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【星幽塔】第五階層 福音の王国と揺れる天秤
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【怒涛】
常闇 月
は、影のように森を駆ける。樹々の合間を縫うように走り抜け、飛来する粘液弾は跳躍し、薙ぎ払う尾は直上へ飛び上がり避けながら、懐へ潜り込む。すれ違いざま、魔火の炎を手のひらへ燃え上がらせ、火球と化して浴びせかけると、眼前で赤熱した爆炎が弾けるが、
「……やはり、通じませんか」
厳密には全く効果が見られないわけではないものの、敵のダメージは軽微だ。
月はすぐさま攻めの算段を組み替え、ケープの裏から、幾つかの陶製の容器を取り出した。街で仕入れておいたとっておき、油入りの小瓶だ。
一瞬の隙に狙いを定めていると、上空から二度の発砲音。降り注いだ二発の弾丸が、スカルドラゴンの前足の骨格を覆う粘液へ、かすかな亀裂を刻んだ。
「火力を、集中しろ……!」
天馬を駆り、
シグレ・ナイトウォーカー
が叫ぶ。先に負ったダメージは完全には癒えず、彼は少しばかり眉をしかめたが、その意図は月や仲間たちへも伝わった。
「上策ですね。心得ました」
即座に月は、シグレの開いた糸口めがけて油瓶を投げつけると、再び火球をもろともに叩きつけ着火。爆散し、空気を震わせる轟音と共に天へと炎が噴き上がり、左前足の粘液には、クレーターのようなへこみが生まれた。
図らずも準備中である罠の有効性を確認、期待しつつ、月は投げナイフを投擲しながら飛び退り、間合いを離す……が、そこへ。
「……ッが!!」
追いすがるように、スカルドラゴンの巨体が駆けた。正確には、粘液の触手を樹々へと絡ませスリングショットのように自らを弾き出し、体当たりを繰り出したのだ。月は全身を打ち据えられ、力を奪われながら吹き飛び、地を滑った。
「月ちゃん!!」
悲鳴のような声を上げ、
椿 美咲紀
は月へと駆け寄る。ぐったりとした月の状態を確認し、美咲紀は一瞬悲痛な顔を浮かべるも、
「……大丈夫! すぐに治すのですっ」
花を両手に舞い、治療を開始する。元気が取り柄の美咲紀だ、どんな状況であれ沈んだ顔など浮かべてはいられない。引いてはそれが、仲間たちへこの上ないエールともなるだろう。
「……す……みません……椿さん」
「何にも問題無いのですよー、シュー君たちが準備完了するまで、一緒に頑張りましょー!」
激痛に鈍痛、落下時の裂傷や全身の軋みに苛まれながらも、そんな美咲紀の笑顔に、月は辛うじて口元を緩めた。
「狙いはあそこだ。遅れるな、服部……!!」
「ああ、いくでせーちゃん!!」
シグレや月が刻み付けたかすかな傷が、突破口となるだろう。とはいえ、攻め手を緩めてはそれも空しく塞がってしまう……
神嶋 征一郎
、
服部 剛
は息を合わせ、宙を舞う。ともに触手に貫かれ、身体に空いた穴は熱を帯びてじくじくと痺れるような痛みを伝えるが、退くつもりは毛頭ない。
まずは黒銀の竜が加速し、スカルドラゴンの鼻先をかすめて飛び、注意を惹きつける。前足による殴打は下を潜り、
「っ、とぉ! そんなんじゃ、俺らは撃ち落とされんでぇ!!」
斧槍を振り抜き粘液を受け流すように走らせ、僅かにその軌道を狂わせて避けた。恐るべき風圧にあおられ一瞬意識が遠のくも、持ちこたえる。
隙を突き、グリフォンが頭上から接近。反応し、首をもたげて液弾の発射体勢を見せたところへ、征一郎は散弾銃を叩きつけるように突き付け、
「そいつは、させねぇ!!」
至近距離で発砲、ざわつく粘液を無数の散弾が吹き飛ばす。そのまま眼前をかすめて鋭く降下、前足の目標へ、二発目を叩き込む。
「やれ!! 服部!!」
翼を打って宙を一回転。剛と騎竜はきりもみ回転を加えながら肉迫し、
「うりゃあァ!!」
接敵の一瞬、斧槍を一閃。仲間たちの刻み付けた目印へ、更なる傷を刻み付けた。
スカルドラゴンの前足を覆う粘液は、今や三分の一ほどがえぐれているが、とはいえ骨格へはまだ届かない。おまけにこぽこぽと粘液は泡立ち、ざわついて蠢き、ともすれば開いた突破口は閉じてしまう。
剛は顔をしかめつつ、
「っ、痛ぅ……けどっ、まだまだや!」
「……ぐ……ああ、まだ休むわけにはいかねぇ……!」
征一郎も揺らぎそうな身体を支え、敵を見据える。
巨体には未だ、傾く気配もない。
黒い影たちは、冒険者らの都合などお構いなしに現れる。
地上班の面々は先行していた飛行部隊と合流を果たしたものの、押し寄せる影は途切れることなく、後ろを脅かされながらのスカルドラゴンとの交戦となった。
「こっ、のォッ!!」
陸上で鍛えた
桐野 正也
の身体能力と運動センスは、戦いにおいても大いに役立ってくれた。気合を込めて長剣を横ざまに振り抜けば、黒樹を伸ばした枝もまとめて一刀両断、斬り裂いていく。
「俺たちがここで踏ん張れば、あっちは影とスカルドラゴンを同時に相手にしなくて済むな……俺たちは、サポートに回るぜ!」
「うむ、異存はない!! ゆくぞ、マッスル・スラァーーーッシュッ!!」
意気軒高なナイト・オブ・リブラスも、聖剣技と称する力任せな技で黒犬を断ち割り、ラウンドシールドをハンマーのように叩き付けて人型の影を弾き飛ばす。防御において強力な切り札を持つ聖騎士を守ることもまた、正也らの仕事でもある。
