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●ループ:07・九夜山の対クローネ戦……らっかみ(9)●
【イリュージョンランド:野外音楽堂地下】
その時、地下室の出入り口の方がにわかに騒がしくなり、数人の声がした。
黒依 アリーセ
たちがそちらを振り向くと、そこに助けを呼びに行った
宮祀 智瑜
の姿があった。彼女も幽体化が解けたので、また通路経由で戻ってきたのだ。そして智瑜は、3人の仲間と一緒だった。
「救援を連れて来ました!
それに怪我人がいます、アリーセさん、すぐに治療を!」
呉井 陽太
が出入り口のピアノ線の罠を外して、ただちに彼女達を室内に迎え入れる。智瑜が連れてきたのは、あの
ヨハン・プレストン
、それに
飛吹 蓮太郎
と、その彼が背負っている
桃川 圭花
だった。
「ヨハンさん、意識が戻ったのね……!」
「良かったよぅ、飛吹さん、無事だったのねぃ!」
アリーセがヨハンに、呉井が蓮太郎に、それぞれ声を掛ける。けれどもヨハンの方は、特にアリーセには関心を向けることもなく、
「任務……クローネの無力化……続行。無力化の手段は……問わない」
感情が全くこもっていない声でそう呟くと、ただちにクローネの方へと向かっていった。展望台広場でのアリーセの治療中、ヨハンはずっと気を失っていたから、彼女に怪我を治して貰ったことを知らないのだ。自力で完治した、ぐらいに本人は思っているのかもしれない。
アリーセも、そんなことで気分を害するようなタイプではないから、すぐに切り替えて今現在の怪我人の方にしゃがみ込む。蓮太郎がそっと床に下ろしたその怪我人、圭花は打撲で意識を失い、ぐったりとしていた。彼女を救助したと言う蓮太郎が、手早く状況を話す。
「ミラーメイズに倒れてきた観覧車の鉄骨に、彼女は挟まれてたんだ。
どうしても抜けなかったんだけど、途中で圭花ちゃんの身体が幽体化して」
鉄骨を透過してすり抜け、その後再び肉体が戻って、無事に圭花を救助できたのだと言う。ただし打撲によるダメージはそのままだったから、途中で遭遇した智瑜に案内されて、ここまで連れて来たのだそうだ。
アリーセは自分の血を圭花に与えるため、手の包帯を引き千切るように解きながら、
「分かったわ、すぐに助ける。桃川さん頑張って、もう少しの我慢よ」
圭花をアリーセに託した蓮太郎の方は、ほっと肩の力を抜き、改めて呉井の方にも説明する。
「ミラーメイズに残った、皆の無事が気になってるんだろう?
安心してくれ、久隆くんも、天懸くんも、桜ちゃんも、みんな無事だ。
全員観覧車の下から脱出するまで、天使くんがちゃんと障壁で守り抜いてくれた」
共に圭花を救出したのも彼らだし、獅子目たちもじきにこちらに駆け付けるだろう、とのこと。「でもそれより……」と蓮太郎が、向こうで続行中の戦闘を見て口ごもる。
「あのクローネが……あんなにも一方的にやられてるなんて?」
何度も彼女に絶望を強いられてきた、この蓮太郎にしてみれば、にわかにはとても信じられない光景が今、彼の目の前で繰り広げられていた。
「オラアアッ! こいつは、前回仲間と戦わされた分のお返しだっ」
胸に冗談みたいな大穴が空いたクローネを、
握 利平
が素手でタコ殴りにしている。さらに、新たに参戦したヨハンが、音も無くその彼女の背後に立ったかと思うと、
「……帰ってきたぞ」
と底冷えのする声で呟いて、同様にクローネを攻撃し始める。怒りに燃える握とは対照的に、あくまで機械的に、冷静に、冷淡に、冷徹に、冷酷に、そして無慈悲なヨハンの攻撃。
「アア……アアアアアアアッ!?」
前と後ろの両面から滅多打ちにされ、完全にサンドバッグ状態のクローネ。けれども、ヨハンの瞳には今は何の色も映らず、まさに機械のような雰囲気で的確にクローネを追い詰めていく。
「2人とも、凄い……でも、どうして?」
同じように、蓮太郎も違和感に気付いたようだ。厚着で来たヨハンの方はともかく、握の方は明らかに素手で相手を殴って、直接クローネに触れているのに。
「彼女の身体を触ると、クローネの好き勝手にろっこんを操られてしまうんじゃ?
だって、
刀くん
や
夏朝ちゃんが暴走
させられた時はそうだったじゃないか」
蓮太郎は、この2つの事例をどちらも見ている、数少ない目撃者だ。
逆に呉井は、前に
展望台広場で感じた違和感
のことを、もういちど思い起こしていた。
「そう言えば……月ちゃんが直接、クローネの身体を殴ろうとした時も。
クローネは月ちゃんを暴走させずに、わざわざ攻撃を避けてたねぃ?」
蓮太郎と呉井は、まじまじと互いの顔を見合わせる。何だ? 明らかに何かがおかしい。今目の前で起こっている出来事と、過去の事例と、どこが共通点で、いったい何が違うと言うのだ?
