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せんせいといっしょ:樋口先生のろっこんお悩み相談室
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【
神木 煉
の場合】
音楽準備室のドアを静かに開けて入ってきたのは、1年4組の
神木 煉
だった。
「噂で樋口先生がろっこんの存在について知っていると聞いてたので……
すみませんが話を聞いてもらえますか?」
「ええ、もちろんよ。どうぞ座って」
「あ、飲み物はお茶でいいです……ありがとうございます」
熱い湯呑みを、さして苦にするでもなく両手で持ち、深々と喫するその姿には、15歳の少年ながら、どこか達観した様子があった。
この生徒は、幼い頃の交通事故で一度死にかけたことがある──という、教師間の申し送りを思い出す樋口先生。今も閉じられているその左目は、その後遺症なのだとも。
そんな彼の悩みとは、何だろう?
「悩みというのは俺のろっこんについて……実は俺のろっこんは、」
と自分の能力について話し出す少年。「傷を負った状態で自分の血を左目で見ると、身体能力が強化される代わりに徐々に理性を失っていく」という、その能力の内容を説明し、
「──厄介なろっこんです」
と眉根を寄せて、唇を噛み締める。
「発動する事は稀ですが、一度発動したら自分の意思で止める事は殆どできないんです。
理性を失って暴れるだけの能力。
前に発動した時
も知り合いに迷惑をかけてしまった。
こんな力ならいっそ無くなってしまえばいいのに……っと何だか愚痴になってしまってすみません」
どうやらこの生徒は、自分のろっこんを嫌悪しているようだ。樋口先生にはその詳細までは分からないものの、自分の意志に反して暴れ回ってしまった過去の経験に、今でも忸怩たる思いがあるらしい。
「樋口先生……先生は自分で抑えきれない力を持ってしまったら、
それとどう付き合っていきますか?」
「そうね……」
少し考え込む先生。
「抑えきれない力──というのとは、ちょっと違うかもしれないけれど。
私には幼少の頃から、霊感があったの」
それは、神木も噂で聞いて、何となくは知っていた。黙って頷く。
「でも、それが『霊感』と呼ばれるものだということを教えられたのは、ずいぶん後。
小学生になってからだったわ。祖母に助けてもらって、
どうにかこの力と付き合っていくことを学んだの」
「お祖母……様に?」
頷き、樋口先生がまっすぐに神木の目を見た。
「神木くん、どうか覚えておいて。
あなたがその力を抑えきれなくなった時、
あなたが本当に自分だけではどうしようもなくなった時、
──あなたを助けてくれる人が、きっと現われる」
その言葉は、どこか予言のような重々しさを持って、神木の耳を打った。
「えっ……?」
「ううん、もしかしたらもう、その時だって。あなたを助けてくれた人がいたんじゃない?」
「それは……」
思い返せば、確かにいた。それは神木が我を忘れて襲い掛かろうとした、当の被害者だったのだから、彼の内心も余計に複雑なのだが。
「あなたが本当に困った時、あなたを止めてくれる人が、きっと現われる。
そのことを忘れないで──そして自分のろっこんの使い道を、考えてみて」
最後にそう先生が結び、神木の相談は終わったのだった。
【
御巫 時子
の場合】
「まぁ……」
ノックにドアを開けた樋口先生は、そこに
御巫 時子
を見つけて驚いた。
その制服の肩に逃げることなく、1羽の小鳥が留まっていたからだ。
「鳥さんもいっしょにご相談、よろしいですか……?」
「ええ……お友達なの?」
「はい……」
おっとりと時子が微笑み、ピチュイと小鳥もその肩で嬉しそうにさえずる。
「飲み物を頂けるんですか? ではお抹茶かコーヒーをお願い致します……」
ハンドドリップで先生が淹れてくれたコーヒーに、
「有り難う御座います……」
と大切そうに口を付ける時子。彼女にとってコーヒーは、少し思い入れのある飲み物だ。カップから立ちのぼる湯気で遊び始める小鳥の、その頭を時おり撫でながら、
「弥生先生、わたしのろっこんは鳥さんとお話できるようになるものです……」
とゆっくり時子が話し始めた。
「ただ知らない人から大きな独り言に思われるので、
一人になった時か小声でお話しするようにしてるんです……。
先生は信じてもらえますか……?」
「ええ、信じるわ──とっても楽しそうね」
埃よけのカバーをつついて剥がし、木琴の上で遊び始めた小鳥を、しばらく微笑ましく見守る2人。この部屋に入ってからは、『ひと』である樋口先生の影響か、そのさえずりもただの鳥の声になっていたけれど、ろっこんの効果が切れていることはとくに気にせず、
「あまり悪戯をしてはいけませんよ、鳥さん……」
といつものように微笑みながら話しかけている時子。
ふだん鳥たちとどんな話をしているのかを、興味深そうに先生に訊かれた後、やがて彼女が切り出したのは、こんな相談だった。
「前に一度
ろっこんが暴走した
事があるんです……。
夢なのか現実なのか曖昧な部分もあるんですけど……」
「暴走……。あの、みんなが子供になった日のことね……」
それは、この樋口先生自身も巻き込まれた事件のことだった。
「そのときハウリングを起こしたように鳥さんの声が頭の中で強く響いて……意識が途切れたんです……。
ヒトの前で使いにくくなる事はあっても暴走したのは初めてでした……。少し怖かったです……」
あの時のことを思い出し、何かに耐えるように目をつむる時子。しばらくじっとそうしていた後、やがてまっすぐ先生を見つめて、こう訊ねた。
「弥生先生はろっこんではないけど不思議な力を持っていると聞きます……。
暴走したり怖くなったりすることはあるんですか……?」
「私の、霊感のことね。この力を怖い……と思ったことは、多分ないわ」
遠い記憶を思い出す目になる先生。
「小さい頃の私は、生きている人と死んでいる人の区別が、あまり付かない子供だったのね。
同じようにそこに立っているのに、なぜ『それ』が皆には見えないのかが、分からなかった。
──『なんにもいないじゃない、やよいちゃんのうそつき』。
私が怖かったのはどちらかと言えば、生きている方の人だったな……」
「弥生先生、わたしのことも怖いですか……?」
少しびっくりして、その大きな瞳を見つめる先生。
「ううん……いえ、本音を言えば、少し」
ああ、と先生が深いところで納得した顔になる。
「そうね……だからきっと私はこうして、あなたたちの話を聞いてるんだと思う。
あなたたちのことをもっと理解できるように、あなたたちをどうか怖がらずに済むように」
そうして樋口先生は、時子の手をそっと握ったのだった。
「それが、『ひと』である私にできること。お話を聞かせてくれて、本当にありがとう」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月01日
参加申し込みの期限
2013年08月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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