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【お花見】桜の下で待ち合わせ
【お花見】桜の下で待ち合わせ
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寝子島神社の鳥居の傍の狛猫の前。
それが
回田 はつな
と
千鳥 雅人
との待ち合わせ場所。
「えへへ」
黒髪のてっぺんからぴょこんと飛び出した、いわゆるアホ毛をぴょこぴょことご機嫌に跳ねさせながら、雅人は抑え切れない笑みを零す。
それというのも、
(はつなちゃんにお花見に誘われちゃった!)
笑うなと言うのが無理というもの。
誘われたその日からわくわくどきどき、前の晩はそれでもしっかりぐっすり眠って、けれど朝いちばんに飛び起きた。いつも以上に頑張って作ったお弁当とレジャーシートを手提げに入れて、早めの時間に向かうはもちろん寝子島神社の鳥居の傍の狛猫前。
いつもと違って昼前の時間から花見客で溢れる神社の石段を荷物を抱えて登り切る。目印の狛猫前に立ち、なんとか着いたと一息吐いて、この人込みにはつなの姿を見つけられるかほんのちょっぴり心配になった。
ぽかぽか日和に背伸びする。眩しい春の陽ざしを額の上にかざした手で遮って、石段を登ってくる花見客へと視線を伸ばすなり、
「あっ」
雅人の優しいたれ目がふわりと嬉しい笑みを弾けさせた。
「はつなちゃん!」
石段をまっすぐに登ってくる長い黒髪の少女に向け、雅人はもうすぐ高二になる男子にしては小柄な体で精一杯に手を振る。黒髪の頭の上、ぱたぱたぱた、アホ毛がいかにも嬉しそうに跳ねた。
「千鳥くん!」
「お花見日和の良い天気、だねー!」
満開の笑顔で階段を登ってきてくれたはつなを、雅人はいっぱいの笑顔で迎える。
「ね! こうでなくっちゃ~!」
舞い散る桜の花びらに黒髪を揺らし、はつなが大きく頷く。はつなの感情に合わせて発動したろっこんが、はつなの周りに薄紅の花と花びらを散らせるものの、桜吹雪の中にあってそのろっこんは幸いなことに目立たない。いつもならろっこん発動後の片付け用に持参しているミニ掃除セットを使うところではあるけれど、桜吹雪に紛れる今日ばかりは掃除をしなくとも良さそうだ。
「お弁当、持って来たよ~!」
「えへへ、俺もだよー!」
それぞれが手にしたお弁当入りの手提げを見せ合い、雅人とはつなは笑い合う。
まずは早速、レジャーシートを広げる場所探し。混雑する参道を歩き出しながら、雅人とはつなはきょろきょろと周囲を見回す。なるべく桜の下がいい。できれば満開の桜の下。
歩き始めてから、雅人は眠たげな黒い瞳をふと瞬かせた。肩越しに振り返り、うっかり人込みに呑まれそうなはつなにおっとりと笑いかけて手を伸ばす。
「はぐれちゃうと大変だから、服の袖、握っててー」
「うん!」
言われるまま、はつなは素直に雅人の服の袖をちょこんと掴んだ。はぐれないよう後ろにくっつき、お花見場所を一緒に探す。
「千鳥くん、あっちあっち~」
「本当だ、良さそうだねぇ」
境内の半ば、屋台の並びから少し離れた桜の下にいい場所を見つけ、ふたりはいそいそとシートを敷いた。靴を脱いで向かい合って座り、持ち寄ったお弁当をそれぞれに広げる。
「よ~し! お弁当タイムだ~!」
はつなのお弁当の中身は手作りのサンドイッチ。卵にハムに、チーズに胡瓜。定番の具ばかりだけれどどれも丁寧に仕込まれたことが分かる出来栄えに、雅人は目を輝かせた。
「すっごく美味しそう!」
「あとお菓子と紅茶!」
お菓子はとりあえず脇に、ポットに詰めてきた紅茶をカップに注いでしまえば、はつなの準備はばっちり出来上がり。
「千鳥くんのお弁当すごいな~」
はつなのサンドイッチに目を奪われる雅人に対し、はつなも雅人が開いたお弁当に目を惹かれている。
おにぎりにから揚げ、卵焼き。張り切って作ったお弁当の中身は、
「お花見の定番って感じだよねー」
はつなに真っ直ぐに褒められ、うっかり桜色になってしまった頬を引っ掻く雅人に、詳しくは雅人のお弁当に、はつなは身を乗り出す。
「どれか食べていい?」
「うん、もちろん」
迷うことなく頷いてから、雅人はくすくすと笑った。俺も、とはつなのサンドイッチを示す。
「え?! 千鳥くん、いるの!? ほんとに!?」
「えへへ、お弁当交換、だね~」
屈託なく、桜の下で花のように雅人は笑う。
はつなは自分のお弁当箱を見下ろす。見た目も普通、中身も普通。不味くはないけれど、特別美味しくもない。我ながら、どこまでいっても普通なサンドイッチ。
(も~、ほんとに普通だよ!)
