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パーフェクトワールドⅢ ~迷い仔達は異界の城に踊る~
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一方、金縁の絵にとび込んだ
ミッシェル・ナイスゲイ
は、庶民派異空間に辿り着いていた。
「何だかレトロな部屋ねぇ。懐かしいわ~ん♪」
頬に手を当てて身をくねらせるミッシェルのすぐ横で、犬杜 初が声を上げる。
「クローネ様!」
当のクローネは、初の焦りなど露知らず、苺柄のこたつ布団を肩まで掛けてごろ寝中だ。
やれやれと眉をひそめて、ミッシェルは大袈裟に肩を竦めてみせた。
「起こすにしたって、もっと優しくやらなくっちゃ。相手はクローネちゃんよん?」
「わ、わかってるわよ!」
という具合のやや刺々しいようなやり取りを耳に留めて、
「ああもう、五月蠅いわよぉ」
こたつの中からクローネがもごもごと言ったので、ミッシェル達は慌てて口を抑える。
そんな中、ぬいぐるみのきゅーちゃんを腕に抱えた
桜庭 円
は、
「わあ! 本当に炬燵だ炬燵!」
なんて弾むような声を上げて、「失礼しますー」とあっという間にこたつに入った。
「ふああ、あったかい……!」
「ってちょっと! クローネちゃんのこたつよ~ん!?」
早速寛ぐ円にミッシェルがつっこみを入れるが、円は平気な顔である。
「大丈夫大丈夫。ボク達を排除したいなら、もうやってるだろうし」
「それは……」
ミッシェルが言い淀む中、異空間に足を踏み入れ、辺りを見回すは
御巫 時子
。
「懐かしい音がしたと思ったら……炬燵に旧型テレビだなんて、落ち着きますね……」
お婆様の家にもありましたから、と、時子はおっとりとして笑む。
そうしてクローネの元まで歩み寄ると、そっとその傍らに膝をついて、
「クローネさん、炬燵で寝ると風邪をひきますよ……」
と、時子はクローネを優しく揺り起こした。
「んん……」
とか何とか起き渋っていたクローネが、じきにゆるゆると半身を起こす。
自分を起こした相手――時子を見て、クローネは気だるげに微笑した。
「折角気持ち良く寝てたのに……あんた、お節介な母親じゃないんだから」
言い様はこの調子だが、気を悪くした様子ではない。
笑みに、柔らかな微笑みを返す時子。
「お節介ついでにお茶を淹れたいのですが、ポットや急須はありませんか?」
「さあ、知らない。そこらへんにあるならあるし、ないならないんじゃない?」
ぐしゃぐしゃになった髪を撫でつけるクローネの姿をまじまじと見遣って、
「おお、スウェット上下! OLルック?」
と、きゅーちゃんと一緒にぬくぬくしながら円が言う。
騒々しいわねぇ、とクローネが嘆息した。
ポットも急須もないらしいと見て留めた時子が、そんなクローネの絡まった黒髪を手櫛で梳いている。
のほほんとした空気に呆気に取られる初の耳元に、事態を見守っていた
大天使 天吏
が囁きを零した。
「初ちゃん。どんな形であれ彼女はクローネ様。敬意を持って接しましょう」
「そう……そうよね、わかってる」
返る頷きに、天吏は初へと、見目ばかりは優しい微笑みを与えてみせる。
ここで初に暴れられては何かと面倒だ。牽制、というやつである。
ただでさえ、気になることは多いのだから。
天吏は、時子にされるがままに髪を弄られているクローネをそっと見遣った。
(銀縁の絵の中の彼女のように、彼女だけど彼女ではない分裂体なのかしら……?)
