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終末救世主 ~夜は幻、閑かに開くもの~
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救世主という言葉は彼女にとってどれ程の重さを持っていたのだろうか。
世界を救ってください、と生半可な気持ちで告げる事は出来なかっただろうと
八神 修
は宗像 詔子の用意した朝餉を食べ乍らぼんやりと考えた。
ミューシャの神託と、二人の来訪者。そのどちらもが新しい朝を『平穏』では始まらせてくれないのだ。
ささっと朝餉を終えて、茶を飲みながら茫と空を眺める犬堂 馨一の傍らへと寄った
サキリ・デイジーカッター
は「雨、止まないね」と何気なく声をかけた。
滴り落ちる雫は血色をしており、サキリの知っている雨とは様子が違う。縁側で居住まいを正した馨一は「最近はずっとこうなのだ」と声を潜めた。
「最近は?」
「赤い雨が降り始めたのは最近なのだ。わしには良く分からんが――あの、お天道様の位置にある月が蒼褪めていったのと同じ頃だろうか」
子供らしくたどたどしい口調で、それでいて聡明な素振りを見せて馨一はサキリへと語る。
血の様な赤い雨が降り続ける天蓋には気が遠くなるほどに蒼褪めた月が登っていた。その色を初めて見たときに自身らの世界とは異なる場所に来たのだとサキリは嫌でも実感したものだ。
「馨一ちゃんはこの雨が嫌いなのだ?」
こて、と首を傾げた
後木 真央
は猫のアップリケを飾ったジャージ姿でごろりと縁側に転がった。
馨一ちゃん、と呼ばれた名前にどきりとした仕草を見せた少年は「その様な呼ばれ方、初めてじゃ」と頬を赤らめる。気易い詔子とは対照的に『お坊ちゃま』の雰囲気を纏った馨一は救世主たちが自身に引け目なく話しかけてくることが新鮮なのだろう。
「雨は――雨は嫌いではないぞ。嫌な事から目を背けさせてくれる気がするだろう」
「んー、そんなものなのかにゃー」
アホ毛をぴょこりと揺らし真央は首を傾げる。くりくりとした緑の瞳でしっかりと馨一を映すが、仕立ての良い着物を纏った坊ちゃんである以外に目新しい情報はなかった。
「それにしても、どうして宗像家に?」
「うむ、昨日、『救世主(そなたたち)』と出会ったことを床に就く時に思い出してな」
顔を上げ、食後の茶を飲む修へと馨一は自慢げに胸を張る。
昨日――それは、詔子の所有する霊刀『まほろば』により救世主と呼ばれた彼らが寝子島より呼び出された日だ――街で調査に当たった
桜 月
(つき)達と馨一は偶然出会う事となった。それが宗像家の客人である事、ひいてはこの世界を救うべく登場した救世主である事など、彼にとっては寝耳に水の事だっただろう。
それを事実として淡々と受け止められるのは彼の幼(わか)さ故なのかもしれないが、少年の心には火が付いたのだ。
救世主がいる。この世界を救うのだという。獣たちが闊歩している、この世界を救うのだ――それは何と心が躍る事だろうか!
そして、次に狙われるのは自身の父だろうという事も簡単に検討がついた。順番で言えば、二分の一だ。大丈夫だと余裕でいるわけにもいかない。
少年は思い立ったらすぐにと使用人たちに出かける用意をさせ、傘を差し一人で走ってやってきたのだという。
「あれ……普通は別の区画にはいかないんじゃなかったのか?」
「この緊急事態に我が領地で大人しくしている訳には行かんだろう! それに宗像の屋敷には救世主(そなたら)もおるではないか」
住民たちは自身たちの住まう区域と中央区という共通区画以外には出入りは無いと聞いていたつきにとってはわざわざ別の領地に住まう少年が宗像の屋敷にやってきたことが不思議だったが用事があれば簡単に出入りは出来るのだろう。
言伝だと主人の遣いでやってきた女にしろ、通常ならば別区画には出入りしないはずだが朝なのであれば獣に襲われる可能性も低いと踏んで皆、足早に用を済ませていると言った風か。
「……うん、信頼されているのは嬉しいことだけど」
「ふふん、わしが褒めておるのだぞ。つき。もっと喜ぶが佳い!」
黒目がちの瞳に嬉々とした色を乗せ、感動を伝えんとする少年につきは肩を竦める。
幼い少年は次期領主としての教育を確り施されていることが分かるような反応を見せたのだった。もう一人の『月』――こちらは、ユエ――
常闇 月
は彼女らの様子に僅かに笑みを溢した。
犬堂 馨一と会うのは初めてであったが、寝子島に居るかのような錯覚を与える可愛らしい少年だと彼女は感じていた。ビスクドールの様な整ったかんばせに仄かな笑みを乗せたのは馨一には気付かれない程度だっただろう。
のんびりとした時間もそろそろ終いだ。
ゆっくりと立ち上がりユエは「事件の解決のために頑張らねばなりませんね」と開けた宗像家の庭を眺めた。
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終末救世主 ~夜は幻、閑かに開くもの~
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
日下部あやめ
前回シナリオ
終末救世主 ~寄る辺なき悪意と蒼い月~
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月09日
参加申し込みの期限
2017年10月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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