this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
<終章>いぬねこの国
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
15
つぎへ >>
それは、ねこの王さまの元へ人が集まり始める、ほんの少し前のこと。
「カエデがヒキョーリョク的であるならー! トワがひとりで何とかするマス!」
保護者である
夜海霧 楓
に半ば放り出される形で、大草原に一匹ぼっちで取り残された
トワ・E・ライトフェロゥ
は、大空へ向かい全力で息巻いていた。
「ムムム……!
決めたデス! まずはしょうぐんを助けるところから始めるマス!」
名案。トワの顔にその様子をありありと浮かべて満足げに頷いてから、
「しかし、トワはどこにいるのか知らないのデス」
極めて、根本的な問題に引っ掛かった。
トワが頭を抱えること、数十分。
「ねこの王さまを探すわんー!!」
突然、トワの隣を沢山のいぬとねこが駆け抜けて、その中の一匹が、トワに気付いて立ち止まった。
「ヘイ! そこのヨーキー、ねこの王さまっていう変なねこを見なかったかにゃ?」
とても軽い感じで二本足のねこが話し掛けてくる。
──トワは、それをチャンスだと即座に判断した。
「……見たマス……! ねこの王さまは実は隠れているマス。一匹きりでこっそりしているのデス!」
「何! 我々が追い掛けているのは偽物なのかわん! めんどくさいから、両方とも捕まえてしまうわん!
ところで──その隠れている王さまはどこにいるわん?」
あまりのトントン拍子。トワはヨークシャテリアのつやっとしたくせ毛を揺らしながら、こくんと首を縦に振った。
「場所を変えながら転々としているみたいなのデス!
長くなりそうだから、アジトで詳細話すマス!」
いぬねこ達から歓声が上がる。
こうしてトワは、誰よりも早くいぬとねこの中立共存を目指す会の本拠地へ足を踏み入れた──
◆ ◆ ◆
しゃなりしゃなりと、長い尻尾を静かに揺らし。神秘的な黒ねこが草原を歩く。
「ここが……戦争のあった場所」
ひとつひとつ。
三宅 葉月
は、先程まで思考の裏側で目に焼き付いていた光景を、今の景色と照らし合わせながらいていた。
一見、空気が澄み渡るこの場所には、恐ろしい人死にが出たこと。緑の草原にはまともな草など残っておらず、今見上げる蒼い空は真っ赤に染まっていたこと。
かつての記憶を辿る。葉月もこの世界に来ることがあり、ここの祭りに参加していた。その時から、可愛い程度の対立はあった。
それがまさか、過去から今へ至り、このようなことになっていようとは。
今の状況は、まるで歴史が繰り返されているようなのだと思う。
いぬとねこの話を聞かないトップを置いて、民意だけで国民の一部が動いた。
トップ二匹は、葉月も見た脳裏に焼き付く光景の繰り返しを怖れている。
……誰も彼もが、不信感や恐怖でまともな対応が取れていない。葉月には、正解の無い環境で、誰もが必要以上に過激になっているようにしか思えない。
「早くねこの王さまを探すわん!」
これから、どうするべきか──その思案の最中で声が聞こえた。
瞬間、葉月はゆったりしていた考えを、その一言で即座に纏め上げる。
そして、傍を通り抜けようとしたいぬねこにそっと話し掛けた。
「あの……私、まったく別の世界から来た者なのですが。
以前のハロウィンの時から、中立共存の会の考え方がとても素晴らしいと思って。是非一緒に活動をさせて欲しいのですが」
その言葉に、いぬねこ達全員が立ち止まった。
見れば、全員が目を星のように輝かせて葉月を見つめている。
「ついに我々の活躍が、異世界にまで伝わったわん!!
