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月夜に届く笑い声
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乱れた髪のまま、
御剣 刀
は海が望める道を歩いていた。その足取りは重い。全身が汗に塗れたのか。制服は部分的に白く汚れていた。
刀は右肩に掛けていた竹刀袋を左に持ち替えた。
「……少し鍛錬が過ぎたようだ」
愚痴を零した直後、刀は遠くを見るような目つきになった。前方に小さな人影を目にした。背丈の関係で子供に見える。
刀は若干、足を速めた。半袖に半ズボンの男の子が横向きで立っていた。全体が透けていて、その表情は冴えない。
刀は男の子の側で片膝を付いて語り掛ける。
「こんな時間に、どうしたんだ?」
「……遊んでもらいたくて」
「遊びたいのか? じゃあ、俺と遊ぼうか」
「いいの?」
男の子は心配そうな顔で聞いてきた。刀は自身の前髪に手をやり、それとなく鋭い目を隠した。
「もちろんだ。鬼ごっこをしよう。と思ったが、人数が足りないか」
「わたしもしたい」
「ボクも」
苦笑する刀の前に子供達が集まってきた。一応の自己紹介を済ませて、その場で鬼を決めるじゃんけんとなった。
「俺が鬼だな。十を数えるぞ」
子供達は寝子ヶ浜海浜公園の中に走っていった。
子供達は本気で逃げた。背後に刀の姿を見つけると、悲鳴に似た声を上げた。
「お、俺は怖くないぞ。前髪で目を隠しているだろ?」
それでも逃げ惑う声は鳴り止まない。刀は鬼でありながら、追い掛ける方向を様々に変えた。
その時、男の子を肩車した円を目にした。子供の扱いにとても慣れているように見える。
「桜庭、頼む。ちょっと手を貸してくれ」
「刀くん、ごめん。今、急いでるから無理ー」
円は小走りで刀の前を横切っていった。
「俺は、どうすればいいんだ……」
少し離れたところから声がした。
「俺が遊んでやるよ。他にもいる? よーし、みんなで遊ぶぞ!」
ストライプの七分袖のシャツにチノパンを穿いた
霧谷 朧
が子供達に囲まれていた。
「邪魔な前髪は縛っておくか」
朧は無造作に束ねた前髪の根元に輪ゴムを嵌めた。茶色い目が悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「まず、何がしたい?」
朧は少し屈んで複数の声に耳を傾ける。感心したように、驚いたように、表情を豊かにして聞き入った。
「鬼ごっこか。よし、にーちゃんが鬼をしてやるよ。数は十でいいな。ちゃんと逃げるんだぞ」
子供達は瞬く間に散り散りになった。朧は少しおどけた調子で追い掛けた。性別に関係なく、子供は大はしゃぎで逃げ回った。
立ち尽くした刀はおもむろに前髪を掻き上げる。
「目は見えた方がいいのか」
「ねえ、お兄ちゃん。鬼ごっこは終わりなの?」
最初に話し掛けた男の子が泣き顔に近い表情で言った。
「まだ終わらない。遊ぶ人数は増えるが」
刀は近くにきた朧に声を掛けた。
「こちらも鬼ごっこなので、そちらに混ぜて貰えないですか。鬼の役は譲るので」
「そう、さね。人数は多い方が、楽しいかな」
朧は定まらない視線で了承した。そこに声が飛び込んできた。
「にーちゃん、続きは」
「するに決まってるじゃん。早く逃げないと、にーちゃんが捕まえるぞ」
両手を広げて朧は子供を追い掛けた。
「俺も行くか」
前髪に手櫛を入れて、刀は鬼ごっこに加わった。
朧は夢中になって遊んだ。もはや悲しい顔をした子供はいない。今日の夜空のように一点の曇りもない笑顔を見せた。
「はぁー、すっげ走った! こんなに疲れたの久々だな」
朧は道に座り込んだ。清々しい表情で近くにいた数人の子供に目を向けた。誰もが満面の笑みを浮かべている。
「ん、どうした? 次の遊びをするか?」
朧の問い掛けに一様に笑顔で頭を振る。
子供の身体は透明度を増した。淡い光の玉になり、戯れるかのように上空に舞い上がった。
「そっか、楽しかったんだな。なら、よかった」
見つめる目は優しく、潤んでいる。刀は少し離れたところに立ち、様子を窺っていた。
「みんなのことは忘れない。存在を否定されるのは辛いよなぁ。でも、最後は笑顔になれてよかったんよ………本当によか、あれ? なんで涙が……」
朧は笑い顔で流れる涙を袖口で拭う。
刀は背を向けて、ゆっくりと歩き出した。
「今回は子供の数が尋常ではない。図書館で島の歴史を調べてみるか」
刀は天上の星々を見ながら公園を後にした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月15日
参加申し込みの期限
2013年07月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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