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【星幽塔】第五階層 福音の王国と揺れる天秤
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【王国の営み】
雲一つ無い、晴れやかな青空の下。『リブラス法王国』の街並みは、まるで磨き抜かれた大理石のように真白く輝きながら、旅人たちを出迎えた。
「うわぁ……綺麗なところだね」
「うん、すごいね……」
恵御納 夏朝
、
遠野 まほろ
は思わず足を止め、ほう、と感嘆の息を吐く。並ぶ建物はいずれも純白、静かに流れる小川は陽光にきらめく。行き交う人々はみなにこやかな笑みを浮かべ、身に纏う衣装も染み一つ無いほどに清潔で美しい。そこは、争い事など何一つ起こりそうにない、どこまでも平和で穏やかな国に見えた。
「っと、見とれてばかりもいられないね」
「あ、夏朝ちゃん、あそこ……雑貨屋さんがあるよ。行ってみようか」
そう、かくも素晴らしき景観ではあるものの、立ち止まって堪能しているばかりというわけにもいかない。星幽塔を駆け上がる戦士である彼女らには、必要な物資の調達に情報収集……加えて、第一階層のサジタリオ城下町に出店中の『
ねこよろず
』の仕入れに関して、市場調査を行うという目的もあった。残念ながら、のんびりと観光気分ではいられないのだ。
雑多な品々が並ぶ店先にて、夏朝は人の好さそうな店員に話しかけ、綺麗な刺繍の飾り付けが施された布袋と、街の人々が好んで身に着けているような服や靴、手甲の上からでも身につけられる大き目の手袋。それに、塩や砂糖などの調味料を買い求めた。
「って、この国のお金が無い……第一階層の通貨、使えるかな……?」
「どれ、見せてごらん……ほう、なかなか質の良い貨幣だね!」
親切な店員は、サジタリオ城の通貨を貴金属の買取という形で受け取り、商品と釣りを渡してくれた。リブラス法王国の通貨は主に銀貨で、中央に天秤と十字架を組み合わせたような精緻な模様が刻まれており、これがこの国のシンボルであるようだ。
まほろは熱心に店の品々を覗き込み、吟味している。この国ではどんな品物が流通し、どんなものが好まれるのか? それに加えて重要なのは、
「どんなぬいぐるみさんに、興味があるかな……?」
「ぬいぐるみかい? それなら、ほら! そこにあるよ。子どもたちには大人気さ!」
にこやかな店員に促されて棚を覗けば、そこではいかつく凛々しい鎧姿の騎士人形がいくつも、びしりと聖なるポーズをキメていた。まほろは夏朝と顔を見合わせ、少しばかり苦笑いを浮かべた後、一応、それを幾つか購入しておくことにした。
買い物を終えたふたりが、明るい通りに店を構えるカフェを通りがかると、
「あっ、こっちこっちー! こっちなのー!」
いつものごとく元気いっぱいの
ステラ
と、
「よー、夏朝くんにまほろくんも、飲んでみるか? 『聖水酒』ってやつを味見してみるとこなんだ」
「うん、こっちに座るといい。さて、一体どんな味なのだろうな」
卯木 衛
に、
千歳飴 楓子
。それに
ロベルト・エメリヤノフ
、
日暮 ねむる
といった面々がオープンテラスの席に腰かけ、件の美しい聖水酒が注がれたグラスと対面していた。
「僕たちも、飲んでみる?」
「うん、そうだね……ちょっとだけ」
興味を示した夏朝とまほろも席へ着いたところで、まずはロベルトがグラスを掲げて、
「それじゃ、飲んでみるよー!」
こくん、と一口。淡い碧緑色の光を帯びた酒を口に含む。
途端、
「……ああ、まったりとしていながらコクがあってキレがあり、まろやかな甘みと酸味が舌をくすぐり、
えもいわれぬ芳香が鼻腔を抜けて胸を満たし……」
薬効のたまものか、はたまた彼自身の妄想力がためか、好みの美少年に取り囲まれるという幸せな幻想に一時包まれた後に、
「まっっっず!! あ、いや、うん。独特の味だね?」
と評した。
衛や夏朝、まほろも口を付けてみると、
「うわ、すげー味だ! でも確かに、何かこう、クセになるというか……」
「……僕の口には合わない、けど。何だか、ふわっとして」
「少し……くらくら、するね。強いお酒なのかな……?」
ロベルトのリアクションもあながち大げさではなく、形容しがたい味にも関わらずついつい次の一口を飲んでしまいたくなるような、奇妙な感覚を覚えた。この国の住人がこの酒しか飲まないというのも、どこかうなずけるように思える。
楓子などはあっという間に飲み干してしまい、
「うん。とりあえず、もう一杯いただこうか」