その疑問に答えたのは、他でもない、テオだった。
テオは今は智瑜の胸に抱かれて、2人の話をじっと聞いていたが、おもむろに口を開いた。
『お前らはさっきからいったい、何を言ってるんだ?
クローネの身体に直接触れると、ろっこんを暴走させられる……だと?
聞いたこともないぞ、そんな話は』
面食らって、蓮太郎がテオに言葉を返す。
「いや、だってテオくん。クローネのろっこんの発動条件は、
クローネの身体か、または彼女の羽根に触れること、だろう?
羽根も身体の一部とすると、
刺されば能力を暴走させることができるのも納得だけど……」
『違う。その逆だ。クローネがお前らに何を話したのかは知らねぇが、
あいつのろっこんの発動条件は今も昔も、
〈羽が触れてる状態で発動の意思を持つ〉
最初から、これ1つきりだ。他には無い』
「あ……え? あぁ……ああああ…………!!」
テオの返答に、最初はぽかんとしていた蓮太郎の目が、みるみる大きく見開かれていく。
思い出す。クローネに直接触れてろっこんを暴走させられた、過去の2つの事例のことを。
御剣刀がクローネを殴った時、彼女はカラスの姿だった。
恵御納夏朝がクローネを殴った時も、彼女はカラスの形態を取っていた。
「そうか。カラスの全身は、羽毛に覆われてるから」
蓮太郎が呻く。
「拳で殴れば、当たった瞬間は必ず羽根に触れている……!」
嘘八百だった。
自分の身体に触ったらろっこんを暴走させることが出来る、などという、本人が幾度となく繰り返してきた説明は、嘘八百だった。クローネのろっこんの発動条件はいつでも、対象となるもれいびが「彼女の羽根に触れていること」。
この嘘っぱちも、クローネがもれいび達に仕掛けた罠の1つ──けれども、今はそんな事はどうでもいい。
「陽太くん!」
蓮太郎が叫んだのと同時に、呉井も大きく頷く。彼も気付いたのだ。クローネ攻略の糸口に。
「ウン。それなら。クローネの身体が、羽根に覆われてない状態の時なら。
羽根が無い、人間の姿に変身している時なら。
いくら触れようが殴ろうが、ろっこんを暴走させられたりしない……!」
・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・
「「つまり、クローネの人型形態こそが、クローネの最大の弱点!!」」
思えばクローネは、この一連の事件の最初から、堂々と彼らの前に自分の弱点をさらけ出していたのだ。嘘をつくのは、そこに覆い隠しておきたい真実があるから。クローネは彼らもれいび達にニセの説明を並べ立て、自分への直接攻撃を控えさせるように騙し通してきたのである。
けれども今。握の蛮勇とも呼べる行動のおかげで、その真実が白日の下に晒された。
「そうだったのか! ならしゃおりーも、
遠慮なくボコりに行けばよかったのだ!」
と
李 小麗
もウズウズと、今からでも攻撃の輪に加わりたそうな様子だったけど、小麗は目下、治療中のアリーセの前に立って彼女達を守っている最中だ。クローネは一方的に滅多打ちにされているとは言え、まだ何があるか分からない。このままアリーセや圭花を守っている方が賢明だろう。
そして小麗の予想は、ほどなく的中した。クローネが怒りの絶叫と共に人型からカラスの姿に戻って、握のカニばさみの拘束から抜け出したのだ。展望台広場での交戦時に、ヨハンの羽交い締めから脱出する時にも使った、あの手だ。
「「!!?」」
今度はヨハンも、握と同士討ちになる愚は犯さず、バックステップで素早く距離を取る。しかしクローネは、ヨハンの方には見向きもせずに、ただ目の前の握に向かって両翼を広げて、ありったけの羽根を叩き込む。
『ガヒュ、そんならこの羽根全部撃ち込んでぇ!
あんたのろっこんまた暴走させてやるわよ、
九夜山の山頂を吹っ飛ばした、あの時みたいにねえええええっ!!』
自分も暴走の爆発に巻き込まれようが構わない、もはや正気を失った自爆策だ──けれども。
パンッ、パパパパパパパパンッ!