歓迎するわん! 一緒に来るわんっ!」
自分がここにいるということは、他にも異界の存在がいるということ。ねこの王さまの方にはその誰かが接触を取っていることだろう。
ならば潜り込み辛い内部に入って、初めて見えてくることもある──葉月は、こうして中立共存の会の一員として潜り込むことに成功した。
◆ ◆ ◆
草原に風が吹き、草の揺れる音がする。
まるで呼び声のような、そのささやきに
大天使 天吏
は目を開けた。
自分の身体をゆっくりと確認する。それは薄金色を纏ったゴールデンレトリバーのものだった。
「いぬさん達の国……? それとも同じ世界の違う所かしら」
ゆっくりと、自分の声を確認するように天吏は言葉を紡ぐ。
横手に大きな丘が見える。天吏はそれを、目を開ける前に見ていた樹と照らし合わせて、同じものであることを理解した。
しかし。もし、天吏が見たものが、この世界の過去であったとするならば──それは、何と──
「……」
天吏の胸がじわりと滲んだ。今までいぬの姿では感じることのなかった、もしくは感じることもないだろうと思っていた。それは胸を浸蝕する『哀しみ』──
胸に溢れるものは感傷にも近い、血が滲むような切なさと辛さ。
何もせずに、それに浸り続けるには天吏の心はあまりに堪え難かった。
「……何か、できることはないかしら……」
ゆっくりと考える。天吏はここにいる。ここにいるからには、出来ることがあるはずだ。
ここには今、状況が変わっていなければ、逃げ回っている王と『いぬとねこの中立共存を目指す会』のいぬねこ達がいる。
今ここに天吏がいるという事は、他にも寝子島の存在がいるということ。あの光景を見ている存在は、ねこの王さまの元へ行く可能性が高い。
それならば、
「逃げるわんー!!」
……早速、声が聞こえてきた。こちらへいぬとねこの混合編成隊が一斉に向かってくる。
「わーっ! ここにも王さまの仲間がー! 触ると本にされてしまうわんーっ!」
その言葉から、天吏は瞬時に、いぬねこ達が誰かのろっこんを見て逃げ出してきたことを悟る。
「大丈夫……私は、いぬさんとねこさんの味方です」
そっと天吏が言葉を置いた。その静けさに、いぬねこ達は足を止めて天吏を見つめる。
「襲い掛かって来たりしないわん?」
「すごい魔法をつかったりしないにゃ?」
いつの間にか、天吏を取り囲んで心配そうに見やるいぬねこ達。
その中で一匹の柴犬が、はたと気付いた様子で天吏のところまで駆け寄ってきた。
「天吏殿ー!!」
それは天吏にも見覚えのある
一匹の柴犬
の姿。ハロウィンの祭りでずっと一緒にいたいぬが、天吏の姿に目を輝かせた。
「天吏殿、ご無事でござったワン!」
「いぬさん……!
……無事……?」
嬉しさの感動半分、その言葉に疑問を交える天吏にいぬが答えた。
「今、ねこの王さまの味方がたくさん集まっているって情報を得たワン! 中立共存の会が準備も整えずにここにいるのは危険だと判断したワン。今撤退途中なのですワン」
「ああ……」
天吏は得心した様子で頷いた。
いぬとねこは、基本的に純粋で優しく騙されやすい。そして、風から伝わる気配で感じる限りから、どこかで大きな戦闘が起こっている様子もない。
その辺りから、いぬねこ達はただ誰かのろっこんに驚いて逃げ出してきたのであろう。
そこまで察して、天吏は集まっていたいぬねこの面子に正面から見つめ合った。
「実は──皆さんにお伝えしたいことがあって。
ずっと、中立共存の会の皆さんにお会いしたいと」
周囲のいぬねこが、ざわりとお互いを見渡した。
信用できるのか──その判断を迷う様子に、ずっと天吏と共にしてきた柴いぬが頷いた。
「みんな、大丈夫でござるワン。
この御方は悪い方では全くないワン。それどころか、今までずっとお世話になってきた凄い方なのでござるワン!」
その言葉に、いぬねこ達の目が羨望に変わる。
純粋なのは、今回大事を起こした中立共存の会も、基本は変わらない様子がうかがえて。
本拠地までついていく事になった天吏は、そのほんの少しの温かさと感じて安堵した。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
15
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
<終章>いぬねこの国
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月21日
参加申し込みの期限
2017年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!