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病院関係者用の駐車場に車を停める。
車から外に出た途端、駐車場の脇に植えられた桜の若木が目に入った。咲き初めのツツジの低い生垣の上、青々とした葉桜を新緑の双眸に映し、
志鷹 佑都
は淡く微笑む。
(今日も一日、患者さんの為に頑張るよ)
今はもう居ない誰かに語り掛けるように桜に向けて囁き、車のドアを閉める。午前七時の眩しい朝陽を浴びて、佑都が救急医として勤務している寝子島総合病院が今日も静かに佇んでいる。
「お早うございます」
通用口から院内に入ろうとしている女性に挨拶をする。総合病院には多くの勤務医や看護師がいる。優し気な顔を微笑ませて会釈を返しながらも疲れたような顔色の女性を少し心配しつつ、救急科病棟に向かう。彼女が向かったのは内科病棟だろうか。
途中で出会った指導医や頼もしい同僚達と挨拶を交わし、更衣室で医療着に着替える。先ず向かうのは朝のカンファレンス。
医師や看護師が詰める医局で、看護師と医師同士で患者の病態の情報を共有したり、引継ぎの患者の有無などを確認する。
佑都が勤務する救急外来、ERに搬送されてくる患者の歳や症状は一定ではない。ときに広範囲の熱傷や指肢切断、急性中毒等の特殊疾病患者の受け入れも行う。それら全てに対応し、救命治療を行うのが、
(……これが、俺の使命)
彼女を喪ったあのときから、そう定めている。
医局内にコールが響き渡った。その場の全員がほとんど同時に動く。看護師のひとりが電話に応じる。
「十七歳女性、OD、あと数分で到着です」
性別、症状、搬送時間が通達され、併せて受け入れの準備が整えられる。
(過量服薬……)
窓の外、遠く救急車のサイレンが聞こえ始めた。
搬送口で待ち受ける。駆けこんできた救急隊員に受け入れ患者の情報を再度手短に確認しつつ、ストレッチャーに横たわる年若い女性の顔を見遣る。
蒼白さを通り越し紙のように白くなった顔に、腕につけられた幾つもの創に思わず奥歯を食いしばる。はじめ、手首を切ろうとしたのだろう。躊躇い迷い、幾つもの傷を自身で自身に刻み、最後に服薬を選んだのだろう。
繰り返し彼女の名を呼びかける。耳元で呼んでも軽く頬を叩いても、反応はない。
共に運ばれてきた大量の睡眠薬を確かめる。こんなものを飲んでも、苦しいだけなのに。
けれどそうして己の命を絶つより他の道を彼女は見いだせなかった。それほど、生きるのが苦しかった。
(でも)
痛む心を叱咤し、救命措置にかかる。
口から胃管を挿入し、胃洗浄。残存薬剤を吸引し、生理食塩水で洗浄後、活性炭で薬剤の吸着除去。
「……でも、死なないで」
祈るように囁き、措置を終える。経過観察のために少女を病室に運ぶ看護師のひとりに、少女の目が覚めたら教えてくれるように頼み、佑都はひとつ息を吐いた。発見が早かったおかげもあり、彼女はほどなく目を覚ますだろう。重要なのは、その後だ。
(あんな悲しいことを繰り返させてはいけない)
ともかくも、目覚めたら優しく声を掛けよう。自分に出来得る限りの時間を掛けて、彼女の話を聞こう。
(あの子を大切に想う人たちが居る)
家族や友人や恋人。患者を大切に想う人たちに、自分と同じ思いはして欲しくなかった。大切な人を喪う哀しみを味わわせたくなかった。
その一心で救急医となり、消えかけようとしているひとりひとりの尊い命と日々全力で向き合い続けている。
(……全ての命を救うことは叶わないけれど)
それは痛いほど知っているけれど。
「俺、夢があるんだよ」
救命集中治療室、二十四時間高度な治療と看護を必要とする患者が入室しているEICUの一角で、佑都は患者のひとりである幼い少年の頭を優しく撫でる。
容態は落ち着いているものの、油断はできない。けれどそれを悟られてはならない。不安にさせてはならない。
病棟業務において、佑都は出来る限りに患者の訴えに耳を傾ける。容態を確認し診察することももちろん大切ではあるけれど、それ以上に患者のどんな些細な言葉も傾聴することが担当医としての責務なのだと考える。
勤務医の一日は忙しい。診察や処置の他、カルテの入力や後輩の指導、夕刻には再度カンファレンスも控えている。空き時間に勉強もしておきたい。
それらを差し置いても、患者のケアはしてやりたい。
(だって、……不安だよな)
点滴の針のせいで腕は満足に動かせない、ベッドの傍に置かれた色々な機械は常時機械音を立てている。カーテンを引いて区切ってはいるものの、周りにも運び込まれた患者が居て、ひっきりなしに看護師や医師が忙しなく行き交っている。病室の性質上、家族でさえ見舞いの時間は限られている。
十歳にも満たない子どもにとって、この環境に恐怖を覚えないはずはない。
少年の不安げな瞳と目を合わせ、佑都は微笑む。
「君が元気になって退院してから、まだずっと先のいつかに故郷に戻って、故郷の人たちのお医者さんになる夢」
医者になってもまだ勉強するの、と不思議そうに問われ、頷く。
「専門医の資格を取るんだ。……君は、大きくなったら何になりたい?」
首を傾げて考え込む少年の頭を、佑都は優しく撫で続ける。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月31日
参加申し込みの期限
2017年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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