その羽根のマシンガンは全て、ポップコーンのように空中で弾け飛び、肝心の握には1発たりとも届かずに終わった。飛散した黒い羽毛の舞い散る中、あんぐりと嘴を開けるカラスに、握が目の前の空間をチョチョイと指差して言う。
「ピンポン玉ぐれーの
にぎりだま機雷
を数百発、
そのへんの空中に作って散りばめた。
お前の数撃ちゃ当たる攻撃も、今の俺には通用しないぜ!」
ろっこんで空気を圧縮させて作った、空中機雷。以前暴走させられた時にクローネにいいように使われた、あのにぎりだま機雷を、今は自らの意志で使いこなしているのだ。智瑜が目を瞠って言う。
「数百発って、今の一瞬でそれだけの数を? 凄いです、利平さん!」
その賞賛に、握が変な顔をしながら答える。
「ああ……何か不思議なカンジなんだよな。
今までの俺じゃないみてーだ。
胸の奥底から幾らでも、新しい力が湧いてくるような……」
「私も同じだわ」
その声に智瑜たちがハッと振り向くと、既に治療を終えたアリーセがそこにいた。そしてその彼女の傍らに、圭花も立ち上がっている。
「圭花、もう大丈夫なのか!?」
と小麗が駆け寄りその身体を支えようとしたが、圭花は赤みの差した顔で「うん、ありがとう、でも大丈夫」と微笑み、アリーセにも礼を言う。
そのアリーセは、改めて握たちの方に向き直り、
「私の血を桃川さんに1滴垂らしただけで、彼女の怪我が完治したの。
私達のろっこんが、パワーアップしてるんだわ。
もしかして、この光が何か……?」
その場にいるもれいび全員の胸で明滅を繰り返す光に目を細め、テオが眩しそうに言う。
『そいつは神魂の輝きだ。お前達もれいびの魂と結び付いた、それぞれのな。
俺にも詳しい事情は分からねぇが、過去で戦ってる連中が何かやってくれたんだろう』
そう。あの鴻上が叶えた願いの効果。能力の暴走を自分の意志でコントロールできる力が、時空を超えてこちらの時間軸にも及び、彼らをパワーアップさせているのだ。
まさに起死回生。でも奇跡なんかじゃない。これらは全て、過去と現在、2つの時間軸で互いの仲間を信じて戦った、彼らの行動が積み重なって生まれた結果だ。アリーセたちに再び実体が戻ったのも、過去の八神たちが講堂の地上激突を防ぎ切ったため。
そしてその怒涛の逆転劇の切欠となった殊勲者、握がクローネのいた場所を二度見して言う。
「Σ って、クローネが居ねええええっ!?」
今の長々とした解説の間に、逃げられてしまったのだ。ウン、お茶目なドジだ。
「くそ、どこ行った!」
悪態をつきながら握が地下室の出口から走り出ると、通路の向こうをヨタヨタと羽ばたきながら、あのカラスが地上へ逃げていく所だった。
「やいコラ待てクローネ、汚ねぇぞ!」
『ゼェ、ハ、待てって言われて、待つ馬鹿がいるもんですか〜!』
クローネのダメージは相当なものだったが、しかしもう、走って追い付ける距離でもない。またこのままあの狡いらっかみを、あと1歩の所で取り逃してしまうのか。握も追うのを止めて、通路の真ん中で立ち止まってしまった。彼も諦めたのか?
いや、そうではない。握がバッと両手を前方に突き出し、やおらその拳を固く握り締める。すると、今まさに地上に飛び出す寸前だったカラスの身体が、空中でビタリと止まった。
クローネが「エッ!?」と狼狽する。止まったどころではない、
『な、何でぇ? 身体が、私の身体が、後ろに引っ張られる……っ!?』
握がぐぐぐっと両拳を握り締め、その2つの拳を腰溜めに引いていくのと連動して、クローネの身体もみるみる彼の方へと引っ張られていく。バタバタとどんなに見苦しく翼を打ち振るっても、無駄だ。
「へっ……忘れたのか? 俺の【にぎりっぺ】は、
周りの気体を取り込み、拳の中に圧縮するろっこん」
ニヤリ、と笑って握が言う。
「圧縮中は、俺に向かって空気が集まる。
こんなふうに通路みてーに限定された空間なら、それがより顕著に表れる。
能力がパワーアップしてる、今の俺なら尚更だ。
圧縮中は、俺に向かって暴風が吹く!」
ビュヲオオオッッ!!
『なっ、ななななな、なぁーーーーーーーーーッ!?』
握に集まる風と共に、一気に通路内を引き戻されてくるカラス、そのクローネが目の前に来た瞬間、握は腰溜めに構えていた拳をバッと突き出し、大声で叫ぶ。
「そして解放は指向性向上!」
「喰らいやがれ! これこそが今の俺の全力……ダブルにぎりっぺだああっ!!」
同時に開いた2つの拳から圧縮した空気が解放され、2つの爆発が立て続けに炸裂する。
そして狭い空間は、指向性向上。
地下の通路は1本の長大な砲身と化し、にぎりっぺのダブル爆発に巻き込んだカラスを、大砲の砲弾よろしく地上に向かって撃ち出した!
ドカアアアアアアアアアアアアンン!!
『ギニャーーーーーーーーーーーーーーーッ!!?』
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担当ゲームマスター
鈴木二文字
前回シナリオ
<三羽烏の襲撃2の2>ループ世界に囚われ、無限ループ中です
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
バトル
動物・自然
定員
50人
参加キャラクター数
47人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月11日
参加申し込みの期限
2017年06月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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