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きままにアルク 後編~ウォーカーズ・プロトコル
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【暁を目指して】
まるで彼らは、オーケストラ。羽音の多重奏を茜色の空へと響かせる、楽団員です。
人間と同じくらい、あるいはそれ以上に大きな、カブトムシ。クワガタムシ、トンボ、蝶に蛾、セミにハチなどなど……虫たちは旅人を背に腹に乗せて、編隊を組み飛行しています。一直線に同じ方向を見据えて、ぶううううん。羽音をかき鳴らし、力強く飛んでいきます。
その進行方向で、一閃、まぶしい光が瞬きました。
「来たよ、殻無しさんたち! さあ、地獄の門が今こそ開く! かの煉獄の主たちが、咢を掲げ僕らを噛み砕かんと……」
「ユメ、浸るのはよして、集中して」
「今はあなたの回りくどいおしゃべりに付き合っている暇はないわ、ユメ」
二足で歩むアリのごとき、ネ族の青年ユメ。彼の姿は、少女と老婆、ユークリアンナΑとΩとともに、人がいくらでも乗れてしまいそうなほどに巨大なクワガタムシ、『キリガネハサミムシ』の背の上にありました。
そしてそのかたわら。無邪気にふにゃふにゃ、ごろりと寝ころんだ、羽音のやかましさも子守唄かなにかとでも思っているような、白黒猫。のんびりアルクの姿も、そこにはあるのです。
「征こう、征こう。さあ、我らが姫君の膝元へ。ああ、ヒミ。君は、悪辣傲慢なタケ将軍に、あの美しい虹の羽をむしられてはいないだろうか。母なるローシルティウムの深淵にも似たあの瞳を、くり抜かれてはいないだろうか……のわっ!?」
「ぼーっとしてるなよ、撃ち落とされるぞ?」
飛来する、いくつもの閃光。敵はハ族、『オオヅツハッパムシ』の砲塔から放たれた茜色の光弾を、陶酔するようなユメのほとんど鼻先で、
新田 亮
は弾き返しました。
「ああ。きっとこんな状況を、地獄絵図って言うんだろうな……」
展開する半透明の防御壁は、ユークリアンナたちから借り受けた魔導兵器、『魔導シールド』によるものです。
目覚めて後、亮は周囲を見回してひとつ、うんざりとしたものです。あっちを見ても、虫。こっちを見ても、虫! そして何より、彼が今乗り込み飛んでいるのも、ハ族の協力者たる『オオヅツハッパムシ』なのでした。
「ある人は言った。ほとんど全ての人は、逆境に耐えられると……でもな」
しかし。しかし、何事にも限度というのはあるものです。
「何で、虫ばっかりなんだよ……!!」
なぜなら彼は、大の昆虫ギライでありました!
「それは、僕らの世界だからね。殻無しの君たちのほうが珍しいわけで」
「ああ、分かってる。分かってる!」
とはいえ、彼にも引くに引けない理由がありました。
すなわち彼が守るべき、矜持です。
「俺は、男だ……! 男なら、目の前の敵や、困ってる誰かの元から逃げ出すなんて、もってのほかだ!」
ぎりりと歯を食いしばり、彼は魔導シールドを構え、しっかとムシの背に腰を据えながら、恐れを湧き上がる闘志で塗りつぶし、叫んだのでした。
「こうなりゃ、ヤケだ!! あの敵ども、一匹残らず駆逐してやるッ!!」
ごう、と空を駆け、オオヅツハッパムシの砲口はうなりを上げ、亮は拾い集めておいた茜色がかった石くれを手に、迫りくる無数の弾幕の中を駆け抜けます。
「まったく、もう! どうなってるのよ一体……」
「悲しいかな、どこの世界でも、戦争ってあるものなんだねえ……」
姫君救出部隊たる旅人たち、彼らが乗り込むオオヅツハッパムシは、まるで母艦であるキリガネハサミムシを守る、戦闘機のようです。
青山 絢
、
雨寺 凛
もそれぞれ自らの意思でその背中へ乗り込みながら、それでもちょっぴり、複雑な表情を浮かべます。
周囲には何匹ものオオヅツハッパムシ、そして乗り込むネ族の兵士たちも多く付き従っていて、絢や凛と併走しながら、
「頼むぞ、殻無し!」
「姫君を救ってくれ、ウォーカー! そのために我らも、できることをさせてもらう……!」
気合十分。どん、どどん! とムシの砲口から光弾を放ちながら、自身は手に槍や弓を持ち、何とも猛々しいのです。
そんな様を見ていたら、
「はあ……とはいえここまできたら、もうどうしようもないわよね。やるしか……」
絢はひとつ、ため息。それでもがしゃりと、長い銃身を持つ魔導銃を構えます。
彼女はお世辞にも、こうした戦いに向いているタイプとは言えません。身体的にはもちろん、ろっこんだってそうです。大きな虫も本当に怖くて、目にしたときは食べられてしまうんじゃないかと、すっかり怯えてしまったものでした。
けれど、
「そうだね、ここで嘆いていても仕方ないもんね! よおーし、ユークリアンナΘさんを助け出すためにも、気合入れていくよー!」
凛はいつだって前向き、ポジティブ気質。目の前の戦いにも怯まず、飛んできた敵の光弾をくるり、ひらり! 旋回して避け、逆にオオヅツハッパムシの砲口から反撃を一撃を撃ち込みます。
彼女の明るさは周囲を鼓舞し、巻き込んで、仲間たちを強くします。まるで大得意な、かき鳴らすギターの素晴らしい音色のように。
そんな彼女の姿を見ていたら、絢だって、やれる気がしてきます。自分にだって、やれるんじゃないかしら、そんな気がしてくるのです。
「……ええ。やるしかないわね。やりましょう」
