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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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【星幽塔】第六階層 彷徨い星と動かぬオルゴール
承：その『全て』を守る為に
――第五階層・騎士団の詰め所（兼訓練所）
騎士たちの腕試しに参加する事にしたのは４人。優木 遥斗、鎌八 まもる、御剣 刀、サキリ・デイジーカッターだった。
「以前に戦ったあの魔女を助けるというのも妙な話だね。でも彼女にも事情があったし……」
もう罪を重ねないで欲しい、という思いと、助けたいという思いを秘めたサキリは、目の前にある会場を見据える。
「受付は済ませてある。馬に乗っての競技と人同士の競技に分かれていて、双方の優勝者同士が戦い、勝った方に硝子の歯車が与えられるそうだ」
パンフレットを手渡しながら言う遥斗の後から、刀が出てきた。彼はかつて、隠し階層で硝子の小鳥を拾っていた。それと硝子の歯車を交換できないかと交渉しに行ったが、だめだったらしい。
（仕方ない、大会に出よう。まぁ、仲間の誰かが得られると解ったなら棄権するが……）
真面目な顔で、刀は会場であった選手達の事を思い出す。皆、誇りを胸に出場するものたちばかりのような気がして、首を振る。
（今回は、全力を尽くす事に専念しよう）
思い直した刀の視線の先。まもるはパンフレットを読みながら小さく呟いた。
「団体戦は事前申し込みのみ、あと獲物はどっちも自由か。なら蜘蛛糸が使えそうだな。星の力もありなのか」
まもるのろっこんは「スパイダースバイダー」の掛け声で蜘蛛に変化（一部分のみも可能）できる『クモ男』である。それが使える事にちょっと安堵したようだ。
一方の遥斗は、硝子の歯車がなぜ景品なのか、その理由を調べていた。他の騎士達曰くとある技工士が作った一流品らしく、勲章として出されたらしい。
（金メダルの代わりだったのか）
遥斗が事情を話すと、サキリたちはそれを目指し、競技をがんばろう、と頷きあった。
馬と一緒に出場を選んだまもるは、愛馬オブシディアンの手入れをしながらぽつり、と言った。
「馬の手入れなら負けない自信があるんだがな……」
と、近くで馬の世話をしていた騎士に手入れを任せてみないか？ と茶目っ気たっぷりに言っていると気になる馬を見つけた。微妙にぎこちない歩き方をする馬にまもるが駆け寄る。許可をもらって足を見させてもらうと、蹄鉄になにか詰まっていた。
「歩き方みれば解るだろ？ ほらな～。こんな石が入ってたら馬はベストで動けんよ？ 勝負事はお互い正々堂々とだ」
慣れた手つきで蹄鉄に詰まった石を取り除き、馬を連れた騎士に笑いかける。騎士に礼を述べられると、妙に照れくさい。
と、その時まもるは名前を呼ばれた。試合だという。まもるはその騎士から応援されつつ特設リングに上がった。そこには既に、白馬に乗った騎士が待っていた。彼は待ちくたびれたと言わんばかりにショートソードを振っていた。
（血気盛んっぽいなー）
まもるの武器は蜘蛛糸と蹄鉄である。愛馬に跨り、片手に手綱、片手に蹄鉄を握り締めたまもるは相手を見据える。
開始の声が響き、両者共に動き出す。繰り出される剣戟を蹄鉄で受け流し、蜘蛛の糸の塊を囮に攻撃をかわす。馬の目や耳の動きを、騎士の癖を探りながら愛馬を駆っていく。そして、蹄鉄をナックルの要領で握り締めると、すれ違ったタイミングで一撃を与えた。
（いけるっ！）
手ごたえを感じたまもるは、手綱を巧みに操作し、愛馬と共に向き直る。
数回のぶつかり合いの果て、騎士が馬から落ちる。審判の旗が上がり、まもるの勝利が宣言された。
「鎌八、かっこよかったな」
まもるの戦いを見ていたサキリが刀と遥斗と共に拍手をする。と、サキリの名前が呼ばれる。
（今回はろっこんを使わないでいこう。連続転移なんてズルしているみたいだし）
決意を秘めてリングに上がると、星の力を発動させる。双剣を手に身構えるサキリと向かい合うのは、ハルバードを持った若い騎士。サキリたちと同い年ぐらいだろうか。彼は一礼すると身構え、楽しそうに笑った。
（あぁ、そうか）
サキリは悟った。相手は、自分と似たタイプらしい。
開始の声と共に、両者は激しくぶつかり合った。サキリは過去に裏社会で何でもアリな状況の中戦っていた。まともな剣術の試合に出るのが初めてである。剣術は全く知らず素振りすらやった事がない。彼の技の本質は『騎士』ではなく『殺し屋』なのだ。
（でもね、僕は読み書きを覚えるより早く刃物の扱いを覚えたんだ。実戦経験の豊富さでも騎士に引けは取らないつもりだよ）
サキリはなぎ払いと突きを交わし、受け流し、懐に入る。蹴りを避けて剣を奮えば、相手の青い目と彼の赤い目が重なる。
（相手も、僕と似た境遇？ なら、余計に負けられないね！）
サキリは距離をとろうとする相手に喰らいつき、剣を奮った。
