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職員室での攻防
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着実にロッカーへと這っていく赤禿は、奇跡的に気づかれずにいた。
島岡は生徒たちに囲まれているし、若杉は未だ常盤にスケッチブック片手に迫られている。そして五十嵐はというと。
「お野菜が苦手だったって聞いていたので、今回はお魚をメインにしたんですよ?」
「そうだったんですか……。ありがとうございます、覚えててくださって」
御巫 時子
の言葉に、五十嵐はぼんやりとした口調だったがぺこりと小さく頭を下げてお礼を告げた。
彼女はあまり健康的には見えない五十嵐の体調を心配して、時々こうして手作りの弁当を持ってきている。返してもらう弁当箱は毎回きちんと空っぽなので、とりあえずこれだけの容量は食べきれるんですね、と密かに安堵していた。
「今日は野菜がない代わりに、果物でビタミンを補ってくれていたんですね」
「はい! だって先生、黄色い皮で中身が緑のカボチャなんて、どこにもなくって……」
以前五十嵐が言っていた言葉を冗談めかして言うと、普段滅多に表情を動かさない彼は少しだけ微笑んでみせた。
「まあ、そうでしょうね。そんなものがあったら、食べる前にぜひ研究してみたいです」
五十嵐が小さく笑ったのを見て、御巫は胸があたたかくなるのを感じた。ほわほわと顔が熱くなってくる。
顔が赤くなりすぎてないかしら? そう思って両手で頬を押さえつつ、御巫は話題を変えるように口を開いた。
「これから暑くなりますし、体調には気を付けてくださいね」
「そうですね。御巫さんの方こそ、無理しないように」
そう言葉を返して五十嵐は手元のビーカーを手に取った、が、もうその中身は空っぽだった。
「私、淹れてきましょうか?」
御巫は立ち上がると、五十嵐の手からビーカーを取って立ち上がる。
「ああ、すみません。お弁当も作ってもらったのに」
「いいんです。好きでしてるんですから」
ふふ、と心の底から嬉しそうに微笑むと、御巫はポットの方へと歩いて行った。
(それにしても、五十嵐先生の漫画ってどんなのでしょう。ちょっと気になります……)
どう考えても彼女は見ない方がいいその漫画に、かすかな興味を抱きつつ。
そんなほわほわした暖かな日だまりのような二人の空気は、思いがけない影響をもたらしていた。
(……むっ、このぼそーっとした声と鳥のさえずり、さては……五十嵐先生……!)
彼が担任である
赤禿 美雨
は、しかし残念ながら化学が大の苦手であった。毎回のように化学は居眠りしてしまうため、もはや化学が嫌いというよりは「五十嵐先生の声を聞くと条件反射で眠くなる」という特異な域まで達している。
「うっ、あたしはこんなとこで負ける訳にはいかないのに……こ、コケ……」
匍匐という姿勢が更に眠気に拍車をかける。前進を止めてしまえば、匍匐などただのうつ伏せ寝だ。
前に進まなきゃ、進まなきゃ……と思えども、彼女の頭は急に靄がかかったように思考力を失い始める。
(コケ太郎……待ってて……)
それでも大切なコケシを取り返すため、彼女は這うのを止めない。
がくん、がくん! と大きく首を揺らしながら、必死にロッカーを目指すのだった。
……気づかれるのは、もはや時間の問題である。
没収品を取り返すため職員室へと走っていた
横嶋 下心
は、前方に見慣れた後姿を発見した。
背中の辺りまで伸ばした髪をひとつの三つ編みにした男子生徒など、そうそういない。
草薙 龍八
であった。
「おーい龍ちゃん!」
名前を呼ぶと、職員室に入ろうとしていた彼はこちらを振り返った。
「下心か、どうしたんだ? ……と、聞くまでもなかったか」
彼と親しい間柄の草薙は、なぜ横嶋が職員室に赴いたのかだいたいの検討がついていた。
「うん、言うまでもないけど言うね! エッチな本を取られたんだ!」
「本当に言うまでもなかったな」
「で、龍ちゃんはどんなジャンルの本を取られたの?」
「あいにくと今回は性的なものを取られた訳ではない」
ごく当然というように言う横嶋に、草薙は小さくため息を着いて言った。
彼が没収されたのは、なんと自作の爆弾であった。
最近、彼の周辺では物騒な事件が続いていた。実際に深い傷を負ったこともあったし、何より近頃は学校の中にも敵が増えつつある様子だ。学校も警察も動かないのならば、自分の命は自分で守らなければならない。
そういう訳で自作の爆弾を常に鞄に忍ばせていたのだが、吉田はあっさり没収してしまったのだ。
「ば、爆弾だって? それは性的な意味での爆弾?」
「だから性的じゃないって言っただろう! 殺傷能力を持った、本物の爆弾だ」
デリケートに扱わなければならない代物だというのに、あんなズタ袋に詰めやがって、と草薙は内心で舌打ちする。
「えっ、本物の爆弾! じゃあそれが爆発したら俺のエロ本も粉々じゃん! それだけはやめてくれ!」
「……悪いな。だが返してくれるかどうかは向こう次第だ、行くぞ」
横嶋のよこしまな朋友としては、彼の蔵書が粉々になるのはかすかに胸が痛む。しかし悪いのは何の確認もせずに取り上げた吉田だ。短く答えると、草薙は職員室の扉を開いて中に入った。
「失礼しますっ!」
勢いよく入室した横嶋は、職員室をきょろきょろと見まわした。吉田先生の姿はどこにもなく、若杉先生と、五十嵐先生と……島岡先生!
