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猫又川の狐化かし
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「んー。狐って何に弱いんだ?」
狐化かしの話はもう彼の耳にも入っていた。現場に行くのはいいが、どうしようか。
握 利平
は首をひねった。
「ハブならマングース、カエル・ヘビ・ナメクジの三すくみ……とも違うしな。あ、そうだ」
利平はひとつの事実から推論を導き出す。犬ならどうだろう?
とはいえ、猫王国の寝子島、探してみてわかるのは犬の少なさだ。野良犬なんてそう簡単に見つかりはしない。利平は旧市街の昔ながらの軒先をひょいひょいと覗き込む。ずいぶん探し回った末に、格子状の門扉に囲われて寝そべっている大型犬をようやく発見した。人懐こい性質なのか、利平を見てゆるりと尾を振る。
「おー。よーしよしよし。ちょっとお前の匂いをくれよな」
格子から鼻を突き出し、甘える犬の頭をわしわしと撫でてやる。その合間に利平はぎゅっと拳を握り締め、長い毛の下に差し入れた。
「首輪で蒸れそうなこの辺がいいか。よしよし。じっとしててくれよ」
ろっこん『にぎりっぺ』の力で、周辺の気体が凝縮されていく。確かな手ごたえ、いや握りごたえを感じて、利平は満足げな笑みを浮かべた。
「うし、これで狐に化かされても大丈夫なはずだ。化かされて気が緩んだら、手が開いて自動で匂いが撒き散らされるって寸法だぜ」
風向きが悪かった場合、手が水に浸かっていた場合など失敗要素は考えられるが、そこまで気にしても仕方がない。利平は思いついた策をとにかくやってみることにした。が、好奇心が早速邪魔をする。
「ちゃんと匂い入ってるよな? テストしてみっか」
顔の前で、拳を開く。一瞬後に放たれた激臭が利平を襲った。
「ぬぎゃーっ!」
喉と目までも痛くなる。思わず目を押さえると、ますますひどいことになって利平はごろごろと地面を転がった。絶叫に驚いた犬は玄関に戻っていってしまう。粘膜に染み渡る激臭にむせながら、利平は犬を呼び戻した。
「ゲホッ、ゴホ、ひどい目にあったぜ……おーよしよし、もう一回頼むな」
今度は目的地に着くまで絶対に手のひらを開くまいと固く固く、それは固く誓って、利平は川に向かった。目指すは狐をガツンといわしてやることだ。
狐騒動が喜劇的(一部では悲劇的)様相を呈し始めている中、断固たる態度でこれに対峙しようとする者がいた。
八神 修
である。
「やはり、やるしかないか」
自分が見聞きした情報、そして今日激増した『ねこったー』の狐がらみの投稿。修はこれを、人命に関わる重大問題と捉えた。上着のポケットに小物をしまい支度を整えると、傍らの子犬に呼びかけた。
「カーキー、おいで」
敬愛する主人の呼びかけに、カーキーと呼ばれた雄の子犬はしっぽを振って駆け寄る。暖かなまなざしを注がれ、頭を撫でられるとこれ以上の幸せはないと言うように、ますます激しく尾を振った。修は無類の動物好きだが、それはどんなものでもと言うわけではない。無責任にかわいがることと、動物を愛することはまったく別のものだと彼にはよくわかっていた。人を害しようとする動物に、人はどう向き合うべきなのか。
「……狩る」
呼ぶ修の声を、カーキーは使命を与える声と理解する。一人と一匹は狐の勝手な振る舞いを完全に止めるため、川に向かった。
「……猫村!? それに、逆巻!」
修が見たものは、予想以上に広がってしまった狐化かし。そしてそれに囚われた同級生の姿だった。
(あたし。ううん……オレ? 自分は、いったい)
猫村 翡翠
の狐化かしには、形がなかった。翡翠という少女の中で、『自分らしさ』とは何かが問いただされる。何度も悩んだ。男女の別だけでは測れない矛盾をはらんだ体に生まれ、かつては違う名前を持っていた。
(あたしは何なの? あたしは誰なの? あたしは『ヒスイ』でいいんだよね?)
手の中に握るものの感触が、現実に還れと警鐘を鳴らす。五月、翡翠の誕生日。
御剣 刀
が贈ってくれた
キーホルダー
だ。『ヒスイ』に贈られたプレゼント。その感触がひどく遠い。なぜ自分がここにいるのかすら忘れてしまいそうだった。
「猫村! おい、猫村! 目を覚ませ!」
修は翡翠の肩をつかんで乱暴にゆする。もう少しで目覚めそうなのに、翡翠の瞳は宙をさまよったままだ。修は狐化かしに飲まれたもう一人の友人に叫ぶ。
「逆巻! 聞こえないのか、逆巻!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月05日
参加申し込みの期限
2013年08月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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