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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
【星幽塔】第六階層 彷徨い星と動かぬオルゴール
シドニウムが建物内に入ると、エリオナイトが彼を出迎えた。挨拶もそこそこに患者はどこだ、と問うとステラと曖浜 瑠樹が２階から降りてきた。
「大変なの！ けが人を助けて欲しいの！！」
「魔女さんだけじゃなくて、結城さんも怪我しちゃったんだ！ さっきからつらそうなんだ！」
ステラと瑠樹に急かされ、シドニウムは２階に上がる。と、その奥に用意されたベッドにほっそりとした女性……黒衣の魔女が横たわっていた。そして、ソファーでは、負傷した腕を押さえ、結城 日和が痛みをこらえ歯を食いしばっていた。傍らでは逢坂 魁が心配そうに２人を見ている。
「少し荒治療が必要な場合もある。君、手伝ってもらえないか？」
シドニウムの言葉に、魁は静かに頷く。そして、手を綺麗に洗うと、早速診察を始めた。傷を診察していくうちに、シドニウムの表情が酷く険しい物になる。彼は魁と瑠樹、日和に問いかけた。
「彼女はどういった状態で発見されたんだ？ それに、こちらのお嬢さんの傷も……」
「詳しい事は解らない。ステラに呼ばれて見つけた時には、既にこの状態だったんだ」
「私の場合は、矢が腕を掠めただけなんだけれども……。たぶん、１時間ぐらい前だと思う」
魁と日和の言葉に、シドニウムは複雑そうな顔で重々しく口を開いた。
「特別な毒が使われている。不死鳥草を使わなければ治癒が難しいんだが……」
「大丈夫。別の冒険者さんが不死鳥草を採りに行っているよぉ」
瑠樹の言葉に、シドニウムは「そうか」と、小さな声で呟いた。
ステラとエリオナイトが心配そうに見守る中、シドニウムは日和と魔女の傷を的確に処置を行っていく。それを手伝いながら、魁と瑠樹は円の事を思い出す。
「そういえば、桜庭さんは？」
「第六階層で現場検証をしているみたいだ。魔女の肩を射た矢が見つかればいいが」
「何かヒントがあればいいねぇ」
２人はそういいながら、円のことを心配していた。
＊ ＊ ＊ ＊
――第三階層。
そこに赴いた常闇 月、リリエル・エーテライト、ヴェルト・レトランジェの３人は広大な畑を見渡していた。
（ステラさんから聞いた情報を元にすると、『不死鳥草』は溶岩洞の畑と同じような環境で生育しているかもしれませんね）
月がそう推測していると、リリエルが「暑いところにいくならばお水も多めに持っていったほうがよさそうですね」と呟いた。初めて来た階層なのか、幾分か緊張しているような声だった。
「暑い場所なら、溶岩洞か。そこを中心に探そう」
ヴェルトの言葉に、２人は頷いた。
溶岩洞へつくと、月はそこの管理をしているモグラ妖精の姿を探した。すると、丁度休憩中なのだろうか、楽しそうに話しているモグラ妖精たちの姿を見つけた。小さくて愛らしい姿は今日も健在のようだ。
「すいません、お伺いしたい事があるのですが……」
と、不死鳥草について聞いてみると、モグラ妖精の１人が小さい手を思いっきり伸ばしていた。
「それなら、たまにみかけるよ。奥のほうに生えている事が多いからいってみたらどうかな？」
「本当か？」
ヴェルトの問いに、モグラ妖精はこくこく、と頷く。３人は早速水分補給をした上でその奥地へと向かった。
溶岩洞の中はとても暑く、リリエルが水を多めに持ってきた上、魔風の力で涼しい風を起こしてくれたおかげで３人は楽に進む事ができた。
途中魔物が出てくる事もあったが、ヴェルトが手にした剣によって追い払われる。溶岩流の赤々とした光の滲む中、月はその奥に違う色味の光を見つけた。
（もしかして、これが……？）
月が見つけたのは、オレンジ色に輝く葉を持つ草だった。その葉は、まるで鳥の羽のような形をしている。
「コレが不死鳥草なのかもしれないな。いくつか採取していこう」
「魔女さん、これで助かりますね！」
ヴェルトが丁寧な手つきで収穫し、リリエルが希望に胸を高鳴らせる。だが、かなり奥へ来ているようで、暑さに体が参りそうだ。
「速やかに移動しましょう」
「涼しい風、起こしますね！ 水も飲んでおきましょう！」
月が撤退を促し、リリエルが２人に水を勧める。３人は準備を整えるとすぐさま溶岩洞を抜けた。
溶岩洞を抜ける頃にはリリエルが用意した水ものこり僅かになっていた。それだけ深く入っていたらしい。星の力をかなり消費したリリエルもまた、へとへとだった。だが、隠し階層へ行くところまでが任務である。
ヴェルトは加工場へ向かうと雲形の薬草と星形の薬草と混ぜて薬を作る。そして、魔女の精神安定に、とサファイア・リリーも用意しておく。
（これで傷がいえれば）
ヴェルトは額の汗をぬぐい、完成した薬を瓶につめると待っていたリリエルと月の元へと戻った。あとは、隠し階層へ向かうだけだ。