――第五階層・騎士団の詰め所（兼訓練所）
騎士たちの腕試しに参加する事にしたのは４人。優木 遥斗、鎌八 まもる、御剣 刀、サキリ・デイジーカッターだった。
「以前に戦ったあの魔女を助けるというのも妙な話だね。でも彼女にも事情があったし……」
もう罪を重ねないで欲しい、という思いと、助けたいという思いを秘めたサキリは、目の前にある会場を見据える。
「受付は済ませてある。馬に乗っての競技と人同士の競技に分かれていて、双方の優勝者同士が戦い、勝った方に硝子の歯車が与えられるそうだ」
パンフレットを手渡しながら言う遥斗の後から、刀が出てきた。彼はかつて、隠し階層で硝子の小鳥を拾っていた。それと硝子の歯車を交換できないかと交渉しに行ったが、だめだったらしい。
（仕方ない、大会に出よう。まぁ、仲間の誰かが得られると解ったなら棄権するが……）
真面目な顔で、刀は会場であった選手達の事を思い出す。皆、誇りを胸に出場するものたちばかりのような気がして、首を振る。
（今回は、全力を尽くす事に専念しよう）
思い直した刀の視線の先。まもるはパンフレットを読みながら小さく呟いた。
「団体戦は事前申し込みのみ、あと獲物はどっちも自由か。なら蜘蛛糸が使えそうだな。星の力もありなのか」
まもるのろっこんは「スパイダースバイダー」の掛け声で蜘蛛に変化（一部分のみも可能）できる『クモ男』である。それが使える事にちょっと安堵したようだ。
一方の遥斗は、硝子の歯車がなぜ景品なのか、その理由を調べていた。他の騎士達曰くとある技工士が作った一流品らしく、勲章として出されたらしい。
（金メダルの代わりだったのか）
遥斗が事情を話すと、サキリたちはそれを目指し、競技をがんばろう、と頷きあった。
馬と一緒に出場を選んだまもるは、愛馬オブシディアンの手入れをしながらぽつり、と言った。
「馬の手入れなら負けない自信があるんだがな……」
と、近くで馬の世話をしていた騎士に手入れを任せてみないか？ と茶目っ気たっぷりに言っていると気になる馬を見つけた。微妙にぎこちない歩き方をする馬にまもるが駆け寄る。許可をもらって足を見させてもらうと、蹄鉄になにか詰まっていた。
「歩き方みれば解るだろ？ ほらな～。こんな石が入ってたら馬はベストで動けんよ？ 勝負事はお互い正々堂々とだ」
慣れた手つきで蹄鉄に詰まった石を取り除き、馬を連れた騎士に笑いかける。騎士に礼を述べられると、妙に照れくさい。
と、その時まもるは名前を呼ばれた。試合だという。まもるはその騎士から応援されつつ特設リングに上がった。そこには既に、白馬に乗った騎士が待っていた。彼は待ちくたびれたと言わんばかりにショートソードを振っていた。
（血気盛んっぽいなー）
まもるの武器は蜘蛛糸と蹄鉄である。愛馬に跨り、片手に手綱、片手に蹄鉄を握り締めたまもるは相手を見据える。
開始の声が響き、両者共に動き出す。繰り出される剣戟を蹄鉄で受け流し、蜘蛛の糸の塊を囮に攻撃をかわす。馬の目や耳の動きを、騎士の癖を探りながら愛馬を駆っていく。そして、蹄鉄をナックルの要領で握り締めると、すれ違ったタイミングで一撃を与えた。
（いけるっ！）
手ごたえを感じたまもるは、手綱を巧みに操作し、愛馬と共に向き直る。
数回のぶつかり合いの果て、騎士が馬から落ちる。審判の旗が上がり、まもるの勝利が宣言された。
「鎌八、かっこよかったな」
まもるの戦いを見ていたサキリが刀と遥斗と共に拍手をする。と、サキリの名前が呼ばれる。
（今回はろっこんを使わないでいこう。連続転移なんてズルしているみたいだし）
決意を秘めてリングに上がると、星の力を発動させる。双剣を手に身構えるサキリと向かい合うのは、ハルバードを持った若い騎士。サキリたちと同い年ぐらいだろうか。彼は一礼すると身構え、楽しそうに笑った。
（あぁ、そうか）
サキリは悟った。相手は、自分と似たタイプらしい。
開始の声と共に、両者は激しくぶつかり合った。サキリは過去に裏社会で何でもアリな状況の中戦っていた。まともな剣術の試合に出るのが初めてである。剣術は全く知らず素振りすらやった事がない。彼の技の本質は『騎士』ではなく『殺し屋』なのだ。
（でもね、僕は読み書きを覚えるより早く刃物の扱いを覚えたんだ。実戦経験の豊富さでも騎士に引けは取らないつもりだよ）
サキリはなぎ払いと突きを交わし、受け流し、懐に入る。蹴りを避けて剣を奮えば、相手の青い目と彼の赤い目が重なる。
（相手も、僕と似た境遇？ なら、余計に負けられないね！）
サキリは距離をとろうとする相手に喰らいつき、剣を奮った。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2017年03月11日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年03月18日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2017年03月18日 11時00分
