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魔女の噛み痕 マリーの帰郷
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「……どうした? 弟よ? 冗談を好むようになったのか?」
「御座に相応しき者が着くは自明の理よ。其方は御座を汚した。断じて許せぬ」
「ああ、分かるとも! 王とは常に孤独だ。孤独に耐える鋼のごとき意思持つ者こそが王だ」
「宰相だと? 余に向かってよくも吐いたものだ。この天与の王に向け、よくも!」
「そう、そうだ。人には天分というものがある。さあ、弟よ。冗句を吐くのはやめ、縄を解き、兄王の傍らを支えておくれ。其方にはその才が」
「なおも騙るか! 王を! 余を嘲るか、母も! 妹も! そして兄もだ! 度し難い愚昧ども!」
「ああ、ああ。そうだな、そうだ。ここへ母も呼ぼう。妹も……弟よ、彼女たちはどこに? 妹を、メルシェクを、お前は大層可愛がっていただろう……」
「あやつらか? 愛すべき肉親ども、は! そうだな。余は慈悲深き王よ、親愛なる兄を豚のごとくに屠りはせぬ」
「で、では!」
「衛士。この男の四肢を断ち、舌を抜き、塔の最上へ収めよ。決して死なせるな。矮小なれどかつては王であった男ぞ、丁重にな?」
「お……弟よ。ユールドゥン。兄は信じているぞ。其方は混乱の中にある。あ、兄を、肉親を手にかけるなど、其方にはできようはずもない。我らは共に古き血脈を分かち合う、兄弟であるのだから……」
「愚兄ダイダ。余は天与の王ぞ。常世の王ぞ! 王を謗る罪は、この上なく重いぞ?」
【かの島の昔日】
「何だよ、今のイメージは……!?」
飛び退き身をかわす。辛うじて……少女の首持つ狐の黒い歯がかすめた腕が熱を持ち始め、
楢木 春彦
は顔をしかめる。
不意に脳裏へ滑り込んだ像には、槍を持つ兵士を従えるまだ年若い少年と、縄に括られ苦渋の顔を浮かべた青年が映り込んでいた。
淡く青い瞳の
史越 奈津樹
は、春彦へ飛びかかる狐を拳銃の一発で撃墜し、錆びた日本刀を側頭へ突き立てながらに言う。
「全てがクーラシンになる。混ざり始めてるんです」
奈津樹はとうに理解している。かの賢王がもたらす事象、その思考、自身や仲間たちのたどる先が、彼には明確に見えていた。
「混ざっちまったら……どうなるんだ!?」
尋ねつつ、春彦はろっこんを用いて空へと足場を構築し、飛び上がる。奈津樹を狙う狐の一体へ、体重と落下速度を乗せた蹴りを叩き込み、失墜させた。
紙のケースに残った最後の弾丸を拳銃のシリンダーへ押し込みながら、奈津樹はにべもなく告げた。
「俺も、楢木先輩も、寝子島も、世界も、一切の区別は消え失せて、個は全に。全は王に。全てがクーラシンになる」
「冗談じゃねぇ、そんな世の中になってたまるかよ……、ッ!?」
群れる狐たちの間から 唐突に甲高い鳴き声が上がった。
「史越、乗れ!」
奈津樹をろっこんの対象へ指定し春彦の足場を視認できるようにすると、二人は空中へと逃れる。もっとも、俊敏な狐たちにはあって無きがごとき高さではあったが。
ともあれその場に現れた乱入者は二人をちらと一瞥すると、狐たちを攻撃し始めた。
「……なんてことだ。こいつは……加納 弥三郎、か?」
「! 新田に、御剣か!」
御剣 刀
が音速と見紛う踏み込みで刃引き刀を撃ち込み、狐を薙ぎ払う。
狐らを次々に攻撃する異形の姿を前に、
新田 亮
は目を細める。
異形は人体の大よそを保ってはいたが、その身には無数の牙か角めいた鋭利な突起が生えており、腕を振るい足を蹴り上げ、狐を貫いては引き千切る。近づく刀もまた殺戮の対象には違いなく、胴を抉らんと振るわれた腕を避け後方へ飛び退いた。
「こいつを知ってるのか」
差し向けた刀身をなぞるように鋭く視線を投げかけながら、刀は亮へ尋ねる。
合流を果たした春彦や奈津樹を一瞥してから、亮は口を開いた。
「ずいぶん変わり果てているが、間違いない。こいつは加納 弥三郎。レッドヒル・マリーの幼馴染だそうだ」
「マリーの……!?」
足場から飛び降り、春彦は眉をひそめる。
「この化物がか?」
