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終末救世主 ~夜は幻、閑かに開くもの~
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がたん、と音を立て書庫の扉を開く。埃が飛び散り、けほ、と喉から咳が込み上げた。宗像家の前当主、詔子の父の書庫であったというその場所の椅子を引き寄せ海は適当な書物を手に取る。
獣から人になったというキーワードを使えば何か見つかるだろうかと、まずは宗方家、それから図書館を経由して百目鬼家へ向かう事を決定していた。
犬堂家に関して言えば、馨一の口添えがあれば書庫を覗くこともできただろうが、現在の彼は少年探検団の真っ最中だ。
(整頓はされてないよね……大変だけど、頑張ろう)
一つ一つ、夜が近づいてくるまでに書物を漁るのだと海はページをぺらりと捲る。獣に関する情報は極端に少ないが盟主達であれば図書館にない情報を持っているかもしれない。
一度、詔子が顔を出し海へ茶を運んできたが彼女はそれにも気づかずに没頭した。
(私達の世界では
人狼に噛まれた者は人狼になるって説
もあったりするけどこっちではどうなんだろう?)
どこかにそう言った記述が無いか――但し、それを試すにも誰かを噛ませるわけには行かない。
海の脳裏に過ったのは救世主たちは獣になる可能性が無いというミューシャの確りとした言葉だ。確かめた事もないだろうに――人が獣になる事を知ったような素振りで言うものだから気になって仕方がない。
ぺらり、と頁を捲った。それは宗像家前当主の手記だろうか。詔子の事や、交流のある百目鬼の事などが時々書かれている。
人間性に触れられた気がして海の口元には緩く笑みが浮かんだ――その刹那、ある文章が目に留まって彼女はぱちりと瞬く。
三ツ扇家とは交渉は決裂した。
百目鬼家の研究も佳境に差し掛かったからだろう。犬堂や私達にとってもこれは有事だ。
思えば、最初から止めて置けば良かったのだ。
辰彦の努力の甲斐もあり、最初は安堵したがこのままでは未曽有の災害が起こるかもしれない。
災害? これは我々の起こした人災だ!
もう直ぐ私は殺されるだろう。芦澤に詔子の世話は頼んだ。せめて、彼女だけでも――
(……何? これ……)
ゆっくりとその文字列を指先でなぞる。まるで、己が死ぬことを知っているかのような口ぶりで文字は並んでいたのだ。ぐちゃぐちゃと、書き殴ったかのようなそれを見つめて海の咽喉はひゅっと鳴った。
背後で木の軋む音がしたからだ。己が此処に居ることを知っているのは詔子の護衛役として残った面々と、情報収集で役割を分担した数人だけだ。
「……っ」
息を飲む。スケッチブックを入れる様にと詔子が誂えた鞄の中に宗像当主の手記を滑り込ませゆっくりと振り仰いだ。
「そろそろ図書館に行くと仰っていたお時間なので呼びに参りました。……どうかされましたか?」
ふるふると首を振って海は詔子の姿をしっかりと両眼に映す。まほろばを手にして居ない彼女は何処か雰囲気が違う。そう……朝食の時に目にした彼女とはどこか違って見えたのだ――その薄っすらと浮かんだ笑みが柔和な彼女のそれとは違って見える。
(何が違う……まほろばを手にしていないだけ……? それとも――)
考えは纏まらない。情報収集に進まないと、と思い直し海は詔子に頭を下げて鞄を抱え宗像家を後にした。
「詔子さん」
書庫の前にぼんやりと立っていた詔子に声をかけたのは修だった。その背後からひょこりと由貴奈が覗いている。
扉に手をかけた儘、海のいなくなった空間を眺めていた詔子はゆっくりと振り仰ぐ。
(……しょーこちゃん、何か違う……?)
じ、と見定める様な由貴奈の視線を受けて詔子は「何か?」と首を傾ぐ。居間として使用している場所で遥斗達が護衛組で情報整理を始めるのだという。尤も、彼は難しいことは解らないと表情を歪めていたのだが。
「どうかしましたか?」
修の言葉に詔子は首を振る。目を伏せて、その後、表情は何時もの柔和な詔子の物へと戻った。
さあ、とエスコートする修に連れられて歩き出す詔子の背を見つめていた由貴奈の袖がくい、と引かれる。修の背にひっついて楽し気に書庫まで歩いてきたミューシャだ。
「『ゆきなちゃんはしょーこちゃんと仲良し』だもんね?」
「んー?」
囁く様に言ったミューシャは秘密事を口にするように背伸びをする。修が詔子を連れて行ったまではミューシャと詰めていたのだろう。
由貴奈の耳朶に唇が触れるか触れないかの距離で「あのね」と小さな少女は囁いた。
「まほろばを持っていない時の詔子は半人前だよ。
獣の気配
がするの」
「獣の――?」
ミューシャは言う。
流浪の民は獣にはならない。それは救世主も同じなのだ。
でも、詔子はこの世界の人間で流浪の民とは呼ばれない。
ならば、獣になる可能性はあるのだという。救い出した百目鬼辰彦も、獣を倒すぞと意気込んだ犬堂馨一もだ。
「……しょーこちゃんは、獣なの?」
「ううん。そんなわけないよ。でも四大盟主たちの加護はとっても強いの。いつかわかるよ、いつか」
由貴奈なふうん、と小さく呟く。僅かな疑問が首を擡げたがミューシャは今は言えないのの一点張りで首を振るりと振った。
「ミューシャちゃんは大事なことは教えてくれないんだねぇ」
「ううん、全部わかるよ。今夜」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
日下部あやめ
前回シナリオ
終末救世主 ~寄る辺なき悪意と蒼い月~
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月09日
参加申し込みの期限
2017年10月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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