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<終章>いぬねこの国
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「まあ、あんな牧歌的な姿してりゃちび犬は問題ねえだろ」
今は眼鏡を掛けた二本足の黒いぬとなっている
夜海霧 楓
は、いぬの国──桜の季節も過ぎた、まるで江戸時代の時代劇を彷彿とさせる緑の街並みを歩いていた。
自分の姿は確認していないが、日常の護衛対象であるちび犬──
トワ・E・ライトフェロゥ
は、見るからに戦闘意欲が削がれるような、二本足のヨークシャテリアであった。曰く、あの姿がこの世界におけるデフォルトであるらしい。
その辺りの気抜けするほど平和が滲み出ていたことを踏まえ、楓はトワを好きなようにさせておき、己は自身の気になったことへと足を向けていた。
気になることがある。楓は、トワが以前行ったという
いぬの祭り
について話を聞いた時を思い出していた。
そこには、過去起こった戦争について話をするいぬがいたらしい。
ここに来た時に脳裏に浮かんだ内容と照らし合わせると、それがおかしな事に気づく。
いぬとねこの戦争に王が『死ぬ事』を差し出し不老不死になったなら、千年前後を生きている王以外に、あの戦争を明確に知る存在などいるはずがないのだ。
トワも口にしていた「みんな否定してたマス『ごくごく稀にそんな、ないことを言うのが困りものだ』とー」
だが、事実。戦争はあった。確認する価値はある。
楓が、いぬの国に繋がっている空間を見つけるのは容易かった。
しかし、そこから特定の個人ならぬ個いぬを見つけるのには、今異様なまでの時間を費やしている。
実在しているソースはある。その老人は有名で『長老』と呼ばれており、その家までも突き止めた。
だが、しかし……
目撃談を話すいぬ達は、しょうぐんから『変な歪みに入らないように!』と出された『国の一大事っぽい』お触れの内容の方がはるかに気に掛かり、その長老がどこにいるのかを誰も気に留めていなかったのである。
最初は、楓もトワの話を元にして『
いぬの祭りエロ仙人
みてーないぬのじいさんを探せば、意外と早く引っかかるんじゃないだろうか』等と考えていた。
しかし楓は今、それが間違いであったのではないかと、探しながらに悶々と考えている。
狭くはない、仮にも国と定義された空間で、民が緊張にざわついている中を、自立移動をする一つの存在を探す──
振り返れば、それは何と難易度の高いことだろう。
……だが、今はそれしか手段がない。
幸いにして足を使う行動には慣れている。一縷の望みに掛けて、楓は僅かな眩暈を振り切って行動を再開した。
◆ ◆ ◆
そして、ここにも一匹。
「……これは、やるしかないかな……」
桜庭 円
も最初は同じように、人から話を聞いたりして情報を集めようとしていた。
しかし、楓と同じく、それらが根こそぎ失敗に終わり、ついに円を一つの行動へと駆り立てた。
ろっこん“ブレイブハート”
自発的に危険度の高い行動を取ることによって、その危険度に応じた強運を呼び寄せる、まさに諸刃の剣である。
無謀を危険によって上書きし、その結果を書き換える行為。
しかし、一度行動を決めた円が躊躇うことはない。
円は、街からほんの少し離れた林の中にある、透き通った底の見えない泉の中へと、覚悟を決めて飛び込んだ。
真っ黒の毛皮は一気に水を吸って重みを増して水の中へ沈んでいく。
「(あれ、これって……)」
そこで円は初めて気がついた。
──四本足での、泳ぎ方が分からない。
「(やばい、死ぬ! 死んじゃう!!)」
その危険度こそが発動条件のろっこんであるが、本当に死んではろっこん発動どころではない。
そして、浮かべないことしばらく、苦しさに息を全部吐き出してしまった瞬間、
円のねこの身体は、一気に空気のある所まで引っ張り上げられた。
「生きてるかワン!?」
「ごほっ! ごほッ!!
……。わ……我ながら、凄いろっこんだね……」
円を引き上げたのは、まさに前回の祭りで会った老いぬだった。
こうして円は無謀に近い願いを、文字通り命を懸けることで、現実へと引き寄せることに成功したのである。
老いぬ、長老に会った円の問いは一つ。
「戦争のあの時、王達が願いを懸けた『禁忌』とは、あなたじゃないのか?」と。
しかし──老いぬはその問いに静かに否と答えた。
そして、添えられていた「違ったらごめん」という言葉を静かに受け入れつつ首を振った。
「誤解を招くのも当然じゃワン。
……あの時、ワシは一人城を出ようとしたしょうぐん様を説得し、行動を共にした付き人であったワン。
ワシは王達が不老不死になったとき、その時の光に巻き込まれたのじゃワン。
最初は、しょうぐん様と同じく不老不死になったと思ったワン。しかし、百年を経過したとき……ワシは不死なだけだと知ったんじゃワン」
「不死……だけ?」
円は息を呑んだ。不死だけ残ると言うことは、確かに死なない。しかし、身体は老化していくということ。
「そうじゃワン。今は、ほんの少しずつ身体が衰えておるのじゃワン。このまま行けば、いつか『死なないだけ』になるのだろうワン。
しょうぐん様は、巻き添えとなったワシを憐れみ、可能な限りの恩賞を与えてくださるワン。お陰で生活には不自由しないのじゃワン」
死ぬことはないが、身体は緩やかでも確実に衰えていく。円は自分ならば堪えられるかの思考を追走し、そしてやめた。
「お爺さんも、あの争いの被害者だったんだね……」
「いや、一番辛いのはしょうぐん様たちじゃワン。自分達の選択とは言え、当時を語る者も少な──
そうじゃワン、娘さん。あのもう一人の王の付き人について知らんかワン?
向こうの国に伝わる伝説級の魔法使いだったワン。何度か話した事があったんじゃワン。
真っ白な髪をした
『千年湖』
という空間を管理していたのじゃワン。同じく相手の王さまの傍にいたから、巻き込まれたなら、きっと辛い思いをしているワン」
「あ……っ」
円はその単語と、そのねこに心当たりがあった。
ずっと前に、ねこの王さまが
友
と呼んだそのねこのこと。
円は、そのねこに起こった一連を、長老に話して聞かせた。
「──そうじゃったかワン。娘さんの世界……考えもしなかったワン。
夢物語じゃが、別の世界に行けば、この呪縛も解けるかもしれんワン。
だが今は──何か起きている騒ぎが、治まることを祈るばかりじゃワン」
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3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月21日
参加申し込みの期限
2017年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月28日 11時00分
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