【星幽塔】第一階層　ウィッチ・ゴーズ・サジタリオ｜リアクション

【星幽塔】第一階層　ウィッチ・ゴーズ・サジタリオ

　いわゆる冒険者たちの中で推理班と呼ばれる面子が存在する。
　彼らにとって、本を読み解くこの時間こそが主目的と言えよう。
　今回、彼らが調べる内容は大まかに分類すると以下の通り。
　ところどころ、文字がかすれて読めないのは、5000年の月日の影響だろう。

・星幽塔と月影塔の過去、成り立ち
・月影塔そのものについて
・神代のアステリズムについて
・月影塔の星の力
・影剛石について
・ブリュンヒルデについて

　まずは恵御納が星幽塔と月影塔の過去、そして神代のアステリズムについての文献を漁る。

『双子塔がいつ、どのような成り立ちで生まれたのかは一切不明』
『創造主がサイコロ遊びや人形遊びに興じていた最中に生まれたという神話が存在するが解釈不明』
『砂漠の町の姫騎士の心臓を天より降り注いだ赤い流れ星が貫いたことがすべての始まり』
『姫騎士はその瞬間、世界の理を理解した』
『その後、徐々に星座の力を宿した者たちが出現し始める。彼らはアステリズムと名乗るようになった』
『当初は13人いたアステリズムだが、■■■（ここから文字がかすれて読めない）』
『名前が判明している神代のアステリズムは、ブリュンヒルデ、ラピスのほかに、かに座のペルセフォネ、おうし座のヘラクレスの２名のみ』
『神代のアステリズムは双子塔のどの階層も自由に行き来することが出来た』

　ここまで読み解き、恵御納は羊皮紙へ記録してゆく。
「今のアステリズムと、だいぶ違う点が多いね」
　続いて、鴻上は月影塔について調べ始めた。

『かげびとたちは月影塔の原住民。分割存在（アルターエゴ）は星幽塔に住まうほしびとたちの“悪感情やよくないもの”の具現化した存在』
『星幽塔のアステリズムが月影塔へ向かうことはできるが、月影塔経由で星幽塔の他階層へ移動することはできない』
『それ以外のほしびと・かげびとは自由にどの階層も往来が可能』

　だが、あまり目ぼしい情報は載っていないようだ。