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<終章>いぬねこの国
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「王さま! しょうぐんさま!!
いぬとねこが一緒に、とにかくたくさん家を建てられる土地をくださいにゃ!」
「阿呆かニャ!? 何故早速お前らはそう来るかニャ!!
願ったことと、実行することには責任が発生するニャ!!
自分達でやるニャ! 吾輩が全任せでやっては何の意味もニャい! もう吾輩は話は聞くニャが、お前達の手出しはしないニャ!」
「でもでも、僕たちより王さま達の方がずっと詳しくて──」
「スパルタ方式ニャー!!」
「……これは、駄目だワン……意見尊重どころか、完全に頼り切ってるワン……」
辺りにねこの王様のわめき声が響き渡った。
明確な中立共存の会と話し合いの末『その自治権を認める。今後、それが国民の総意であると判断すれば、王としょうぐんの影響力は可能な限りそれを抑える』ものとなった。
現状において、祭りや噂話を通して、いぬとねこそれぞれの国民は、互いの国の存在と交流することに異存は無いであろう、と。互いの国の施政者はそれを認め合った。
ただ、問題となったのは。犬のしょうぐんとねこの王さまの政に慣れていたいぬねこ達が、中立共存の会が満足出来るだけの自治を、行えるかとなった瞬間──……これである。
『話を聞いてもらえる土壌になった今。
頼れるのならば。自分達でなく、ねこの王さまと犬のしょうぐんの、独裁権力以外の全てに頼りたい』
千年にわたる、無二の存在への依存。
それが、いぬとねこの治世者が取ってきた、いわゆる不満のない独裁の弊害として立ちはだかったのである。
「どうしたら良いワン……これならもう本当に素直に高い塔にでも閉じ込められた方がマシな状態だワン……
今までの自立心は一体どこに行ったワン」
クッションの上で頭を抱える犬のしょうぐんの痺れきった足をマッサージしながら、
八神 修
はふと思いついたように提案した。
「しょうぐん様、議員制を取り入れてはどうだろう?」
「『ぎいんせい』?」
聞き慣れない言葉に、犬のしょうぐんが問い返す
「王さまもしょうぐんも、民として皆と同じ扱いで。
皆から出された議案に、一枚の紙に賛成か反対かを入れるんだ」
ねこの王さまがそれを聞いて、目から鱗のようにその瞳を丸くした。
「……確かに。それニャら、吾輩達が何をしようと、多数決で決まるから平等ニャ。吾輩達が何に入れるかは、黙っていれば平等性も増すニャ」
それを聞いた、中立共存の会からも「良く分からないけれども、王さまやしょうぐんさまも関わるし、それなら……」という声が上がり始めた。
そして、段々とそれが『誰もが選択権を持つ』という、今までに無い平等性であると、それは気づき始めたいぬねこの胸にじわじわと響き渡った。
「それなら、皆で仲良く決められますね。
……仲良くしたいって思いは、皆一緒ですから」
綾辻 綾花
が会のいぬねこ達に頷いてみせると、一同がコクコクと頷いた。
「自分は、会長の入れた案に入れるわん! 会長の言う事は絶対なのだと皆に布教するわん!」
いぬきちが布教上等とばかりに訴えると、綾花は静かに窘めた。
「何に入れても自由ですが、強制はだめなんですよ。皆が思ったことに入れないと意味が無いんです」
そう、綾花がこれからの国に願う事は一つ。
『争いではなく、話し合って誤解を解いて手を取り合って一緒に良い国を作って行ってほしい』
これは、その場にいた全員の心に当て嵌まることだった──
「良かった、これで……」
恐らく、これが求めていたものの最上の値であったであろう。ただ強く、願い祈り続けた
恵御納 夏朝
が深く深く息をついた。
ふと、綾花と話しているねこの王さまに気が向き、夏朝がこれからについて声を掛ける。
「王さま、今まで張っていた結界とかばらばらになってしまったけれども……これからどうするんですか?」
「かーさ。
そうだニャ。もう結界を張る意味もなくなってしまったニャ。
せっかく開けた試しだニャ。あの星幽塔と言ったかニャ? ──余裕ができたら、そこの調査を始めようと思うニャ。
あの空間からは、普通に他の世界に渡れそうな気がするニャ。
あそこから『ねこじま』の気配がするから、上手く移動できれば、吾輩が空間を弄らなくても『ねこじま』へ自由に向かえるニャ」
その言葉に、綾花が吃驚した様子でねこの王さまへと向き合った。
「それじゃあ、寝子島で王さまに会うことも……!?」
「己の身体がどうなるか分からニャい以上、博打ではある、が。この世界を助けてくれた恩人達の世界、一度はこの目に焼き付けたいニャ」
「王さま!」
「アヤカ。今回のお陰で、堅苦しい権力も捨てることになったが、それでも非常に心が軽い。
『ねこじま』から来た、皆のお陰ニャ。
こんな……他の世界など、簡単に見捨ててしまうことも出来たはずニャ。まだ、この世界にいるならば、アヤカを始め全員に礼をしなければならないニャね」
「私は、お礼なんていいです……!
