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猫又川の狐化かし
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「そういやこの辺だよなぁ。化かされおっさんがいるの」
夕暮れの風を感じながら、
志波 武道
が通りかかる。堤防の下には猫又川が見えてくるころだ。
「ああそうだ、そうそうこの辺、川でね……って、っちょ!?」
すでに川では芋洗いのように人々が密集していた。はげたおっさん、若い娘、会社帰りのビジネスマン。あらゆる種類の人間が堤防で惑い、川で呆然としている。いないのは乳児と幼児ぐらいだ。
「これはまずいって!」
武道はカバンと眼鏡を投げ捨て、橋からまっすぐ川に飛び込んだ。遠くに手招きする弟が見えた気がする。幻かも知れないが、もし真実であったなら!? 最大の不安を真っ先に解消するため、武道はその姿を追って泳ぐ。川は普段武道が知っているよりはるかに水かさが増していた。流れも速い。水面に顔を出すと、さっきの子供が見えた。弟ではない。いや、弟のようにも見える。さっきより遠ざかっているようにも感じられた。
(誰でもいい、溺れてる、泣いてる! 早く助けなきゃ沈んでしまう!)
武道は抜き手を切って流れをさかのぼる。濁ってはいても、慣れ親しんだ水の感覚だ。惑うはずはないと思っていた。なのに、何かがおかしい。そう思いながらも前へ進む。溺れる子供の手をつかんだ瞬間、子供と武道の目が合った。
(俺? 溺れてるのは――俺!?)
自分の体の感覚を失う。武道は溺れて泣く、小さいころの自分を見ていた。呼吸をふさぎ、目をかすませる水におびえている。声を上げて泣けば水を飲み込んで、細い喉がごぼごぼと鳴った。川岸で四つんばいになってわんわんと泣いているのは弟だ。兄が精一杯手を伸ばし、早くつかめと叫んでいる。
(いつ……だ? 俺はこんなの知らない。忘れている事実なのか?)
助けなきゃ。泳がなきゃ。でも誰を? どこに向かって?
「助けなきゃいけねぇだろう、気張れ! 俺!!」
武道は再び川面に浮かび上がった。咳き込みながら飲み込みかけていた水を吐き出し、大きく息を吸う。
「でぇや!」
全身の力をすうと抜いて、顔面のど真ん中に、思い切り自分の拳を叩き込んだ。
「ってええええ! 超いったあぁい!」
あまりの威力に火花が飛ぶ。鼻と眉間を押さえて武道はしばし水面でじたばたと悶えた。
(よし。痛みで幻覚、吹っ飛んだ! 持ちこたえろ俺! 倒れるのは後だ!)
先ほどつかんだ手は、確かに現実の人間のものだ。武道は不明瞭な視界の中、手の主を探す。胸元に引き寄せると、それは子供ではなく、少女だった。武道はすんでのところで川に沈む少女、
添木 牡丹
を助け出すことに成功し、岸へ向かった。川に足を突っ込んでいる人間が何人も見える。彼らも手助けが必要なようだった。
どやどやと『化かされおっさん』を見物に向かう群れ。その中の一人の腕を、突然ぐっとつかむものがある。
「なにすんだ!」
かっとして振り向いた野次馬の一人は、自分を止めた主を見て少しだけ攻撃的な姿勢を緩めた。一人の青年が邪気のなさそうな表情をして立っている。
「みんな、そんなに急いでどうしたの? 気になって」
「例の狐が出たんだよ! 化かされおっさんがまた川にはまっちまってさ」
「ふうん……。そうなんだ。ありがとう」
刻人・F・ミセリア
は必要な情報を得て、呼び止めた男の腕を離した。男は腕をさすって現場に急ぐ。猫又川に集まる人々を見やる刻人の目には先ほどの柔和な表情は消え、代わりにあざけりの色があった。
「さて、と……僕はどうしようかな。狐狩りなら銃が必要だけど、ここではそろえられそうにないし」
まるで献立でも考えるかのように気軽に語るは、血なまぐさい業のこと。川のほとりの禁猟の看板も彼には意味のないことだった。
「何しろ僕と来たら、獣相手でも銃を使うのは苦手ときているし……」
芝居がかった口調がなんともさまになる。のんびり歩いているようで刻人の足は意外に早く、もう川に着いていた。眼下には川にはまる中年男、それを助けようと奮闘する若者たち、川端で見守る下種な野次馬。
「僕のターゲットはどこかな?」
刻人はそれらすべてを無視して、たったひとつの目標を探し続けた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月05日
参加申し込みの期限
2013年08月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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