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今日も今日で仕事です
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「わー」
ジャスミンのアーチをくぐり、
紗雪 幽
はめっぽう明るい声を上げた。
「和子さん和子さん」
ローズグレイの色した目を悪戯っ子じみて輝かせ、黒髪を揺らしながら出入り口近くに設けられた一枚板のカウンターへ駆け寄る。カウンターの奥でごそごそと何かを探す植物園『ねこの庭』内温室喫茶店『Oz』の店員、新村 和子に呼びかけ、伸びる身長に体重が追い付いていない細身の体をカウンターへ乗り出す。
「植物園って素敵っすねー、雰囲気がめっちゃいいし」
ありがとう、と応じつつ、和子がやっと見つけて手渡してきたのは、黒地のエプロン。
「俺はじめて入りましたー」
和子から渡されたエプロンを身に着け、案内に立つ和子の後に続いて硝子張り温室内にある蓮池の石橋を渡る。
「ちっさな植物園だけどねー」
幽の口調につられ、うっかりと軽い口調で返してから、和子は照れたように咳払いをした。では、とどこか芝居じみて仰々しく振り返る。
「短期アルバイト初日の紗雪くんにはまず、植物に水をやってもらおうと思います」
「はーい!」
店員の指示に従い、石橋を渡った先に隠されていた長いホースを引っ張り出す。黄煉瓦の敷かれた小道に沿って植えられた植物にたっぷり水を掛けて行く。
(ごくらくちょうか、げっかびじん、さらそうじゅ)
植物の近くの札に記された呪文のような名前を目でなぞりながら、ゆっくり巡っても十五分とかからない温室内に水を撒く。初夏にも近い春の日差しが眩しく降り注ぐ温室内の植物たちは、様々な色とかたちした葉や花にまるく水を宿して宝石のようにきらきら輝かせる。まるでお礼のように良い香りを振りまいてくれる。
(ここにずっといれるなんて)
植物たちの間を辿り、幽は瞳を細める。
(このバイト、楽しいかも)
今回は通りがかりに短期バイト募集の貼紙を見つけ、好奇心の向くまま飛び込んであっさり採用されたけれど、今度また募集があるのなら、そのときに時間の余裕と働く気さえあれば再度バイトに入らせてもらうのも悪くない、かもしれない。
水やりが終われば、次はカフェ内での給仕のお仕事。
「ありがたいことに少しずつ忙しくなってきていて」
硝子ポットにお湯を注ぎながら言う和子の言葉通り、店内に置かれたテーブル席には三組、カウンター席に一組。広くはないカフェの席はそれで半分ほどが埋まる。
硝子ポットの中で蕾が開くようにふわりと茶葉を開かせる細工茶を注文の席に届ける。
「お待たせいたしました、ジャスミン茶です」
初めての給仕は何から何まで戸惑うばかり。開店前に和子から一通り教わってはいたものの、実際お客を前にしてみれば、どの位置にカップとポットを置けばいいのか、ケーキやクッキーのお皿の向きは正しいのか、どんな言葉を掛ければいいのか。持ち前の明るさと適当さでどうにかこなしながらも、迷うことはこまごまとあった。
「給仕って結構大変なんすね」
お客がひと段落した昼前、カウンター内のシンクでカップや皿を洗いながら、幽はぽつりと零す。
「みんなスマートにやってるから簡単なんだと思ってた」
おつかれさま、とかけられた労いの言葉に、幽は顔中で笑う。
「また一つ勉強になりました!」
「よくできました!」
落ち込みを容易く見せない男子高校生に和子が目を細める。カウンターにふたり並び、洗った食器をタオルで丁寧に拭き上げ始める。
「高校生になって、色んなバイトしてみてるんすよ。プール掃除したりチラシ配ったり、……でも結局、」
幽はおどけた調子で唇を尖らせる。
「どれが俺に向いてるかまだわかんないんすよね」
焦らなくていいわよ、と口にしてから、和子は微かに首を傾げた。
「でも、紗雪くん、接客は向いてるかも。君のその明るさはすごくいい武器だと思います」
先輩ぶって言ってから、和子は照れた。照れ隠しに黙り込む和子の隣、皿を拭きつつ幽は目を伏せる。
(まあどんな仕事が向いてるにしたって)
将来はきっと、実家の寺を継ぐ。どれだけいろんなバイトを経験しても、そうしてどんな仕事が向いているか分かったとしても、
(あんま意味ないかもだけど)
洗い物を片付け、次の仕事を貰おうとしたところで、カウンター席でにこにこ笑いながら手招きする麦藁帽子姿の初老の男性と目があった。
「館長さん! ちわっす!」
館長の庭仕事とカフェのお客が落ち着くこの時間は、いつも自然と休憩時間となるらしい。
今日のまかないは、鮮かな紅のローズ茶と試作品だというふわふわシフォンケーキ。花びらの甘い香りが溶け込んだローズ茶には金色の蜂蜜をたっぷり、シフォンケーキには甘さ控えめのクリームと手作り苺ジャムをたっぷり。
「わーまかないっすか?」
楽し気に跳ねる幽の声に、ねこの庭の館長と店員は顔を見合わせて微笑んだ。元気な男の子がひとり居るだけで、いつもよりずっと場が華やぐ。
女の子向けかな、と眉を八の字にする和子に、幽は首を横に振った。
「すげえ美味しいっす!」
男子高校生らしい旺盛な食欲を見せる幽は、高校で茶道部に入ったことを話す。
「ぜーんぜんお茶とかわからないんすけどね!」
あっけらかんと笑ってから、ちょっと真面目な顔でハーブティーの淹れ方を問う。ついでに和子から練習用にと小さなパック入りのローズ茶を渡され、顔を輝かせる。
「ごちそうさまっした!」
そうして、さぼり過ぎたかもしれないと三人で悪戯っぽく笑い合う。
「はい、じゃあ、仕事しごと!」
和子がぱちんと手を叩けば、館長と幽、男ふたりは揃って立ち上がった。
「はーい、仕事もどりまーす!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月31日
参加申し込みの期限
2017年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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