「大変なの！ けが人を助けて欲しいの！！」
「魔女さんだけじゃなくて、結城さんも怪我しちゃったんだ！ さっきからつらそうなんだ！」
ステラと瑠樹に急かされ、シドニウムは２階に上がる。と、その奥に用意されたベッドにほっそりとした女性……黒衣の魔女が横たわっていた。そして、ソファーでは、負傷した腕を押さえ、結城 日和が痛みをこらえ歯を食いしばっていた。傍らでは逢坂 魁が心配そうに２人を見ている。
「少し荒治療が必要な場合もある。君、手伝ってもらえないか？」
シドニウムの言葉に、魁は静かに頷く。そして、手を綺麗に洗うと、早速診察を始めた。傷を診察していくうちに、シドニウムの表情が酷く険しい物になる。彼は魁と瑠樹、日和に問いかけた。
「彼女はどういった状態で発見されたんだ？ それに、こちらのお嬢さんの傷も……」
「詳しい事は解らない。ステラに呼ばれて見つけた時には、既にこの状態だったんだ」
「私の場合は、矢が腕を掠めただけなんだけれども……。たぶん、１時間ぐらい前だと思う」
魁と日和の言葉に、シドニウムは複雑そうな顔で重々しく口を開いた。
「特別な毒が使われている。不死鳥草を使わなければ治癒が難しいんだが……」
「大丈夫。別の冒険者さんが不死鳥草を採りに行っているよぉ」
瑠樹の言葉に、シドニウムは「そうか」と、小さな声で呟いた。
ステラとエリオナイトが心配そうに見守る中、シドニウムは日和と魔女の傷を的確に処置を行っていく。それを手伝いながら、魁と瑠樹は円の事を思い出す。
「そういえば、桜庭さんは？」
「第六階層で現場検証をしているみたいだ。魔女の肩を射た矢が見つかればいいが」
「何かヒントがあればいいねぇ」
２人はそういいながら、円のことを心配していた。
＊ ＊ ＊ ＊
――第三階層。
そこに赴いた常闇 月、リリエル・エーテライト、ヴェルト・レトランジェの３人は広大な畑を見渡していた。
（ステラさんから聞いた情報を元にすると、『不死鳥草』は溶岩洞の畑と同じような環境で生育しているかもしれませんね）
月がそう推測していると、リリエルが「暑いところにいくならばお水も多めに持っていったほうがよさそうですね」と呟いた。初めて来た階層なのか、幾分か緊張しているような声だった。
「暑い場所なら、溶岩洞か。そこを中心に探そう」
ヴェルトの言葉に、２人は頷いた。
溶岩洞へつくと、月はそこの管理をしているモグラ妖精の姿を探した。すると、丁度休憩中なのだろうか、楽しそうに話しているモグラ妖精たちの姿を見つけた。小さくて愛らしい姿は今日も健在のようだ。
「すいません、お伺いしたい事があるのですが……」
と、不死鳥草について聞いてみると、モグラ妖精の１人が小さい手を思いっきり伸ばしていた。
「それなら、たまにみかけるよ。奥のほうに生えている事が多いからいってみたらどうかな？」
「本当か？」
ヴェルトの問いに、モグラ妖精はこくこく、と頷く。３人は早速水分補給をした上でその奥地へと向かった。
溶岩洞の中はとても暑く、リリエルが水を多めに持ってきた上、魔風の力で涼しい風を起こしてくれたおかげで３人は楽に進む事ができた。
途中魔物が出てくる事もあったが、ヴェルトが手にした剣によって追い払われる。溶岩流の赤々とした光の滲む中、月はその奥に違う色味の光を見つけた。
（もしかして、これが……？）
月が見つけたのは、オレンジ色に輝く葉を持つ草だった。その葉は、まるで鳥の羽のような形をしている。
「コレが不死鳥草なのかもしれないな。いくつか採取していこう」
「魔女さん、これで助かりますね！」
ヴェルトが丁寧な手つきで収穫し、リリエルが希望に胸を高鳴らせる。だが、かなり奥へ来ているようで、暑さに体が参りそうだ。
「速やかに移動しましょう」
「涼しい風、起こしますね！ 水も飲んでおきましょう！」
月が撤退を促し、リリエルが２人に水を勧める。３人は準備を整えるとすぐさま溶岩洞を抜けた。
溶岩洞を抜ける頃にはリリエルが用意した水ものこり僅かになっていた。それだけ深く入っていたらしい。星の力をかなり消費したリリエルもまた、へとへとだった。だが、隠し階層へ行くところまでが任務である。
ヴェルトは加工場へ向かうと雲形の薬草と星形の薬草と混ぜて薬を作る。そして、魔女の精神安定に、とサファイア・リリーも用意しておく。
（これで傷がいえれば）
ヴェルトは額の汗をぬぐい、完成した薬を瓶につめると待っていたリリエルと月の元へと戻った。あとは、隠し階層へ向かうだけだ。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2017年03月11日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年03月18日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2017年03月18日 11時00分
