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月夜に届く笑い声
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寝子ヶ浜海浜公園に悲しみの声が響いた。
「俺様のニャンダムEXが! なんで滑り込みアウトなんだよ! Ze petは、もう少し客を大事にしろよな、ったく」
青い襟の制服を着た
宇佐見 望月
は筋肉を躍動させて泣き言を並べた。遠巻きにする子供達の姿によって、ようやく状況に気が付いた。
「……あれ? ここの公園って、こんなにチビが来てたっけ? つーか、こんな時間にぎゃあぎゃあ叫いでたら、怖い大人とかが来るんじゃねぇの?」
不審に思った望月は公園内に足を踏み入れた。背丈の小さい子供のような姿が遠くで行き交う。
「チビ共、いい加減、家に帰れ! 警察に捕まっちまうぞ!」
望月は周辺に向けて声を張り上げた。
道なりに歩くと、しゃがんでいる子供達に出くわした。周囲に比べて大きな人物に目が留まる。同学年の制服を着用。ストレートの長い髪に理知的な眼鏡を掛けた美少女、
八重崎 五郎八
であった。
「Ze petの店員の五郎八ちゃん?! こんな遅くに子供と遊ぶなんて危険だよ、早く帰った方が……!」
望月は声に詰まる。街灯に照らされた子供達の姿が透けて見えた。小走りで五郎八の隣に腰を下ろして囁いた。
「は、半透明なんだけど……い、五郎八ちゃん、この子達って……これ?」
恨めしそうな顔で両手首を垂らして見せた。
「なんであっても子供なんだから。ホビーショップの店員さんは張り切ってしまうのだよ」
「おねーさん、早く遊ぼうよ」
「そう言えば話の途中だったね。カルタでもしようか」
五郎八の提案に不満の声が上がる。
「そんなの小さな子供の遊びじゃないか」
Tシャツにハーフパンツの男の子が不満を露わにした。五郎八は余裕の表情を見せた。
「さて、それはどうかな? ま、おねーさんの手本をちょっと見てなさい、ってね」
「カルタか、いいんじゃないの。俺様が最初に読み手をやってやるぜ!」
「準備しましょうかね」
五郎八はポケットから取り出したカルタを道に並べていった。残りの全部を望月に渡すと正座の形で上体を前方に傾けた。
「みんなもカルタに参加してね。あとは望月君、お願いね」
「えーっと、犬も歩けば、って速いよ!」
五郎八の右手は一枚の絵札を弾き飛ばした。真横に走る雷光の如き、手捌きであった。
「速すぎて犬が棒に当たれない! 次は、論より、だから速いって。証拠が出せない!」
他の子供達も口々に、速すぎるよ、と零した。当の本人は自信に満ち溢れた様子で周りに目を向ける。
「ま、こんな感じかな。カルタだって上手く取ればカッコイイでしょ?」
「五郎八ちゃんは殿堂入りで読み手を交代な! 今度は俺様の出番だぜ!」
子供達の目の色が変わった。
「じゃあ、やろっか?」
緩やかな口調で五郎八は読み上げる。たくさんの目が絵札に注がれた。
「見つけた!」
一枚の絵札に手が振り下ろされた。そろそろと手を退ける。
「どれどれ、正解ですね。望月君、その子に取ってあげてね」
「見つけてたんだけどなぁ」
望月は悔しそうな顔を隠そうともしない。五郎八は、にっこりと微笑んだ。
「次はがんばりましょうね」
「次こそは、必ず取る!」
しかし、思い通りにはならなかった。身体ごと飛び込んだ女の子が取った。
「そんな取り方、ありかよ!」
「ありですね。望月君、その子に絵札を」
「わかりましたよ。次だ、俺様には次がある!」
「じゃあ、続きですね」
混沌の度合いを増していく。望月の頭に子供が乗ったり、数人が複数の絵札に覆い被さった。
「なんだよ、どうなってんだ。こんなのカルタじゃねぇよ!」
「これもカルタなのだよ」
ふふん、と鼻で笑う五郎八に男の子が一対一の勝負を持ち掛けた。誰よりも多くの絵札を取っていた。
「小さな子供の遊びで、私と勝負したいのかな」
「……悪かったよ。もう、言わないから」
「じゃあ、やろうか。全力で相手をするよ」
望月が読み手を引き受けて勝負が始まった。
絵札は左右に飛んだ。全部の文章が読まれることはなく、五郎八の独壇場となった。
その間、男の子は一切の不満を口にしなかった。唇を噛み締めて真摯な態度で勝負に挑み続けた。
「残り少なくなったけど、まだやるつもり?」
五郎八の勝ちは揺るがない。もちろん、と迷いのない声が返ってきた。
「次を読むからな」
望月が読み上げた数文字で男の子は前に倒れ込んだ。五郎八の伸ばした右手が宙に止まる。斜め下の小さな手は一枚の絵札を押さえていた。
「私の負けだよ」
五郎八の声に男の子は、やったー、と声を上げて立ち上がる。喜びで走り回る姿に他の子供達も続いて揉みくちゃにされた。
望月は見透かしたような表情で五郎八に声を掛けた。
「優しいじゃないか」
「さあ、なんのことかな」
五郎八は相手に取られた絵札を摘まみ上げた。
「最後に相応しい一枚だよね」
「さるも木から落ちる、ってか」
「そういうこと。もう少し時間があったら百人一首も教えてあげたかったなぁ」
消えゆく子供達に五郎八は最高の笑顔を送った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月15日
参加申し込みの期限
2013年07月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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