ただ、皆お祭りとか大好きですから、大々的なお祭り開きたいですよね」
「祭りか! それは素敵だニャ!」
──一階から、どやどやとした賑やかな声や足音と共に、二階に上がってくる気配がする。
斉田 珠喪
はその気配に、この空間の最初の秩序に後半の混沌としていた空気が、良い意味で柔らかく完全に壊れた事を理解した。
「──これで、すべてが終わりじゃな」
珠喪は、満足げに手元にある一冊の本を改めて目に留めた。
「さて──あふ……これで、本を預けてわらわは帰るとしよう。
わらわは疲れた……寝不足が祟るとは歳じゃな」
そうして珠喪は、既に事実が山と綴られ、白紙とは呼べなくなった本をゆっくりと閉じて。
今までの『全てが記された』その上に。
ゆっくりと、納めるようにペンを置いた。
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あとがき
担当マスター:
冬眠
ファンレターはマスターページから!
参加者の皆様、最後までご覧頂きました皆様、誠に有難うございます。この度マスターをつとめさせていただきました冬眠と申します。
今まで、細い糸のように思い出しては出してきたシナリオなので、連続性と致しましてはあまりに弱いものでありましたが、この度シルバーでありながら無事満了とさせて頂きました。有難うございます。
今回シナリオ展開は完全にフリーとして、読んだ最後の読了感等を全部投げ打って、どのようなリアクションの流れと結末になろうとも、PC様からのアクション全てに委ねることにしました。
途切れ途切れながらも数年続けさせていただいて、愛着が湧かないはずもなく。
それでも『だからこそ、PC様にこの世界の結末を決めて頂こう』と思われました。
執筆前は『何が正解』かというものや『後味の良いもの』というものは投げ置き、『犬のしょうぐん・ねこの王さま・中立共存の会』の最初の心情と立ち位置だけはしっかりと固め、
そこから頂いたアクションによって、それがいぬねこ達にどれだけ影響を与え、結果としてこうなった。という思考を最優先と致しました。
それにより、その結末の中には、ねこの王さまが提示していた『いぬねこの世界の完全隔離封鎖』以外にも、
○ねこの王さまと犬のしょうぐんは、中立共存の会の手により幽閉され、そこからいぬねこ達が独立した!といきり立つ
○全てを投げ捨て、ニ匹が寝子島に亡命。そのまま姿を消す。
等の、びっくりするほど後味が好ましくない結末も、俗に言うハッピーエンドなどよりも圧倒的に多く含まれており、その条件も、PC様の行動が『どこかの勢力に加担しすぎた場合』以外に、
15名様という少人数故に、PC様お一人様のお言葉一つ、行動一つにかなりのウエイトがあり、NPCと実際のリアクションの状況にも大きく影響を与えております。
実際、たったお一人のお言葉や行動で、即座に後味の悪い結末へ持ち込まれるのが、非常に簡単な状態からでのスタートでした。
その為、この度はアクションから行動を拝見したときには、ほぼ皆様が『無理のないいぬねこの共存』を目指しての行動を頂けましたことに、非常に驚きました。
併せて、ここまでたった一つの世界に対して、これほどまで誠実なアクションを頂いて良いのだろうかと思いながら、この度はそれをそのまま必死に皆様のアプローチや思いを、全力でリアクションに起こさせて頂きました次第となります。
内部では、上記以外にも『もしこれ(開始直後では難しい)を実行するならば、事前にこの説得(心境変化等)が必要』等、様々に思考を巡らせておりましたが、それら全てを皆様が補い合う形で見事にクリアしており、正直に申しますと後味が悪いエンドなどつけいる余地がありませんでした。
この度は、恐らくはMSと致しましても、思いつく範囲で一番の幸福な世界の結末であったものと思われます。
これで、ねこの生誕祭から続いてきました主軸の話は一区切りとなります。
(その後や番外などのシナリオガイドは、また出させて頂くかも知れません為、今までと何も変わっていないかも知れませんが…)
少しでもお楽しみ頂けましたならば、この上ない幸いでございます。
この度は本当に有難うございました。
それでは、またご機会とご縁がございましたら、是非お目にかかれますことを深く願いまして。
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冬眠
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3人まで
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SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月21日
参加申し込みの期限
2017年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月28日 11時00分
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