this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
職員室での攻防
1
2
3
4
5
…
8
つぎへ >>
放課後の校舎を、
桜崎 巴
は大股に歩いていた。
学校の空気は全体的に重い。どうやら全学年で没収騒ぎがあったようだ。彼女自身は漫画を没収されてしまった。それが私物ならまだよかったものの、不幸なことに図書館から借りたものだったのだ。
(図書館の本なら没収されないと思ったんだけど……どうやらクマに人間の常識は通用しなかったみたいだね)
歩きながら、桜崎は軽くため息を着く。
図書館の本を鞄に入れていて何が悪い。挙句それを没収するとは許しがたい横暴である。
どうやって取り返すか。いや、取り返すだけならさほど難しいことではない。問題はいかにして鬼熊に反省させるかということである。
どうしたもんかね……と、歩きながら思案していると、おい、と唐突に声をかけられた。
目を向けると、廊下の壁にもたれるようにして黒髪の男子生徒が立っている。気だるげな赤い瞳が印象的だが、それ以外は取り立てて目立つところのない生徒だ。
その見慣れた少年の見慣れない姿に、事情を素早く察した桜崎はニヤリと笑って口を開いた。
「誰だ、あんた」
容赦ない桜崎の言葉に、大事なアイデンティティの一つを没収されただでさえ傷心だった
邪衣 士
は、ショックを受けたように言葉を詰まらせる。
「ぐっ、言っていいことと悪いことがあるだろ……!」
その様子に、桜崎は意地悪そうな笑みのまま言う。
「ふん、冗談だよ。その調子じゃあの熊皮、没収されたみたいだね」
彼を大きく特徴つける熊の皮。どうやら没収されてしまったようで、今日の邪衣はなんだかやけにスッキリして見えた。
「ああ、まさか熊に熊を狩られるとは……いや、この際もう熊皮はいいんだ。そんなことより!」
邪衣はいったん言葉を切ると、桜崎に食ってかかる勢いで言葉を続けた。
「猫鳴館の自治会費を入れた金庫を取られたんだよ!」
「はぁ? 会費を取られたぁ?」
語気を強めて言う邪衣に、桜崎も驚いたように声を上げる。
邪衣は猫鳴館の自治会長である。そしてその寮に住む桜崎にとっても、会費の没収は他人事ではなかった。
ただでさえ困窮に瀕している猫鳴館にとって、会費の紛失は大問題である。
「さすがに金庫をねじ開けられることはないと思うが……でも手元にないと不安で不安で」
会費は寮生から預かった大事な大事なお金である。さすがに没収されて使い込まれることはないと思うが、邪衣が自治会長として不安に駆られるのも無理はなかった。
あんまりな出来事に驚いたのは、二人だけでなかった。
「え、猫鳴館のお金取られちゃったの?」
たまたま近くを通りかかっていた
後木 真央
は、邪衣の言葉に驚いたように駆け寄ってきた。
ネコ科の動物を彷彿とさせる彼女は、自他共に認める大の猫好きであった。ただでさえおネコさまに捧げるカツブシ粉とマタタビ粉を取り上げられて立腹気味だった後木は、更に自らの住む猫鳴館の危機と聞いて黙っていられなかったのだ。
「真央ちゃんのカツブシだけじゃ飽き足らず、猫鳴館の会費も会長も奪うなんて、許せないのだ!」
「いや、いるから。会長はここにいるから!」
「いないのだ! いつもの熊さんがどこにもいないのだ!」
「生徒の金を巻き上げるたぁ鬼熊も大したヤツだね」
そんな二人をよそに、桜崎は顎に手を当て考えた。
図書委員として、猫鳴館の寮生として、これは少しばかり痛い目見てもらわないと気が済まない。
しばらく思案したのち、桜崎は再びニヤリと人の悪そうな笑みを浮かべると、邪衣に告げた。
「……いいこと考えた。ちょっとあたしは出直してくるよ」
「お、おい、どこに行くんだよ」
「真央ちゃんも行く! 横暴は許せないのだ! 天誅有ルベシ! なのだー!」
うにゃー! と毛並みを逆立たせた猫のように怒った様子で、後木は陸上部らしい俊敏さでどこかへ走って行く。
「あんたは先に職員室にでも行ってな」
邪衣の言葉に振り返らずに返事をすると、桜崎もずんずんと校舎を出て行くのだった。
そんな二人の背中を見送りながら、邪衣は確信した。あいつら絶対トンデモないこと考えてる、と。
ノートを抱えながら、
八神 修
は職員室を訪れた。
「失礼致します」
放課後に職員室で先生に勉強を教わるのは八神の日課だった。といっても授業の質問をする訳ではない。一年生ながら受験を見据えた勉強を始めている彼は、早くも大学や模試の過去問に取り組んでいるのだ。
「あっ、八神くん。今日も一日お疲れ様」
入室した彼に気付いた
島岡 雪乃
先生は、にっこり笑って挨拶をする。
特に主要教科である英数には力を注いでおり、英語教師の島岡とはすっかり顔なじみになっていた。
島岡に一礼しつつ、八神は彼女のデスクの方に歩いていく。
「先生もお疲れ様です。……そしてお疲れのところ恐縮ですが、今日も聞きたいところがあって」
