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せんせいといっしょ:樋口先生のろっこんお悩み相談室
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【
八神 修
の場合】
部活帰りの放課後。すっかり遅くなってしまった校内で、
八神 修
は樋口先生を見かけた。
「先生、ずいぶん重そうですね。手伝いましょうか?」
「あら、八神くん。そうね……お願いするわ」
持っていた資料を渡し、音楽準備室まで運ぶのを手伝ってもらう先生。
「助かったわ、ありがとう。少し休んでいって」
ねぎらいのお茶を断りきれず、腰を落ち着けた八神は、何故こんなに遅くまでいるのかを訊ねてみた。
「──生徒の悩みの相談? 先生らしいですね」
「八神くんも何かあったら、お話を聞くけど」
「俺は特に悩みと言うほどの物は……」
本当は色々あるのだが、彼はそれを他人に話すようなタイプではないのだ。
「むしろ先生の話が聞きたいです」
「私の話?」
「色々な生徒の話を聞いて、どう感じたのかとか」
「それは……プライバシーの問題もあるから……」
話しづらそうにしている先生に、そういう意図は無いのだと補足する意味も込めて、
「例えば、未知の力を持つ存在やその力そのものを、『ひと』である先生がどう思ったのか、とか」
少し目をみはる樋口先生。
「そう……ろっこんのことを知っているのね。
八神くん、あなたも、もれいびなのかしら」
「ええ、はい。そうですね……俺の能力【分解】を、この場で実演してみせましょう」
そう言って金属製の定規を取り出し、精神を集中させながらその表面を指でなぞる八神だったが、しかしとくに何も起こらなかった。
「? おかしいな……定規の表面が削れて、ここに文字が書けるはずなんですよ」
次にコップに手を入れ、中の水を酸素と水素に分解しようとするが、これも失敗。最後には知恵の輪をバラバラに分解しようと試みるのだったが、これも成功しなかった。
「おかしい……こんなはずでは」
「確か、私のような一般人──『ひと』の前では、ろっこんが発動しにくいんじゃなかったかしら?」
八神のフォローをする、樋口先生。
「どれも小規模小範囲の事だから、可能だと思ったんですが……」
「そうね……例えば以前、みんなが子供になる事件が起きた時。
私を助けるために、ろっこんを使って見せてくれた生徒がいたけど、
あれはあなたたちの言う『フツウ』が脅かされている、大きな状況だったから。
使う状況や目的によっても、ろっこんの成功率って異なるんじゃないかしら。
八神くん、あなたはどうして自分のろっこんを、先生に見せたいの?」
「それは勿論……先生に、俺の能力を信じてもらいたいから」
「やってみせなくても、あなたがもれいびだってことは信じるのに」
悲しそうな表情を見せる先生を前に、
「いや、それは……つまり……」
としばらく言い淀んでいた八神だったが、
「これをキッカケに、先生がろっこんに目覚めたら面白いなと思って……」
その返事に、先生はとても困惑した顔になった。
「八神くん、あなたは先生をもれいびにしたいの? 何故そう思うのかしら?」
樋口先生のまっすぐな目に見つめられ……この問いにすぐに八神は返事をすることができなかった。その様子をしばらく無言で見ていた先生だったが、
「……もう、夜も遅いから帰りなさい。また機会があったら、お話を聞かせてね」
八神に帰宅を促し、彼女もまた帰路につくのだった。
【
逆巻 天野
の場合】
帰り道、知っている人を見かけた
逆巻 天野
は、後ろから声を掛けた。
「樋口先生、お帰りですか? 良かったら家まで送りましょうか」
「あら……、逆巻くんは確か、寮は猫鳴館じゃなかった? 方向が違うけど」
振り向いて首を傾げる先生に、
「何だか、疲れているように見えたから。少し心配になって」
「あら、そんなふうに見えるかしら」
シャンと背を伸ばし、それでも見送りの礼を言って、いっしょに逆巻と歩き出す先生。そんな彼女の様子を横目で見ながら、
「この学校は……変わり者が多いからなぁ」
と呟く逆巻に、ぷっと小さく吹き出す先生。
「あなたも、その変わり者(もれいびさん)?」
「えぇ、まぁ」
そうして、先生がもれいび生徒の相談で遅くなったことを聞いた逆巻は、
(『ひと』なのにろっこんを認知している先生がいるって噂を聞いた時には、驚いたけど。
……でも、)
逆に先生の方が、それで悩んだりしていないかどうか、ちょっと心配していたのだった。
そのことを告げ、自分で良ければ話を聞くけどと言う逆巻に、
「あら……みんなして、私のことを心配してくれるのね。ありがとう」
学校を出る前にも何かあったのだろう、そう言って礼を述べる先生。
「でも、それじゃ逆相談だわ」
「だってほら、僕、天邪鬼だから」
「フフ……本当にあなたは、変わり者なのね。
そうね……でも、悩みや心配ごとは、とくに無いの。
