太は朱乃をひょいと抱え上げ駆けだした。
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3人まで
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冒険
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
165人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月19日
参加申し込みの期限
2019年01月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月26日 11時00分
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