this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
携帯戦記カプセルギア 第四話「侵略のユグドラシル!!」
<< もどる
1
…
9
10
11
12
13
…
14
つぎへ >>
■シーン11:アソビの向こうに僕がいて
海風の吹く寝子島海岸。
吹きすさぶ初夏の潮風に、
漁 良太
は端末を翳しました。
彼の前には傷ついたカプセルギア。
涙をこらえ、良太は吠えました。
「こんな遊び方の、何が楽しいんだよ……!」
始まりは日常の中にありました。
いつものように近所の友達とギアバトルで遊ぼうとしたときのことです。
友達はしょんぼりとして、もうギアバトルはできないと言いました。
「おかーさんに取り上げられちゃったんだ。野蛮な遊びはしちゃだめだって」
聞いてみれば変な話でした。
その友達のお母さんは、カプセルギアは相手のオモチャを粉々に破壊してしまう遊びだと主張したのだそうです。
「そんなはずねーよ! 壊れちゃったらまた一緒に遊べなくなるだろ!」
良太のカプセルギア漁火丸はまだ発展途上のパーツ構成でできた機体ですが、お父さんに買って貰った大事な機体でもあります。
友達も同じように主張したそうですが、聞き入れてはもらえなかったと言います。
良太とカプセルギアをとりまく世界からアソビが奪われた、いわば最初の瞬間だったのかもしれません。
けれど、良太はそこでいじけてしまう子ではありませんでした。
「まかせろ! オレがカプセルギアは悪いアソビじゃねえってことを皆に教えてやるからな!」
ゲームセンターは夢の場所でした。
古いゲームセンター像をもっている大人たちはいい顔をしませんが、少なくとも
仙藤 蒼
にとっては楽園の花園みたいなところです。
「んー、今日もいいスコア」
カプセルギアアーケードの卵形筐体から出て、端末に記録されたスコア履歴を眺めます。
ゲームを通して自分を磨くのはちょっした快感でした。
蒼という肉体はゲームハードを通して拡張され、蒼という世界はゲームソフトを通して拡張されます。
まるでハイキングや登山をする人が自然と一体になることに喜びを覚えるように、蒼もまた無限に広がる架空の世界との一体感に浸ることが出来ました。
さあ次はどのゲームで遊ぼうか。音ゲー格ゲーカードゲーム。最近は色々あって楽しいな……なんて思っていると、自動販売機のそばから噂話が聞こえてきました。
『おい見ろよ、ユグドラシルやべーぜ』
『相手のギアをぶっ壊せるのか。派手だよなー』
『金ならバイト代で余裕あるし、買ってみっかな』
『カプセルギアってガキの遊びだと思ってたけど、こういうのもあるんだな』
見れば高校生くらいの集団です。あまり関わらない人たちですが、蒼は話題に興味が出ました。
「ねえねえ、ちょっとその話、詳しく聞かせてよ」
良太と蒼。
二人が全く別々の場所で触れたのは、カプセルギアを取り巻く怪しい動きでした。
キッカケは公園で起きた辻バトル。
ユグドラシルのプロギアマスターを名乗る少年が仕掛けたバトルで、メイジンのカプセルギアが破壊されてしまうというものです。
この映像はセンセーショナルにインターネット上で拡散され、様々な意見を沸かせました。
ユグドラシルの陰謀論を唱える者や大企業を貶めるための陰謀だと唱える者。カプセルギアに幻滅したといって引退を表明する者もいれば、ふざけて自分のカプセルギアパーツを壊してみせる大人も現われました。
それがとても気持ちの悪い『情報の渦』であることを、良太や蒼たちは本能的に察しました。
良い悪い、好き嫌い、善悪、倫理、道徳。そんなものを石にして投げ合う時、かならず醜い争いが生まれます。憎しみや悲しみをまき散らして膨らんで、病に汚染された土のように永く永く残ってしまうのです。
それはアソビの破壊に他ならないものでした。
「そこまでだ!」
思い立ったら飛び出すのが良太という少年です。
寝子島の海沿いで辻バトルを繰り返しては子供たちのギアを破壊して回っている人を子供たちの噂話を伝って突き止めた良太は、ついに現場を押さえました。
標的にされそうになった寝子島のギアマスターを庇うように立ちはだかり、彼は愛機――『イサリビ丸』を突き出します。
「オレはギアマスターリョータ! かかって来いよ!」
良太の戦い方、そしてイサリビ丸の戦い方はシンプルです。
我慢するほど強くなる。
槍を備えたユグドラシル製カプセルギア『Poaching』の連続攻撃を盾とボディで只管に受け続けます。
ただの攻撃ではありません。相手のパーツを破壊してしまうという、かつてのMOD性能を応用したような攻撃です。
みるみるイサリビ丸が傷ついて行きます。
涙をこらえ、良太は吠えました。
「こんな遊び方の、何が楽しいんだよ……!」
「楽しいだろ? 遊びってのは所詮勝者と敗者をわけるもの。敗者を破壊して決定的勝利を収めるのが最高に楽しい……そう、戦争ってやつさ」
サングラスをしたTシャツ姿のギアマスターの言葉に、良太は首を振ります。
「そうじゃない。アソビってのは……アソビってのは、そうじゃない! イサリビ丸ッ!」