「ナイトさんは、やらせないわよ!!」
時高 クレオ
の振るうナイフも鋭く、一振りで回転しながら宙を舞う黒花を薙ぎ払い、二振りでリブラスの背へ飛びかかろうとした黒犬の胴を叩き斬る。
十数メートルの向こうでは、スカルドラゴンが遠い咆哮とともに仲間たちへ攻撃を加えているが、焦って前線へ加わるわけにはいかない。後方をアステリズムと共に守るのが、正也やクレオの役割だ。
「……気を付けろ!!」
戦闘に伴う轟音を裂いて上方から届いたのは、征一郎の警告だった。
ぐぐ、とスカルドラゴンが、仰け反るように顎を反らし……狙いは直線状、ちょうどその中央に、リブラスと護衛役の二人はいた。
「まずっ、直撃コース……!?」
「間に合わん、盾を掲げよッ!!」
直後に、スカルドラゴンの放つ粘液のブレスが、森を迸る。
「っ、止まって……!!」
クレオが咄嗟に、魔火の火球を放ち相殺を図るも。重ねるように構えたリブラスの丸盾と正也のカイトシールドへ、ブレスは真っ向からぶち当たり、
「……も、持たね……ぐッあ!?」
「正也さん!!」
「少年ッ……!!」
ばきん、と盾は弾かれ、黒い粘液の奔流は正也を貫くように直撃し、彼は宙を舞った。
それでも。正也が踏ん張りを利かせたおかげで、ブレスの軌道は逸れ、クレオとリブラスの被害は軽微に済んだ。
「男だぜ、先輩……!」
身を挺し仲間を守る、まさしく騎士の高潔な振る舞いに、
御剣 刀
の胸も熱くなる。地へ伏した正也が美咲紀の治癒を受けているのを確認すると、刀は日本刀を大上段に構え、疾風めいて走り出す。
「桜庭、頼む!!」
「おっけー、刀くん!!」
呼びかけに応じ、
桜庭 円
が黒影の数体をまとめて魔火で焼き払いながら、翻した手のひらを刀の持つ剣の刀身へと掲げ、念じる。
瞬間。刃は、蒼い炎を帯びて燃え上がる。
「考える前に、刀を振れ……! 息継ぎすら煩わしい、斬れ!
斬れ、斬れ、斬れ!! 目の前にある全てを……斬れッ!!」
吶喊。守りを捨てた決死の突撃を、刀は敢行する。
狙いは左前足、仲間たちの刻み付けた粘液の歪み。いくらか再生してきてはいるが、手数は足りる、押し切れる。その確信が、刀にはあった。脳裏へ落とす撃鉄、加速して一閃、横薙ぎ。わずかの呼吸も挟まず袈裟斬り、突き、斬り払いを瞬時に叩き込む。苛立たしげに放たれた液弾は、胴の真下を滑るようにくぐり抜けて回避。
「……! オーブか!」
ちょうど腹のあたりに、オーブと揺らめく炎がちらりと見えた。甲殻のように分厚い粘液に鎧われて、少しばかりの攻撃では到底取り出せそうにない。
「なら、真正面からお前を打ち倒し、奪わせてもらう……スカルドラゴン!!」
再び脳内へ弾けた火花と共に、刀は加速し、彼はその精神を一太刀ごとに魂を込めることへ傾けていく。
「斬れ……斬れ。斬れッ!!」
がつん。乱撃のさなかに、豪火を帯びる刃は硬い何かに遮られ、押し留められた。再生は追いつかず、粘液は切り開かれ、覗いた黄ばみがかった骨格が、刀の剣を止めていた。
あと少し。この骨を折り、あるいは粉砕してしまえば。
「……くん! 刀くん、避けて! 早く!!」
見えた勝機が、刀に致命的な攻撃の布石を見落とさせた。
円の叫びに気付く頃には、足元へはっきりと白い靄が見て取れるほど、極低温の牢獄へと、刀は囚われていた。円がガントレットから魔火の熱気を放射し、冷気を押し返そうと試みてくれていたものの、
「……!!」
刹那の遅れ。渦巻く絶対零度の冷気が、全力で飛び退いた刀の右足を、瞬時に凍結させた。
被害は甚大だ。戦闘不能へ追い込まれた者も多い……彼らは後方で治療を受けているものの、癒し手の数が絶対的に足りておらず、戦いに復帰できるかどうかは疑わしい。
だが、それでも。
「上出来や、みんな!」
黒銀の竜を駆り、剛は直下へ失墜するかのように急降下。シグレの猟銃、征一郎の散弾銃が発砲音を轟かせて粘液を散らし、
「……援護、します……!」
軋む身体をどうにか起こした月が、伸ばした鋼糸を骨格ごと前足へと絡みつかせ、いくらか動きを鈍らせる。
「その隙……逃さへんで!!」
剛の切り札は、彼自身。スカルドラゴンの背中から飛び出した粘液の槍を避けるように、彼は騎竜の背を蹴り、宙へと身を躍らせる。
自由落下速度と体重、振り上げた斧槍の重量を乗せ、
「うおおおおおおああああああァッ!!!!」
骨格へ、渾身の膂力と共に刃を叩きつけた。
ばぎん、と重く乾いた音が、森へ響き渡る。
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3人まで
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冒険
バトル
ゲーム
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月25日
参加申し込みの期限
2016年10月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月02日 11時00分
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