「いいんですよ、先生は教えるのがお仕事なんですから」
そう言って、島岡は八神が広げるノートを覗きこむ。
開かれたノートには、丁寧に英字新聞が貼りつけてあった。
「ええっと、すごいですね……英字新聞をとってるんですか?」
「せっかくなら英語も時事も一緒に勉強した方が効率がいいと思いまして」
その答えは手際と能率を重視する優等生らしいものであったが、ただ……、と八神は整った眉を困ったように寄せながら言葉を続けた。
「投稿欄は教材と違って現地向けの表現だから、どうもまだ慣れないところが多いんです」
そう言って八神が示したのは、経済欄ではなく読者投稿のコーナーだった。当然英語だ。
「しゃべり言葉は難しいですもんね。ええと、まずはここの箇所だけど」
ぽわわんと見えるが島岡も英語教師である。日常会話レベルの英会話ならこなせるため、質問に答えるのは容易だった。
島岡の教える箇所を、真剣に頷きながら八神はメモをとっていく。今回の質問内容は受験英語の範囲からも逸れている。それでも真面目に取り組む八神の知的好奇心の深さに、島岡は問題を教えつつ深く感心した。
「ああ、そっか。なるほど……」
教わった内容を素早くノートに書き留めると、八神は島岡に一礼をする。
「ありがとうございました。いつも本当に助かってます」
「それならよかったです。それに八神くんの問題っていつも難しいから、先生も勉強になってるんですよ」
八神の尋ねてくる問題は、島岡でも悩むような難問もいくつかあった。
教師の立場になると、自らの知識不足に気付かされる機会はどうしても減ってしまう。そのため八神との交流は島岡にとっても勉強になる刺激的な時間でもあった。
「私もまだまだ学ぶ立場ですから。一緒にがんばりましょうね」
そう言って島岡がほわりと微笑んだとき、二人の生徒が職員室にやってきた。
「失礼しまーす」
入室したのは一組の
御剣 刀
と
宮田 厚
だった。同じ一組の生徒である二人は誰かを探すように職員室を見回していたが、担任の島岡の姿を見つけると彼女の方へと向かってくる。
「先生こんにちは。吉田先生はいないんですか?」
「宮田くん、御剣くん、こんにちはぁ。そうですね、吉田先生は会議ですけど……あっ、もしかして」
「はい、ちょっと今日の持ち物検査のことでお話したくて。戻るまでここで待っててもいいですか?」
そう答える御剣の隣に立つ宮田の顔は、どこか沈んでいる。
「もちろん大丈夫よ。……あら宮田くん、えっと、何か没収されてしまったの?」
気の毒そうな島岡の言葉に、宮田は浮かない表情で首を縦に振った。
「俺の“御木本さん”没収されちゃったんですよー」
そう言いながら、宮田はそっと耳を澄ませた。が、特に目立った音は聞こえない。
御木本さんというのは、彼がいつも大事に持っている人体模型のことである。その「御木本さん」の存在感は圧倒的で、宮田自身も「御木本が本体」と冗談半分に言われるほど人目を引いていた。
そして彼は、名前を呼びかけることで御木本さんを動かすというろっこんの力を持っていた。その力を利用して御木本さんの居場所を探ろうとしているのだが、先ほどの一度の呼びかけで判断することはできなかった。
「“御木本さん”、乱暴にされてないといいけど……」
再度つぶやいたとき、そんな宮田の言葉に呼応するようにどこかでがたんとかすかな音が鳴った。
(この音は……まさかあそこのロッカーの中?)
ん、と宮田がこっそり耳を澄ませる横で、御剣が八神の存在に気づいて小さく声を上げる。
「あ、悪いな。話し中だったか」
そんな御剣の言葉に、八神は気にした様子もなく首を振った。
「いや、ちょうど質問も終わったところだ。……それより、持ち物検査はそっちのクラスでもあったんだな」
島岡のデスクに広げていたノート類をしまいながら八神が尋ねると、困ったような面持ちで御剣は頷いた。
「ああ、うちのクラスも結構取られてさ。桃原なんて顔面蒼白で猛抗議してて」
「……彼女のことだ、おおかた何かいかがわしいものでも没収されたんだろう」
桃原 空音
とは八神も面識があった。常に元気でにぎやかな友人の特殊な趣味を思い出し、八神は苦笑した。
そんな八神の横で、御剣はかすかに血の気の引いた顔で首を振る。
「いかがわしいというか、おぞましいというか……」
そこまで言うと、彼はちらっと横目でなぜか五十嵐先生の方に視線を向け、溜息をついて小さくつぶやいた。
まあ、知らぬが仏ってやつだよ、と。
1
2
3
4
5
…
8
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
職員室での攻防
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月19日
参加申し込みの期限
2013年07月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!