がぶがぶと、浴びるように飲んでいる。
「ふむ……?」
訝しげな表情を浮かべ、行動を起こしたのはねむるだ。彼は近くを通りがかった、カフェの店員である若い青年をつかまえると、
「なるほど、僕らの世界でも、ここまで美しいお酒は見たことがない。良ければこの聖水酒について、取材をさせていただけませんか?」
「取材、ですか? ええ、構いませんよ。聖水酒は言わば、私たちの誇りですからね」
胸を張った店員へ、ねむるは記者など装い、いくつかの質問を投げかけてみた。
「聖水酒は、いつ頃からこの国で飲まれているんですか?」
「詳しいことは分かりません。少なくとも、私の曾祖父もこのお酒を飲んでいましたから、100年近くの歴史があることは確かですね」
「この国の方々が、聖水酒以外の酒を飲まないというのは、なぜですか?」
「必要無いからですよ。リブラスの国民はみな聖水酒を愛していて、日々の生活には欠かせないものなのです。事実、他国から他のお酒も入ってはきますが、ほとんど売れません。みな、この素晴らしい酒の虜なのですよ」
熱に浮かされたように語る店員へ、ねむるは重ねて、少し意地の悪い質問をぶつけてみることにする。
「では……もしこの国から、聖水酒が消えてしまったとしたら。あなたは何を考え、どのような行動を取りますか?」
店員は目を丸くし、硬直した後。さも可笑しそうにぷっと吹き出して、
「はははは! 面白いことを聞きますね。聖竜様の加護がある限り、そんなことはありえませんが……そうですね。その時には、きっと」
暴動が起こるでしょうね。店員はそう言い残し、ちらりと一瞬鋭く瞳をきらめかせ、仕事に戻っていった。
ねむるはテーブルを囲む面々を見回し、言った。
「相当な依存度だね。これは」
かぱ、と三杯目の聖水酒を空けた楓子に、
「わー、おねーさんすごいのー! ステラはこのお酒、ニガテなの……生中が恋しいの~」
ステラがミルクをちびちびやりながら、はふぅと吐息を漏らす。
楓子は、運ばれてきた四杯目のグラス……ぼうっと灯るような光を帯びる酒を前に、ふと口を開く。
「……ふむ。心身の健康に効果があり、活力を生み出す、か……」
「ん? どうしたの、千歳飴」
何か考え込むような楓子に、ロベルトが尋ねると。
「あの聖騎士、ナイト・オブ・リブラスが言っていたな。森に現れた例の魔物、スカルドラゴンの粘液は、体力や精神力を奪い取る……この酒はまるで、その逆だな。そう思わないか、衛氏」
「ふーん……? なるほど、対になってるってことか? あ、もしかして」
冗談めかして言った衛の言葉には、その場の誰もが、どこか否定しがたい真実味を感じてしまう。
「聖水酒の原料は、聖なる森の朝露じゃなくて、聖竜そのものだったり……なんてな」
何しろこの国は明るく、その平和には一部の隙も無いように見える。だからこそ、それらはどこか白々しく、うさんくさくも見えてしまうのだ。国民は疑問のひとつも抱かないようだが、外から訪れた彼らだからこそ、その作られたような完璧さには、思わず綻びを探さずにはいられない。
「聖水酒の醸造所に行ったら、聖竜が梅酒みたいに浸かってたりして……」
「それは、興味深い話だね」
通りがかりに顔を見せたのは
鴻上 彰尋
と、
来島 アカリ
だった。ふたりは街中で、必要な物資を調達するさなかに合流したところであるらしい。
彼らもまたテーブルへ着き、しばし互いの情報を交換し合った後に、
「そっちは、法王庁に醸造所の調査、か。なら俺たちは……聖竜の座だっけ? 聖竜がいるってところを調べてみる、かな」
アカリはそう言い、彰尋とともに聖なる森へと向かうことを告げた。法王国は広いが、手分けして調査を行えば、いくらか手間が省けるだろう。
ねむるもうなずき、
「分かったよ。それじゃ、こっちで何か有力な情報を見つけたら、知らせるよ。そっちは任せた」
「じゃ、行動開始だね。みんな頑張ろう、気を付けて!」
ひとつ年上のロベルトがそう言って立ち上がり、各々に別れてさっそく調査現場へ向かう彼らを、ステラはどこかつまらなさそうに、頬を膨らませながら見送った。
「いってらっしゃーいなのー。ステラはここでおるすばんなの、つまらないのー……」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月25日
参加申し込みの期限
2016年10月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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