それまで我慢を重ねたイサリビ丸の右ストレートが走ります。
耐えた分だけ防御力が上がるボディとは別に、左で耐えたぶんだけ右のパンチが強くなる。
それはつらさや悲しみさえも戦う力に変える、良太のスタイルそのものでした。
強烈なパンチに吹き飛ばされたPoachingは石の階段にぶつかり、転がるように倒れます。
体力が尽きたのか、ギアマスターはそれを拾い上げて首を振りました。
「そんな戦い方じゃあ、戦い続けることはできないぞ」
「言ってるだろ。これはアソビなんだ。楽しく遊べば、そいつとまた遊べる。戦い続けるっていうのは……そういうことだろ!」
良太のまっすぐな目から、相手のギアマスターは逃れるように顔を背けました。
「誰もがそんな風に遊べれば、いいのにな……」
現代の情報ネットワークは、ある意味で昔のままでした。
数秒で地球の裏側まで情報が伝わるかわりに、人々は自分に近しいコミュニティの情報ばかりを取得する。いわばご近所ネットワークのデジタル世界版です。
興味のあるニュースをフィルタリングして取得し、同じ趣味のアカウントを日常的に見ている、広いようで狭い世界。それは年齢層という形でも現われていました。
「へー、こいつがユグドラシルのパーツね。スゲーいいじゃん。あいつガチで泣いてるぜ」
雰囲気からして本土から来たと思しき高校生が、寝子島の中学生相手にギアバトルをしていました。
いや、ギアバトルと言えるのでしょうか。
勝ったら千円をあげるという中学生には破格の条件で勝負を挑み、相手のパーツをめちゃくちゃに破壊してしまうのです。
勿論悪気は無いのでしょう。本人たちはそういうものだと思って遊んでいましたし、楽しそうにしていました。
悪意があったのはおそらく、その後ろで状況を撮影している人間です。
「イイですねえ……無邪気な破壊。そうと知らず命に手をかける兵士のような……フフ」
丸めがねをかけ、白衣を纏った奇妙な大人でした。
ユグドラシルから派遣されたカメラマンとは雰囲気の異なる彼に、しかし高校生たちは疑問を抱きません。
「これほんとにタダで使っていいのかよ。テスター……ってやつだっけ?」
「もっとやろうぜ。中学校のほうに行けば山ほどいるだろ」
移動を始めようとする高校生たち。
そこへ。
「ちょーっと待った」
蒼がカプセルギアを手に現われました。
「きみたちよね? 中学生相手に賭けバトルしてる恥ずかしい高校生ってのは」
ゲームセンターのつながりで得た情報から、蒼は蒼なりに別のルートからユグドラシルの陰謀をたどっていたのです。
一方で。
「ンだと?」
「いいじゃん。ぶっ壊して泣かそうぜ」
高校生たちが二機のカプセルギアを設置し、端末を翳します。
対するは蒼の『Diablo Azul』。
「アソビを馬鹿にする奴はアソビに負けるのよ……教えてあげる、アソビのチカラってものを!」
三機は同時に動き出しました。
ロケットランチャーを発射する高校生のカプセルギア。
対して蒼のDiablo Azulはまるで攻撃されることが分かっていたかのような先行動作で回避。
両腕パーツに装着された240mm中距離無反動砲を同時発射。いや、連射。
弾はまっすぐ相手のカプセルギアに直撃し、慌てて回避した先でもまた直撃しました。
「動きが単調すぎるのよ――でもって!」
砲をパージして身軽になったDiablo Azulがもう一体のカプセルギアに急接近。
腰にさしていたレーザーソードで抜刀と同時に切りつけ、一撃のもとに倒してしましました。
ほとんど何も出来ずにやられてしまった高校生たちが渋々千円札を出そうとするのを、蒼は手を翳してとめます。
「お金払ったら何度もできないでしょ。もっと上手くなって今度は勝ちたいって、思わない?」
「「…………」」
高校生たちがしょんぼりと財布を下げました。
「ごめん、俺たちが間違ってたわ。なんつーか……」
「また、やってくれるかな」
蒼は片眉を上げて笑いました。
彼女にとって、現状はそれほどわるいものではなかったのです。
スリルがあるなら、それすらもアソビに変える。
それこそが本当の勝利だと、知っていたからです。
<< もどる
1
…
9
10
11
12
13
…
14
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
携帯戦記カプセルギア 第四話「侵略のユグドラシル!!」
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
青空綿飴
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
ゲーム
定員
30人
参加キャラクター数
29人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年07月21日
参加申し込みの期限
2018年07月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年07月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!