「うん! いっくよー!」
凛の元気な声に押されるように、絢は魔導銃のトリガーを引き絞ります。
「さてさてー。よろしくお願いしますー、ハッパムシさん」
物腰穏やかな
薄野 五月
も、この戦いに参加しているひとりです。
彼女は戦いが始まる直前、自分を乗せてくれるというオオヅツハッパムシへ、つるりとした甲殻を撫でながらに、尋ねました。
「ご一緒しても?」
口数少ないハ族の戦士は、角を少し上下に振って、うなずいたように見えました。
ありがたく背中にまたがってみると、やっぱりカブトムシだけあって、昆虫の王者! といった、堂々たる風格を感じます。その背に乗っていることに、少しばかり、緊張も覚えてしまいます。
そして同時に、思います。
「戦い、となりますと……やはり、命のやり取り、になってしまうんでしょうか」
事実。そうして戦いが始まってみると、さっそく双方の光弾の応酬が、早くも少なからずに海上へ落下するムシたちを生み出し始めているようです。
「下が海ならば……撃ち落としても、もしかしたら、生きていらっしゃるでしょうか」
どこか、呆れたように首をもたげた相棒に、五月はくすりと、笑みを浮かべて。
「今は、そう思うことにしましょう。私たちは、母艦を守らなければなりませんからねー」
ぐいん、とローリング。五月は、まもなく接触するであろう、敵編隊の前線へと向かって飛び込みました。
「うおおおおッ!!」
御剣 刀
のパートナーは、背中に硬い殻を持つトンボの姿をした、『イカヅチカラヤンマ』。まさしく稲妻のごとき猛スピードで宙を駆け、上下左右にと小回りも利く、垂直離着陸機のようなムシです。その背で刀は、愛刀の
刃引き刀
をぞろりと構え、眼前、敵オオヅツハッパムシへと一閃!
「っ、く。さすがにムシだけあって、固いな……!」
がいん、と硬質な音とともに、剣先は弾かれました。渾身の一撃であったものの、どうやら刀の技量をもってしても、そう簡単にはいかないようです。
「やはり、関節や腹を狙うのが常套手段か……、っ、海!! 後ろだ!!」
かたわらを飛ぶ
小山内 海
の背後に迫る、大きな影。頭に兜のような甲殻をかぶった巨大なカナブンのようなムシで、その兜にぽっかり開いたふたつの銃口からは、ずどどどど、と茜色の銃弾がマシンガンのように放たれます……けれどその連なる火線を、海は華麗に、ひらり!
(ありがと、刀くん……私だって!)
次を放とうと海の背後へついたカナブンの射線を避け、海は雲の尾を引いて飛びます。海が乗り込んでいるのは、オオヅツハッパムシの近縁種のような、同じ程度の大きさのクワガタムシで、名前は『フタマタコヅツハッパムシ』。二本の砲口はやや小振りながら、二発の光弾を同時に発射することができました。
背後に敵の圧力を感じながら、海は強烈なGに耐えながら身をひねり、
(……ここ!)
ぐるん、とキリモミ回転。逆に背後を取り返すと、コヅツハッパムシの二連砲塔が茜色の火を噴き、カナブンを撃ち落としました。
刀を振り返ると、彼は飛来した別のカナブンの腹へ一撃を打ち込み、同様に失墜させたところで、こちらへ親指を立てて見せた彼へと、海はうなずき微笑みます。
「むむむ、乱戦ですねーこれは……よっと!」
ぶおん! ひときわ大きな羽音を放つ、『ガトツミツバチ』の身体を旋回させながら、
屋敷野 梢
は鋭く周囲を見渡します。
敵ハ族の兵には、歩兵のような役割で数の多いカナブンや、オオヅツハッパムシ、それにいかにも接近戦に強そうな巨大カマキリ、後方にはまるで空中要塞のような空飛ぶムカデといった形の大型ムシなど、ともかく多種多様な種類が見られます。旅人やネ族たちの編隊はそのど真ん中からぶち当たり、前線には敵味方が入り乱れて、激しく攻防を繰り広げています。
梢のすぐそばで、フタマタコヅツハッパムシに乗るネ族の兵士たちが、光弾に撃ち落とされて落下していくのが見えました。
「……ま。私たち、地球の生物が言えた義理では無いと思うんですけどねー。生物の歴史は侵食の歴史、といいますか」
あらゆる生物、虫たちだって。命を愛する梢にとって、彼らが争い合うことについては、大いに思うところがあるのです。武力と知力……扱う武器が違うだけで、歩んできた道は結局のところ、同じであるような気もします。
けれど梢は、生命を慈しみながら、同時に割りきりの良い性格でもありました。
「どっちが正しいとかは、ノータッチです! それより、振りかかる火の粉は払わねばならぬ、って言いますし……」
羽音にまぎれて、小さく届く、ふにゃん、と気の抜けた声。
「何より私は、アルクちゃんの味方ですので!」
梢は微笑み、母艦を狙う茜色の光弾を、構えた魔導シールドで、がいん! と跳ね返しました。
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墨谷幽
前回シナリオ
きままにアルク 前編~二十四の轍
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月06日
参加申し込みの期限
2017年02月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月13日 11時00分
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