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ぴたり狙いを定めるクロスボウに番えた矢尻の先端へと集まる雫がにわかに大きくなり、やがてぽとりと落ちて、
新田 亮
の靴先で弾けた。
高波のように迫る黒い影へ、亮はまんじりともせず鋭い目線を投げかけ、念ずるように繰り返す。
(来い……来い……来い)
大きく息を吸い、肺へ潤沢な空気を留める。
6月某日。星幽塔第一階層、『BARアストラル』へ危急の一報が届いた。
サジタリオ城目がけ進軍するのは数百体。主に複数の部族によって構成されたゴブリンの混成部隊だ。個体の能力は知れたものとはいえ、有象無象の小鬼と侮らば、あの黒い波にたちまち飲まれることだろう。
加えて厄介なのは、奴らがいかなる方法によってか飼い慣らしているらしい、陸棲型のドラゴンたちだ。重戦車のごとく戦端を切り開き、吐き出す爆炎の息をもって全てを焼き尽くす。いかに堅牢な城塞だとて、いくらも持ちはすまい。
折しもこの日は染み入るような霧雨がサジタリオ城下や周辺の平野をしとど濡らし、咲き誇るアジサイの彩る雨中の戦いとなった。
「……そこだッ!!」
双方の成す前線が接触を果たした瞬間、亮の放った矢は雨音を裂いて飛翔し、寸分違わずにゴブリンの粗末な兜を貫く。怒号の合間を縫って兜のひしゃげる甲高い金属音が空気を震わせ、それが開戦の合図となった。
「うわあああ!?」
「っ、三谷さん!? 大丈夫ですか!?」
陸棲ドラゴンの口から火球が放たれ地へ着弾した直後、隣で剣を構えていた
三谷 賢二
が声を上げ、亮は彼を振り返る。
大丈夫そうだ。どうやら火球の直撃ではなく、どこかのもれいびが放ったろっこんの流れ弾であったようだ。
「いててて。げっ、剣が折れちゃった、どうしよう……ああっ!? お、俺のサラストが爆発的なアフロにー!?」
「……俺の剣を使ってください」
「お、いいの? サンキュー! よーし、俺もやるぞ~! みんな、頑張ろうな!」
戦場において彼のようなキャラクターは希少だ。血生臭さはこのか細い雨が洗い落としてくれるとはいえ、四肢に絡み付く水滴は疲労を増し、戦いが長引けば気も滅入る。
笑顔を絶やさない賢二に、亮は苦笑いを浮かべつつも次の矢を番え、呼吸を止めた。
竜はこちらにもいる。
服部 剛
の駆る黒銀竜アルスが持つ甲殻は陸棲型ほどの堅牢さを持たないものの、ひとたび翼を打ち舞い上がれば、いかなる者の追随をも許さない。
「よっしゃ、いくでアルス!」
頭上を取り、急降下。負けじと炎を吐きかけると視界は赤白く染まり、高熱に追い散らされるゴブリンめがけ、剛は竜の背から躍りかかる。超重を誇るハルバードを一閃、小鬼たちは成すすべもなく宙を舞った。
「へへっ、俺とアルスのコンビは無敵やで? カンタンに勝てると思わんことやな!」
着地様に軽々と身を翻して跳躍すると、アルスが彼の身体をかっさらい再び空へ。弧を描いて飛ぶ軌跡に飛沫が弾け、儚い水の橋がにわかに空をまたいだ。
「よっ、と。お邪魔するよ、服部先輩」
「おう、デイジーカッター!」
尾を引く真紅の影が目の前を横切り、気づくと
サキリ・デイジーカッター
がアルスの肩口へ腰かけている。
濡れた髪をかき上げ、複雑な波紋を描くダマスカスブレードを一つ振るうと、雫と共に赤い色が扇状に広がった。サキリの剣は既に相当量の血を吸っているようだ。
「ご活躍のようやな?」
「そちらもね。しかし、なかなか数が減らないね」
「そら、この大群やもんなぁ」
黒い壁の厚みは一向に狭まらず、味方の中には気圧される者も現れつつある。
当然にして、彼らはそうではなかった。
「ほんなら、もうひと仕事やな」
「うん、お互い頑張ろう」
「おう!」
言うが早いか、サキリはためらいもなく飛び降りて地へ降り立つと、短距離転移を繰り返しながら剣を一振り、二振り。
「……踊れッ、ダマスカスブレード!!」
三振りもすればゴブリンの群れに円形の空間が生まれ、彼はそれを無数に生み出す作業へと没頭していく。
剛の気合に応えるようにアルスがいななき、彼もまたハルバードを振り抜いて風を裂いた。
「多勢に無勢、こいつは重畳。おかげでこちとら、魅せ放題の傾き放題ってな?」
マントを翻し、
七峯 亨
は不敵に笑む。彼こそが最前線、この瞬間に戦いの中核を成しているのは紛れもなく、彼だった。
剣を薙ぐ。居並ぶゴブリンの構えた得物を根こそぎ斬り飛ばし、呆けた面を目がけて蹴りを叩き込む。すぐさま踵を返し手のひらを掲げると、帯びた白光は今まさに討たれんとしていたサジタリオ兵を癒し、彼は戦場の真っ只中で高く笑いを上げてみせる。