それでも、大切な友達がそう言ってくれるのなら。
はつなは思い切って手にしたサンドイッチを雅人の口元に差し出す。
「口開けて~」
「っ……!?」
雅人は咄嗟に顔を赤くする。それでも目の前の女の子が差し出してくれるのであれば、断って恥をかかせてはいけない。となれば、と雅人はから揚げを箸で取った。どうぞ、とはつなの口元に差し出す。
ふたり同時、ぱくり、とそれぞれのお弁当を口に含む。
「うひ~! 美味しい~!」
「わ、美味しいねぇ……!」
顔を見合わせ、ふたりはほのぼのと笑い合った。
「千鳥くん、お菓子作った時も手際よかったよね~! 羨まし~な~……」
「はつなちゃんのサンドイッチ、すごく美味しいよ。すごく丁寧に作ってある感じがする」
「そうかな~? ……う~ん、千鳥くんに教えてもらえれば、もっと美味しくなる気がする~……」
ふわふわ、ふわり。ふたりは桜の花びらにも似た柔らかな言葉を交わし合つつ、お弁当を食べる。
「俺で良ければいいよー、何が作りたいかな……?」
「から揚げ! とっても美味しかった~」
空っぽになったお弁当箱を片付けしまえば、あとはのんびりとお花見の時間。美味しいお弁当でいっぱいになったお腹をひと撫で、雅人は頭上の桜を仰ぐ。
「桜は綺麗だし、良い場所取れたよね~」
「そだ! 寝そべったらもっとよく見えるよ~」
言いつつ、はつながじゃん! と取り出したのは座布団にもなる簡易枕。枕をシートの上に置いて促され、雅人は目を瞬かせた。そうするうち、黒い眼がきらきらと輝き始める。
「はつなちゃん、すっごく準備が良いね!」
「首も痛くならないし」
お言葉に甘えて、と枕を借りて体を横にした途端、雅人は歓声をあげた。
「わぁ……!」
視界の中、ひらひらと舞い落ちる花びらが現れては消え、現れては消え、――それはまるで、
「桜吹雪の中に入ったみたい……!」
「いいでしょ~」
「本当にすごく綺麗……」
笑顔のままに言いかけて、雅人は目を丸くする。気付けば案外近くに座っていたはつなが、柔らかな笑顔で桜ではなく自分だけをじっと見つめている。
「は、はつなちゃん?」
「ん~? 桜も見るよ~」
雅人か戸惑い気味に問われても、はつなは雅人を凝視する瞳を逸らしもしなかった。生返事をしながら、女の子に見つめられて赤くなっていく雅人の顔を見続ける。
「千鳥くんの顔も、千鳥くんと同じ桜を見たってことも、忘れないでいたいもん~」
ふわふわとした笑顔でふわふわと告げられる言葉に、雅人はますます照れた。友達からのそんな言葉は、なんだかちょっと恥ずかしい。
「う~……は、恥ずかしいセリフ禁止、だよー!」
赤い頬を片手で抑え、反対の手で桜を指す。
「俺じゃなくて、桜を見なきゃ!」
「ん~」
はつなの瞳が空に咲く桜へと移る。
「ほんとに綺麗。ふふ、誘えてよかった」
そうして呟く少女の横顔が今まで見たことのないくらい大人びて見えて、雅人は小さく喉を上下させた。ぎこちなく視線を逸らし、眩しい空と桜を眺める。
「……あれ?」
瞼を開けば、薄紫に暮れゆく夕空と仄かに白い桜が見えて、雅人は目を瞬かせる。ついさっきまで、隣に座ったはつなと話しをしていたはずなのに、気づけばなんだか周りが暗い。視界の隅には屋台に煌々と灯った光さえ見える。
(途中から寝ちゃってた~……?!)
慌てて起き上がる。顔や胸や、体のぜんぶに積もっていた桜の花びらがふわりと宙に舞った。
「ごめん、はつなちゃ……あれ?」
傍らを見る。自分の手を枕に丸くなって、隣でははつなもぐっすり眠ってしまっていた。寝てしまった自分を見ているうちにつられて眠たくなっちゃったのかな、雅人は思わずくすりと笑う。
「はつなちゃん」
桜の花びらのくっついた白い頬を見ながら、桜の積もった肩にそっと触れる。黒くて長い睫毛を震わせ、はつなは目を開いた。二度三度と瞬き、がばりと起き上がる。
「おはよう、はつなちゃん」
「あ、うん~」
雅人の言葉といつの間にか暗くなってしまっている周囲に、はつなはうっかり眠ってしまったことに思い至った。髪や顔についた花びらを手で優しく払い、淡く微笑む。
「でも、お花の下で寝るのって、なんかいいね~」
そうだね、と笑う雅人も、隣り合って一緒に眠ってしまったことも、
(しっかり覚えてよ~)
後回しになってしまっていた片付けをしながら、はつなは雅人の顔を覗き込む。
「帰りも一緒でいい、千鳥くん?」
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担当ゲームマスター
阿瀬春
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
110人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月13日
参加申し込みの期限
2017年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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