彼女を視界に捉えた横嶋は本能のままばっと駆け出し、その勢いのままスライディングするように土下座した。
突然の出来事に周囲にいた女子生徒たちが悲鳴を上げるが、一向に構わない様子で横嶋は声を張り上げる。
「島岡先生! おっぱいを揉ませてください!」
「えっ、……ええっ!」
いきなり地に突っ伏した横嶋を助け起こそうと近寄った島岡は、横嶋の言葉に思わず身をかばうようにして後ずさりする。
「おいおい下心くん、気持ちは分かるけどまずは落ち着いて」
気持ちは分かるけど、と再度言いながら
八十八旗 信彦
がその肩を叩いて引っ張り起こした。
(あいつは何をやっているんだ……)
そんな友人の姿に呆れつつ、草薙は吉田の席に近い若杉の方へと歩み寄る。
彼の周囲では、常盤と桃原が真剣に吉田先生をめぐるカップリングについて激論を交わしていた。その隣ではうずうずとじれったそうに、しかし口を出そうとはしない双葉がいる。
そんな彼女たちに囲まれて頭を抱え珍しく真剣な顔を浮かべる若杉に、草薙は声をかけた。
「先生、取り込み中のところ失礼する。没収品の話なんだが、あの中に爆弾があるんだ」
唐突な草薙の言葉に、スケッチブックの中身で頭がいっぱいだった若杉は理解できずに首を傾げた。
「えっ? 爆弾だって? それは性的な意味での爆弾……?」
「だから違うって言ってるだろう、どいつもこいつも……! 本物の爆弾だ。タイマー設定で導火線に火がつくようになっている」
草薙の真に迫った言葉に、さすがに若杉は驚いて席を立った。
「なんだって? おい草薙、悪い冗談はよせよ」
「冗談かどうかは実際に自分の目で見て確認することだな。俺はただ、自分の身を自分で守ろうとしているだけだ」
そう言いながら、草薙は若杉をまっすぐに見つめた。
自身も重傷を負った怪人セブンの事件に続き、命の危機に迫るような状況を彼は肌で感じでいた。爆発物が物騒などということは百も承知だ。しかし警察も学校も動かなかった以上は、自ら武装するしかない。それが草薙の考えだった。
しばらく草薙の鋭い金色の瞳と視線をぶつからせていた若杉は、そこに冗談やからかいの色がないことを感じて小さく頷いた。
騒がしかった職員室は、彼らの物騒な会話に気付いたのかいつの間にか静まり返って、皆がこちらに視線を向けている。爆弾が本物だとして、万が一爆発すればここにいる皆に被害が出てしまう。それだけは避けなければならない。
「……分かった。じゃあ確認するよ。その代わり、その爆弾とやらは草薙が持って帰ってくれ」
「返してくれるのなら、こちらとしてもありがたい」
無愛想にそう告げる草薙に、若杉は意を決したように吉田のロッカーに近づいた。……と、そこであの段ボールがないことに気付く。
あれ、と若杉は首を傾げたときだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月19日
参加申し込みの期限
2013年07月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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