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寝子島高校
職員室での攻防
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今回の騒動の問題点は、吉田が問答無用で取り上げた点にあった。
「授業中に遊ぶのは確かに悪い事ですけど、かといって授業に関係ないものすべてを取り上げるのも強引だと思います」
たとえば、裁縫道具だったり野菜の種だったり。
八十八旗 信彦
は説得のために言葉を続ける。
「それにメイクは女性の身だしなみのひとつ。女子生徒諸君が可愛く生き生きする様子は学校生活に彩りをもたらすものじゃないですか」
「う、うむ……。高校生に化粧は早いとは思うが」
「それセクハラ! 高校生だって化粧くらいしたいですよー!」
メイクセットを没収された
知吹 しぶき
が、抗議するように言う。
「先生の仰ることも分かります。学校は勉強をするための場所。俺たちは授業に集中しなければならない……だからこそ、リフレッシュも必要なんです」
女性ならば化粧を直したり、お菓子をつまんだり、読みかけの漫画を読んだり。
そうして息抜きをすることで次の授業に集中できる。授業中に読むだけでなく、そんなふうに活用している生徒だって多くいるのだ。
決して誰かを責め立てることなく、理路整然としつつも気遣いを忘れない八十八旗の説得は見事なものだった。普段はちゃらひこなどという可愛らしくも軽薄なあだ名で呼ばれることが多い彼であるが、先ほど見せたその頼もしさは本物である。
吉田としては、いったんがつんとぶつからなくては生徒はこちらを向いてくれないという考えのもとに決行した行動であった。
なるほど確かに今回の件に関して、これほど多くの生徒が自分の横暴に屈することなく立ち向かってくれた。その姿勢こそが吉田が求めていたものであったのだが、
「……確かに、授業中に扱っていない生徒の物まで取り上げてしまったのは、俺が悪かったな」
逆に自分の行動の粗を的確に指摘され、すっかり参ってしまっていた。
(生徒を諭すつもりが、こちらが諭されるようじゃダメじゃないか俺……!)
「いえ、でもやっぱり悪いのは授業中に扱っていたことなんです。もう授業中には遊ばないよう俺たちも気をつけます」
八十八旗と共に説得にあたっていた
御剣 刀
は、こちら側の非を素直に口にする。
学生支援部の役目として、起こった問題はきちんと解決したいという思いがあった。だからこそ彼は吉田の話を聞き、また没収された生徒たちの意見もないがしろにせず、両方の着地点を見つけようとしていた。
吉田はしばらく思案したような表情だったが、彼らの指摘は正しいことは分かっていた。
ここまで生徒が反発を見せてくれたのは喜ばしくもあったが、手放しで喜ぶだけではいけない。教師という立場にいる以上、非は認めて筋を通さなければ生徒たちに示しがつかないだろう。
ふう、と息を一つつくと、吉田は口を開いた。
「手あたり次第没収したことは謝る。これは先生が悪かったな」
「こちらも、授業中に遊んでいた生徒がいたことは謝ります」
御剣と八十八旗がそう言うと、吉田はそこでようやくバツの悪そうな笑みをみせた。
と、そこにこつこつと床を鳴らす軽快な音が聞こえてくる。
「あ! やっぱり職員室に来てたんですね、せんせー!」
吉田を探す旅に出ていた
美崎 岬
も、先ほどの放送を聞いて職員室へとやって来たのだ。
そのまま吉田に突撃すると、美崎はぎゅっと吉田にしがみついた。
「おっと、急に危ないだろ美崎。どうした、俺に用事があったのか?」
「肩車してくださーい! 前みたいに!」
「はぁ? 肩車?」
実は以前にも吉田に肩車をしてもらったことがあったのだが、そのことを吉田はとある事情で覚えていないようである。
だが、今回の出来事にらしくもなく若干落ち込んでいた吉田にとって、美崎の直球の愛情には救われるような心地であった。よーし分かった、と豪快にうなずくと、しゃがみこんで美崎の体を肩に乗せる。
「きゃー! 高いー!」
はしゃぐ美崎。確かに高い。
190cm+178cmの肩車はもはや圧巻であった。吉田の突然のパフォーマンスに、説得と和解を遠巻きに見守っていた生徒たちもわっと歓声をあげる。その中心で、美崎はぺたぺたと余裕で届く天井を触って大喜びだ。
「ありがとう先生、大好きー!」
そう言ってぎゅっと美崎は吉田の頭にしがみついた。相変わらずストレートなその言葉に、吉田は柄にもなく照れたような笑いを浮かべるのだった。
「ところで今回の没収品は……」
「返さないって言っても、もう手遅れみたいだな。あの調子だと」
八十八旗と御剣は、呆れたようにロッカーの方へ視線を向けた。
大破したロッカーの周りには、今のうちだと言わんばかりに生徒たちが各々の没収品を回収している。
「ノーパソは精密機械だというのにこんな乱暴に……よかった、電源はつくようだな」
双葉 仄
は安心したようにパソコンの電源を入れた。もちろんノーパンではない。
「よし……これで『○っかみ』のアクションも白紙提出せずに済むな」
ふふふと満足げに笑う双葉。確かに白紙提出は一大事である。
「あ! 私の裁縫道具ありました! よかったぁ、これで義弘先生のお尻が破けても大丈夫です……!」