「弥三郎はマリーと共にガラウルガレン神秘大学へ渡った。長らく助手を務めていたが、しかしマリーの実験に被検体として志願し、その結果気が触れてしまった……らしい、あそこで得た知識によればな」
亮はあの薄暗く、歪な生物たちがひしめく廃墟に満ちた闇と、そこに見た哀れな男の顔を思い出す。彼は常に愛するマリーを求めていた。死してなお、彼女の姿を探し彷徨っていた。
目の前の歪な人間は確かに、彼の顔をしている。置いてけぼりの子供のような、不安げで寂しげな面持ちを浮かべ、もはや言葉にならぬうめきか呼び声を漏らしている。
「っが……っ!?」
「楢木!」
殺戮すべき狐がばらばらとなって地へ転がってしまうと、男、弥三郎は彼らへ牙を振るい始める。肩口をかすめた一撃が春彦を吹き飛ばし、崩れかけた木造家の壁を突き破る。
狐の死骸を蹴り散らしながら駆けてくる弥三郎を、刀が迎え撃つ。牙と刃引き刀がぶつかり合い、亮は背後から頭部をめがけ瓦礫を投擲する。
蒼い瞳でそれらを見据え、奈津樹は全てを知っているかのように、深くうなずいた。
「全てがクーラシンになる。でも、回避する方法はある。俺たちにはできることがある」
拳銃を握り締め、銃口を弥三郎へぴたりと定め、誰ともなくつぶやいた。
「俺と王は、繋がっている。上手く導いていける……出し抜いてやる」
【死珊瑚の仇野】
息が切れても倒れても、走らねばならなかった。
「り、リンタロ……っ」
「走るんだ、スピカ君……! 捕まったら……」
捕まれば、また。その後に続く言葉は、
鷹司 凜太郎
が口にするまでもない。
スピカ・フォーツ
の胸に、腹の奥に、痛苦の記憶は刻み込まれている。あえて心の底へ封印せねば、物言わずともあふれ出し彼女を苛むほどに。
「やだ……また、あんなのは……や、いや……!」
「っ、危ない!!」
矢を番え、流れるように放つ。発光する人型の触手生物は軟らかい胸を前後に射抜かれ倒れ込むが、言わずもがな彼らの流れが途絶えることはない。
コーラリアンたちは、目に見える範囲のいずこにもひしめき、揺れていた。深海を泳ぐクラゲのように光を放ち、イソギンチャクのように触手を伸ばして獲物を捕らえる。
かの異形らはその幼体においても能動的に捕食する能力を持ち、スピカも凜太郎も、あの闇色に包まれた神秘大学で筆舌に尽くしがたい最後へと導かれた。
二度は凌辱されるまい。そう決めていても、ままならぬことはある。
「う、ああ!」
スピカの白い腕が閃き、鋭い硬骨魚の尾骨がコーラリアンの顔面へ食い込む。
「触れるな。スピカ君に!」
淀みない手さばきで矢を番え、立て続けに撃ち抜く。
にわかに突破口を切り開いては身体をねじ込み、逃げる。僅かも行かぬ間に取り囲まれ、再び足を止めては打ち倒し、駆け抜ける。その繰り返しだ。二人は疲弊していた。
「ここまで、か……!? スピカ君!」
「う、うん。あんまり、やりたくないけど……」
ここで得た能力の行使には、多大な躊躇がある。大きな力にはそれに応じた代償が求められるものだ。
しかし、
「生きて帰るって、決めたから……」
今この瞬間を抗わねば、どの道この先は無い。途絶えてしまう。自分と……そして、彼の命が。
凜太郎が矢を放ちコーラリアンの歩みを遅らせている間、スピカは意識を一点へと集中する。
同じ道程をたどればいい。魔女と同じくして、この悪夢を編纂する。その手管が、今のスピカには備わっていた。
「……リンタロウ!」
「ああ、スピカ君!」
捻じ曲がる。コーラリアンたちも、死珊瑚の大地も。凜太郎とスピカ自身までも。
時と空間を捻じ曲げこじ開けた先へ、二人は飛び込んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
魔女の咬み痕 腫都タユタラ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月21日
参加申し込みの期限
2018年02月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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