「無事かい? そりゃ結構、だったらあんたも早いとこ、自分の戦に戻りなよ。俺は守ってやれない。あんたがカワイコちゃんなら話は別だがね? それに、そら、この通り」
隙を突いたつもりだろう。亨の笑いを油断と見てとったのだろう。浅はかな二体のゴブリンが、機を得たりと真正面から飛びかかる。
「両手に花は男の華、ってね……俺の腕の中は、とっくに先客アリなのさ」
はためくマントの裾をくぐり飛び出す、亨のいわく花二輪。
「亨君をみすみすやらせるとでも? 咲をナメるなッ!!」
「やろうってんなら、いくらでも買ってやるぜ! その喧嘩ァ!!」
甲冑纏う女騎士然とした
矢萩 咲
の大剣は小鬼を逆袈裟に跳ね上げ、
詠 寛美
はナックルグローブで覆った鋼拳を弾丸のごとく叩き込む。
「おおおおおッ!!」
亨は恋人である。咲は怒りのままにきつく握り締めた拳を、宙へと突き上げる。迸る黒条は龍のようにうねり、荒れ狂いながら陸棲ドラゴンを直上から強襲し、周囲に蠢くゴブリンを諸共に蹴散らした。
「ヒュウ! さすが俺のお姫さま、可憐なだけじゃ終わらねえ。そんなところに惚れたのさ」
「あまり無茶をしてくれるな、亨君! 君が死んでしまったら咲は、咲は……!」
「心配ないさ。俺がいて、咲がいるんだ。負けようがねえ」
「あ……ッ」
何を思ってか、咲の肩を抱き寄せた亨。炎のような怒りもどこへやら、しおらしくその胸へ頬を押し付ける咲。恋人たちの時間は戦場においてもなお、彼らだけのものだ。
「おいこらお前ら、イチャついてる場合かこらー!?
とっととこいつら蹴散らすぜ!」
寛美が抗議の声を上げねば、二人は今にも唇を重ね合わせんばかりのそぶりだ。
「やれやれ。咲の感触を味わうのはひとまずオアズケ、だな」
「は、恥ずかしいことを言うな! ……咲だって、我慢しているんだからな? 終わってからその、存分に……ね。亨君」
「だーかーらー! 戦えっての!」
もちろん、恋人たちの絆を引き裂ける刃など、この戦場にありはすまい。
「くうっ……!」
「メリィちゃん! 大丈夫ですか!?」
竜の炎に煽られ吹き飛んだ
メリィ・ランページ
を、翼持つ
リリエル・エーテライト
が空中で受け止める。羽や服が雨を吸い、抱き止めた腕へ重くのしかかる。
「うーっ。鱗が硬くて、あたしの爪が通らないよ!」
「あのドラゴンを何とかしなきゃ、ゴブリンたちも止められません……!」
戦局は佳境を迎えつつある。数を減らしたゴブリンたちがドラゴンの装甲をよすがとし、最後の攻勢へと打って出たのだ。強引かつ無謀な一点突破、しかし退くことのない手合いほど恐ろしいものはない。事実、進撃を阻止せんと立ち向かう味方の兵は、ことごとくに跳ね飛ばされている。
「……いこう、リリエル!」
「はいっ、メリィちゃん!」
少女らは、迷わなかった。これまでに幾度となく訪れた危機も、こうして共に乗り越えてきたのだ。今さら迷うことなどあるものか。
癒しの光で仲間を救うか。いいや、それでは受け身のままだ。リリエルは冴えていた。
「皆さん、もう少しだけっ! がんばリリエルーっ!!」
左の白手袋から、淡く美しい碧緑の光が帯となり走り抜ける。くるりと翻した手の導きに従って、迸ったのは凄まじい豪風だった。
ドラゴンが四肢を踏ん張り、巨大な砲弾めいて叩きつけられる風を耐え忍ぶ。が、しがみつくばかりの小鬼たちはまるで薄皮を剥ぐように、一体、また一体と弾き飛ばされてゆく。
「今だ!」
気付けばメリィの姿は、ドラゴンの真下にあった。鱗に覆われた体表は彼女の爪を弾いてしまう。ならば、腹の下は?
「虎の子メリィの爪を、受けてみろーっ!!」
緑の風が吹き抜けて、背を押してくれた。メリィのハンドクローは何にも阻まれることなく三本の線を描き、滑らかに竜の巨躯を裂いた。
誰が発した言葉だろう。
「……光が……!」
雲の切れ間から差し込む白い帯が、冒険者たちに目前の勝利を報せた。
雨はやがて上がり、サジタリオ城を虹で飾るだろう。
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グループ参加
なし
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
107人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年11月20日
参加申し込みの期限
2017年11月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月27日 11時00分
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