適切なアドバイスができなかった心残りはいっぱいあるけど、
でも私自身は、あなたたちの相談を聞く機会があって、とても良かったと思ってる」
じっと先生の言うことに、歩きながらただ耳を傾ける逆巻。
「ある生徒がね、」
これはプライバシーに関わる内容かと少し先生は迷っていたが、やがて大丈夫だと判断したのだろう、
「──ろっこんはその人を映す鏡だ、というようなことを言っていて。
それは私も、あなたたちの相談を日々聞いていて、確かにそうだなと感じるの。
ろっこんの悩みは本当に色々だけれど、その悩みを聞くことは結局、
その人自身をより深く知ることにつながる──そう思ったわ。
ろっこんは窓、あなたを覗く鏡、あなた自身の……私、しゃべり過ぎてる?」
歌うように道を歩いていた樋口先生が、突然ばつが悪そうにこちらを振り返った。
「いえ、興味深く聞いてますよ」
「逆巻くんのろっこんの話を聞けば、あなたのことももっと分かるのかしらね」
「僕の能力を、正しく理解してる人は少ないと思いますよ」
そっけなく言う逆巻。
「僕自身も、詳しくは知らないし」
「あら」
──それが、あなたの悩み?
無言で問いかける先生に、ゆっくり首を振る。
「でも、困ってはいません。
自分らしいと受け入れているから」
「そう──」
「それに、いづれ他人が築き上げた“限界”という想像を裏切る糧となればいい。とも思ってます」
首をかしげる先生。これは彼女には、よく分からなかったようだ。逆巻自身も、理解してもらおうとは思っていない。
「そうそう、でも僕よりもっと厄介なろっこんを知ってますよ」
そこで思い出したように言う逆巻、
「僕の担任がダイエットしようとする度、子供になるらしく
お陰でお菓子を貢ぐ生徒もいるとか」
「……
白沢 絢子
先生のことね?」
邪衣 士
に質問された時には、言及を避けていた先生だったが、先に言われてしまったのでは仕方がない。その事実を知っていることを認めた。
「何だ、知っていたんですか」
「あの事件の直後、ねこったーで情報を交換していた生徒たちが話していたわ」
「どうです? 厄介だと思いませんか?」
フウ、と深々とため息をつく樋口先生。
「あまりそのことを、触れ回らないでね?
あの時はみんな大変な目に遭ったけど、白沢先生自身も被害者だったし、
彼女にはもれいびの自覚も無いわ。仮に自覚があったとしても、
子供になったら彼女はその記憶すらいっぺんに忘れてしまうんですもの、
自分で自分の身を守ることもできない。とても危険だということは分かってね?」
送り届けてもらい逆巻と別れる間際、最後にそう先生は釘を差すのだった。
『せんせいといっしょ:樋口先生のろっこんお悩み相談室』 おしまい
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あとがき
担当マスター:
鈴木二文字
ファンレターはマスターページから!
●おつかれさまでした、鈴木です。「メタな質問には答えることができない」とガイドで言いながら、樋口先生のアドバイスの方にはメタな意味合いも含まれているのは、コレいいのかなー、と思いつつ。『お悩み相談室』、リアクションをお届けします。
●今回は、「(ろっこんの)弱点は必ずしもあなたの弱みではない。むしろそれは他のPCさんと関わる契機となり、リアクション全体を有機的に動かしていくものだ」という鈴木のPBW観から、返答させていただいた方が何人かいらっしゃいます。PBWでは1人で全てを解決する必要はなく、あなたの弱点は(あなたのピンチは)きっと誰かがカバーしてくれる。そこに人と人との関係性が生まれ、それがまた次のシナリオに繋がっていく……。少なくとも鈴木は大抵の場合、リアクションをそのように構成しています。
●あなたの弱点は、他のPCさんと関わるチャンスに変わる。そんなことを念頭に置きながらアクションを書いてみるのも良いかもしれません。似たようなことをもう少し分かり易く、相馬 円マスターもマスターページでおっしゃっておりますので(8/20現在)、そちらもご覧いただけると参考になるかもです。
●また今回は、シナリオ内でのろっこんの発動は一律不可とさせていただきました。理由は、「使って見せることは難しいとガイドに書いてあるから」です。「ろっこんの成功/失敗判定に煩わされずに、今回は相談内容に集中して執筆したいなー」など、マスター側も意図があって注記していることですので、どうぞご理解いただければと思います。
●それでは、また寝子島のどこかでお会いしましょう。鈴木二文字でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月01日
参加申し込みの期限
2013年08月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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