ピンク色の世界で出会ったクローネは、自分は『本物』ではないと明言していた。
そのことを思い返しながら、初の手を引き、部屋(?)の端に座ろうとした天吏だったが、
「あんた達も、じめじめとそんな端っこにいないでこっちに来たら?」
クローネその人から掛けられた言葉に、思わず僅か目を瞠る。
くすり、クローネが音を漏らした。
「そんなに驚かなくてもいいじゃない? 『お友達』には優しくしないと、ねぇ?」
くすくすくす。今は人の形を取っているカラスの神は、殊更可笑しげに笑う。
天吏は驚きの底、懸命に頭を働かせた。
(このクローネ様は、私のことを、きちりと知っていらっしゃるのね……)
そうでなければ、『お友達』というワードは出て来ないはずであった。
初、あんたもいいわよ、という声が耳に届く。
彼女は、初のこともまた、確かに認識しているのだ。
「あの、クローネ様」
おずおずとして、天吏はクローネの傍に寄った。
「ここに至るまでに、『鴉の見る夢』という絵の中のクローネ様に出会いました」
何か知っておいででしょうか? と真っ直ぐに問いを零す。
少し悩んだが、仮面を被ることはしなかった。
不敬を働くべきではないと思ったし、初への心証もある。
それに万一の際も、彼女の怒りを買いたくなかったとか言い様は幾らでもある状況だ。
かくして、クローネその人の反応は、
「絵の中の私? 何それ、知らないわぁ」
という、いかにも怪訝そうなものだった。慌てて言葉を次ぐ天吏。
「自分は本物ではない、とのことでした。ですが、偽者と言い切るにはあまりにも」
「あまりにも、私らしかった?」
こくり、天吏は頷くことを答えとした。
ふぅん、と唸ったクローネが口元に手を宛がう。
やがて――その唇が紡いだ音は。
「城が勝手をしたのかもね。無理を通してるから、歪みが出るのよ。だからこんな……こんな?」
言い掛けて、けれどその首が傾げられる。
その様子を見守りながら、ミッシェルは
テオ
の言葉を思い出した。
(クローネを止めろ、とか何とか言ってたわよねん?)
けれど、目の前のクローネは、ミッシェル達がこの場所へと足を踏み入れた時は眠っていたのだ。
眠っている、という状態は、既に止まっている、とも言えるのではないか。
(『鴉の見る夢』の中にもクローネちゃんが居たみたいだし……)
ちらり、横目に天吏の様子を確かめるミッシェル。
(クローネちゃんは、一体何人に分かれちゃったのかしら?)
疑問を胸に、ミッシェルはクローネへと向き直る。
「ねえ、クローネちゃん。クローネちゃんは何で、複数に分かれちゃったのかしらん?」
「分かれた? 私が? ……ああ、さっきのナントカっていう絵の話?」
どうかしらねぇ、とクローネは少し遠い目をして零した。
「私にも、よくわからないのよ。温室にいたはずなのに、気づけばこんなトコにいるし」
「温室……」
円が、ざるの中の苺からクローネへと赤の眼差しを移す。
鍵の掛かっていた扉の向こうは、『傲慢の温室』という場所に続いていたはずだ。
「じゃあ、ここにいる私は何者なのって話になってくるじゃない? 面倒臭いったらないわよ、全く」
大袈裟にため息をついてみせた後で、クローネは呆れた顔を時子へと向けた。
「……ていうかあんた、静かにしてると思ったら何勝手に編んでるのよ、私の髪」
「ふふ、お揃いです」
そうこう話し込んでいるうちに、クローネの髪は見事な三つ編みになっていて。
一切の悪気も邪気もなく時子がほわほわふんわり微笑めば、クローネの唇からまた息が漏れる。
「ところでクローネちゃん。この世界に関わる『能力の主』って誰のことなのん?」
ミッシェルが再び問うた。これもまた、テオの言葉に関係する謎だ。
その言葉は犬杜 一閃のことを指すのではないかとミッシェルは踏んでいるのだが、
「ふふ、それはヒ・ミ・ツ」
クローネは問いには答えず、そのかんばせに妖艶な笑みを湛えるばかりなのだった。
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担当ゲームマスター
巴めろ
前回シナリオ
パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月15日
参加申し込みの期限
2016年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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