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【星幽塔】第六階層 彷徨い星と動かぬオルゴール
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瓢の傍らには、痩躯の若い男。彼はどこか軽薄そうな印象があったが、その目だけは猛禽類を思わせるような何かが滲んでいる。瓢は彼に目配せすると、集会場の人々にこう言った。
「魔女によって、辛酸を嘗めた人も多かろう。自由を奪われ、大切な物を失った人もねぇ。冒険者のおかげで魔女は追い払われ、尊厳と自由を取り戻したと思う。だけど、その魔女はまだ生きているんだよ」
瓢はもったいぶったように言い、くすり、と笑う。円が何か言おうとしたが、傍らの男に目で威圧され、言葉を飲み込んでしまう。
「あの魔女は、のうのうと生き延びて匿われているらしい。そんな事が許されていいとおもうかぃ?」
そう、挑発する瓢。彼に煽られ、「許されない!」と1人の女性が立ち上がる。それに続いて「魔女を倒せ!」「魔女を殺せ!」と何人もの人が声を上げた。
(……!)
場の空気に飲まれ、説得した事が水泡に帰そうとしている。彰尋が焦りを見せたその時、穏やかなバイオリンの音色が響いた。顔を上げると、入り口あたりで
結城 日和
がバイオリンを奏でていた。彼女は妙に気になった事があり戻ってきたのである。日和は隠し階層での出来事を伝え、彰尋は頷いた。
彼女のろっこんにより落ち着きを取り戻した住人達を前に、彰尋は口を開く。
「確かに、魔女によって苦しめられたのは事実だ。だが、忘れてはいけない。最初に手を下したのは……前のアステリズムと同じ痣が浮き出た彼女を、『彼と同じになるのでは?』という恐れから虐げた人々である事を!
俺は宣言する。もう、彼女は貴方達を虐げない。アステリズムとしての本来の役目を果すために立ち上がるだろう!」
「それが怪しいっていうんだよぉ! 誰がそんな事を確認したんだい? 嘘に決まっているさね。魔女はまた皆を苦しめる。その前にあんたらの手で正義の鉄槌を奮うのさぁ!」
瓢が負けじと声を張り上げ、人々は考えた。考え、話し合い、その果てに瓢に同意する者と彰尋に同意する者に分かれた。もちろん、どちらにもつかなかった者はいる。
だが、その光景を見た円と日和は、これから第六階層がどうなるのか、嫌な予感を覚えたのだった。
集会所の外では、アカリがいろんな人々を相手にこんな話をしていた。
「魔女は、黒い影に操られていただけなんだ。もう、大丈夫だよ」
アカリがそうにっこり笑って言う。すると、周囲の人々から「その影とは何だ」など質問にあう。アカリは自分の解る範囲で説明し、それに納得した人々は魔女も被害者なんだな、と少し考えを改めたようだった。
少し離れた所では修もまたアステリズムの本来の役目などを語り、誤解を解こうとしていた。
「なんだろう?」
修が顔を上げると集会所の方から血気に逸った者達が出て行く。彼らは「魔女を倒せ!」「魔女に裁きを!」などと声高らかに叫んで進んでいく。その中に見覚えのある顔を見つけたアカリと修は、彼がにぃ、と笑っている事に気づいた。
(和平までの道のりは長いかもしれない。それでも俺は)
アカリは手をぎゅっ、と握り締め、その一段を見送った。修は同意するように静かに頷いて彼の肩に手を置いた。
* * * *
魔女……否、フローレンス・アイメルトは冒険者達に支えられ、第六階層に戻る事を選ぶ。彼女を出迎えたのは、あの場所で魔女を許すと言った人々だった。
フローレンスは今までの事を謝罪し、また許してくれた事に感謝すれば人々から暖かい拍手が沸き起こる。
「私は、これから自分の罪と向き合いながらこの階層の番人たる役目を果します。ですから、アステリズムとしての振る舞いを間違えたときは、どうか叱ってください。お願いします」
フローレンスは酷く緊張しながらも住人達にそういい、深々と頭を下げる。
もう悲しみに凍てついた《黒衣の魔女》は存在しない。そこに立つのは、やぎ座のアステリズム、フローレンスだった。
冒険者達がその様子を見守っている最中。円と月は離れた所にいた。しばらく矢を握って情景を探っていた月は、急にがくり、と膝を突く。
「この感情は……」
「! 月ちゃん!!」
円が助け起こすも、月の顔は青ざめたままだった。
◆◆
道化師のような暴君が、1人の女性を連れ去る。
叫ぶ若者は、兵士によって叩きのめされた。
その若者は、道化師を殺そうと1人執念を燃やし矢を開発し、射撃の腕を鍛える。だが、彼がこの階層に戻った時、既に暴君は死んでいた。
代わりに支配していたのは、黒衣の魔女。彼女は人々を虐げ、冷たい眼で若者を見据えていた。
殺してやる……。大切な人を奪ったあの男を。
そして、彼女が愛したこの場所を汚すあの魔女を……!
故に、若者は、逃げ疲れて立ちすくむ魔女を射抜いたのだ。
◆◆
「この矢を撃ったのは、誰なのでしょう?」
月の呟きに、円もまた苦々しい顔になった。そしてもう一本の矢を取り出す。こちらは日和が狙われた際に放たれた物だった。
「この矢と微妙に似ているよね。でも、あっさり殺すためのものじゃない。じわじわ苦しめる物だよね」
円がそう呟いた時、いつのまにか現れたステラが胸元を押さえてこう言った。
「この階層での戦争をとめないと、抜け落ちちゃうの」
その一言に、2人は凍りついた。
意味深なステラの言葉は、果たして何を意味するのだろうか?
(終)
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あとがき
担当マスター:
菊華 伴
ファンレターはマスターページから!
菊華です。
最初に言っておきます。
次回に続く、と。
まずはガイドに登場してくださった結城 日和さん、まことにありがとうございます。
後書きは、なるだけリアクションを読んだ後にご覧ください。
今回はガイドのマスコメに記載していた条件を満たしました。
????の部分は
・シドニウムに治療させる
・住人との和解をさせる
の二種類ありました。
シナリオ自体は条件が満たされ『大成功』です。
が
・住人との和解は完全には行われなかった
・魔女擁護派と魔女断罪派という派閥が誕生した
という結果になったため続編が出ます。というか、下手したら魔女を巡って戦争が起こりそうな雰囲気です。
魔女擁護PCさんが多いんですが、アクションの兼ね合いでこうなりました。
また黒い影の関与に関してはわかりませんでした。
そして魔女を射抜こうとしたのは一体誰なのか……。
そのあたりも次回明らかになるかと思われます。座して待て!!
『第六階層 彷徨い星と動かぬオルゴール』終了時点での第六階層およびその周辺について
・前やぎ座のアステリズムに関しての情報は、住人に提示されていない。
・第六階層の事情は冒険者の他、シドニウムとピエロットが把握済み。
第六階層の住人にも語られている。
・魔女の本名は『フローレンス・アイメルト』
知っているのは魔女擁護派の住人及び冒険者たち、シドニウム、ピエロットのみ。
・フローレンスは魔女擁護派によって保護されている。
・ラプターは魔女断罪派にいる模様。
次回はどうやら魔女断罪派との対峙がメインになりそうです。
みなさま縁がありましたらよろしくお願いします。
菊華 伴でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
菊華 伴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
冒険
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月11日
参加申し込みの期限
2017年03月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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