その隣でほっと一安心する
宮祀 智瑜
の言葉に、必死に原稿を探している
常盤 四月
がバッと顔を向ける。
「なに、桐島先生のお尻が破ける?!」
「えっ、その、義弘先生、ズボンがよく破けちゃってるから……」
突然食いつかれた宮祀は慌てて説明する。
「なーんだ、そういうことか……」
「いったい何を想像してたんだお前は!」
と、また思わず的確なツッコミを反射的に入れてしまう双葉。
「何をって、先生でカップリングする以上はそういう意味に決まってるじゃん!」
「私が言うのもなんだが、お前は学校に何しに来てるんだ!」
ボケキャラに徹するはずが、終始切れ味鋭いツッコミを炸裂させてしまうのであった。
一方、袋を漁っていた
邪衣 士
は、その中から見慣れた茶色のふさふさとした手触りのものを見つけ出した。
「あった! 俺の熊皮! やっぱりこれがないと……っと、それより会費が大事だった」
見つけた熊皮をさっそく被りなおしつつも、大事な金庫を探して袋を引っ掻き回す。
「うーん、どこだ……? ん、なんだこれ」
彼が見つけたのは、一冊のノートだった。何の気なしにパラパラと開いて見て――絶句した。
そこに描かれていたのは、吉田先生と五十嵐先生の【規制します】を描いた、とんでもない漫画だった。
「あーっ! 士くんちょっと何勝手に見てるのよー!」
ノート片手に絶句する邪衣に、超高層肩車を見てはしゃいでいた桃原が慌てて突撃してくる。
「お前は何てものを描いてるんだ! これは没収だ、焼却処分だ!」
「なによもー! 返してよ!」
邪衣にノートを取り上げられ必死に飛びつく桃原だが、小柄な彼女はいくらぴょんぴょん跳ねてもノートに届かない。
そんな二人の様子を見ながら、島岡と話していた
八神 修
は苦笑いを浮かべる。
「最近の子は……いろいろあるんですねぇ」
「先生はそういう経験はないんですか? 雑誌とか化粧品とか」
「うーん、お化粧は大学に入ってから始めましたし……そういう八神くんは、何も持って来てないんですね」
逆に島岡にそう尋ねられると、八神は小さく笑って言葉を返した。
「俺ですか? あんな教室に持ち込むようなヘマはしませんよ」
没収品を回収した生徒たちが去っていき、ようやく学校にいつもの平穏が戻ってきた頃。
どこかの熊のせいで今日は大変な目にあったな、と若杉は西門を出たところでひとり煙草を吸っていた。校舎内は全面禁煙であるため、西門出てすぐ脇に愛煙家の先生がこっそり灰皿を設置したらしい。今ではそこが教師陳の間のささやかな一服スポットとなっている。
それにしても、あの段ボールはいつの間に移動されていたんだろう? と彼は煙を吐きつつ考える。生徒たちがロッカーに群がっているときには少なくともどこにもなかったが、一段落着くころにはまた元の位置に戻っていたのだ。
(いきなりこけしは飛び出してくるし……まあ、あれは草薙の爆弾だったんだろうな)
赤禿が派手にろっこんを発動させたことも、若杉はうまい具合に勘違いしていた。無論、草薙の爆弾が作動していたらあの被害だけでは済まなかったのだが……。
そんな彼のもとに、一人の生徒が歩み寄ってくる。
「今回は大変でしたね」
声をかけられ顔を向けると、そこには
旅鴉 月詠
が立っていた。
「そうだな、まさかあそこまでになるとは思わなかったよ。……あ、あのスケッチブックもらい忘れた」
「スケッチブック?」
「い、いや、なんでもない。ところで俺に何か用か?」
若杉に尋ねられ、旅鴉は手に持っていた木彫りの作品を差し出した。
「これ、さっき言ってた作品です。無事に取り返せたので」
また今度返してもらいますね。旅鴉は短く言うと、その場から立ち去っていく。
「ありがとうな、旅鴉! 今度の授業のときに返すよ」
その小さな背中に声をかけると、若杉は手渡された木彫りの作品を改めて眺めた。
それは高校生のものとは思えないほど精緻な彫刻が施された、猫の七福神の木彫りであった。
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あとがき
担当マスター:
花村翠
ファンレターはマスターページから!
リアクション、大変お待たせ致しました。花村です。
今回のシナリオは学校の日常のイベントというイメージでリリースしましたが、、
皆さんのアクションに「あっこれは日常では済まされないな!」と震えました(いい意味で)。
奪還奪還!な方はもちろん、説得や話し合いをしてくださった方もいらっしゃったので、
ドタバタしつつも最終的には熊吉先生も自分の強引さを認め、和解したような形で締めさせていただきました。
先生と生徒のぶつかりあい、これこそ学校生活の青春の一つじゃないかなーと考えています。
このシナリオも、皆様のおかげでとても楽しく執筆することができました。
今回は多くのご参加、本当にありがとうございました!!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月19日
参加申し込みの期限
2013年07月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月26日 11時00分
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