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その瞬間、葵は驚くべき速度でくるりと2人に背を向け、脱兎の如く駆け出した。
「一体何を探しているのかは知らないが」
一瞬、葵が何故走り出したのか理解出来なかった真央と伸幸だが、背後から聞こえたその覚えのある呆れたような冷たい声によって凡そ理解した。
「お前たちがまず探すべきは反省文の文面だ」
桐島先生が2人の肩をがっちり掴んでいた。
「ひぃっ! ひどいのだ葵ちゃああああああん!!」
「聞こえない! 私は聞いてないんだよー! なあーんにも聞いてない!」
真央の悲痛な叫びも聞こえないふりをして、葵はとにかく教師から離れようと全力で走り続ける。
しかし教師の方も夜間外出の現行犯をみすみす逃す気は無い。
「逃がさんぞ三ヶ島! 吉田先生、お願いします!」
「おうよ」
桐島先生がそう言うが早いか吉田先生は葵の背中を追って飛び出した。
身長は190センチを超え、いかにも体育教師らしく全身に厚い筋肉を纏ったその姿はまるで重戦車のように、圧倒的な迫力を伴って葵へと迫る。
「――――――っ!!」
肩越しにちらりとその姿を確認した葵は、声にならない悲鳴を上げて必死に脚を動かす。
「そ、そうだ!」
何か思いついたようにハッとして、葵は首から下げたデジカメの電源を入れた。
ブラックアウトしていた画面に光が灯るまでの数秒を非常に長く感じる。
「は、早くするんだよー!」
焦りから思わず叫んだ葵は、カメラが起動したのを確認するとモードを連写に設定する。
「よ、よしっ! パワーをカメラに!」
そうして葵は上半身を吉田先生の方へ捻り、レンズを彼に向け、シャッターを切った。
水面を平手で叩いたようなシャッター音が連続で鳴る。
「勝った! 熊先生、完! なんだよー!」
葵にはデジカメで撮影した被写体のちからを奪う能力がある。
それは物体なら劣化を促し、物理運動ならその威力を弱め、人間ならば体力を奪う。
葵は吉田先生の体力を奪って、追跡を振り切ろうと試みたのだった。
「これだけ撮ればさすがの熊先生もへろへろのへとへとになるはずなんだよー」
ところが振り返って確認した葵の目には、いまだ速力を落とさず走り来る吉田先生の姿が飛び込んできたのだった。
「なんでなんだよー!?」
果たして吉田先生の体力が葵の予想を大きく超えて人並み外れているのか、それとも何かよく分からない理由のせいなのか、葵には判断がつかない。
しかし、今の彼女にとってそんなことはどうでも良かった。
ただ、間もなく捕まりそうだということだけが問題だった。
「あっ」
その時葵の視界に天野の姿が現れた。
無事合流できたのだろう、璃音と並んで葵の前方から歩いてくる。
葵は天野に見えるよう大きく手を振った。
彼の、一定範囲内の行動をさかさまにする能力ならこの修羅場をも乗り切れるかもしれないと思っての行動である。
「三ヶ島……!? ちょっと七緒先輩、こっちです」
手を振る葵の姿はよく目立ち、天野はその姿を視認する。
しかし彼は璃音に声をかけると、通行人の群れに紛れてしまう。
「ひっ、ひどいんだよ逆巻くーーーん!!」
つい先程の自分の行いはさっぱり棚に上げて葵は叫ぶ。
そのまま、人混みに紛れた天野と璃音の目の前を葵と吉田先生が駆け抜けていった。
「おいおい逆巻、随分薄情だねぇ。助けてあげなくて良かったの?」
「あの三ヶ島って奴が大変そうな時は、巻き込まれると大概厄介なことになるんですよ……」
「ふうん? まあ、そうかもね……」
璃音は2人が走り去った方向を見やって呟く。
「牛瀬先生か永田先生なら巻き込まれても良かったかも」
「何か言いました?」
「いやなんにも」
「にゃあああぁぁぁー……!」
そしてとうとう葵が捕まったのか、少し遠くの方から彼女の哀れな悲鳴が聞こえた。
その後葵がやって来た方向へ進んだ天野と璃音は桐島先生に捕まっている伸幸と真央を見つけると、2人を探しに来たのだという事情を説明し、無事桐島先生から引き取った。
「あ、あまくん……その、ぬー、すっぽかしちゃってごめん」
「ん。真辺が無事ならそれで良い。後木もな。少しは落ちつけよ」
「うん、心配かけてごめんなさいなのだ天野ちゃん」
「逆巻ぃ、ウチのこと忘れてないかー? ん?」
友人と無事合流できてほっとする天野に璃音が意地悪そうに言う。
「あ、七緒先輩もありがとうございました」
「『も』ってなんだよ『も』って! 他に誰かいたのかよ! ったく……この貸しはきっちり取り立ててやるから、覚悟しなさいよ」
その璃音の言葉に、天野はあからさまに嫌そうな顔をした。
「ところで七緒先輩この後どうするんですか?」
「あ? そりゃあ帰るよ。『喫茶店』は気になるけど、この夜歩く用の格好も見られちゃったし。しゃーなしだな。それにさすがにバイト上がりで疲れたわ」
そう言って璃音はひとつあくびをした。
結局4人はそのまま帰路に就くのだった。
余談だが、後日反省文の提出を求められたのは葵一人だったという。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
三三三
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
推理・サスペンス
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月15日
参加申し込みの期限
2013年06月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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