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パーフェクトワールドⅢ ~迷い仔達は異界の城に踊る~
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悪魔の顔は、相変わらず整った笑みを湛えている。
けれど
御剣 刀
は、値踏みをされているような居心地の悪さに仄か眉を顰めた。
「ここは、牢獄だよな? ここに閉じ込めた罪人は、何の罪を犯したんだ」
「罪、ですか。強いて言えば、ワタクシから逃れられなかった弱さや甘さが彼らの罪かと」
にんまりとして、悪魔は言う。
(『彼ら』……つまり、罪人は複数いたってことか)
そして、彼らが犯したという罪は、悪魔の言が正しければ『罪』の名を負うには相応しくなくも思えた。
(この悪魔は何だ? どういう役割を持っているんだ?)
考え考え、刀は再びの問いを零す。
「単刀直入に聞く。ここはどこで、お前は何者だ?」
「ここは絵の中、ワタクシはその中に生まれた仮初の存在です」
「はぐらかすな」
刀の言葉に、悪魔はさも楽しげに笑った。そうして、歌うように音を紡ぐ。
「今も生きているか既に果てたかはわかりかねますが、本物のワタクシは魔界におります」
「魔界……」
「先ほど、懐かしい名を聞きました。彼女の中に残る記憶の残滓が、ワタクシを生み出したのかもしれません」
「彼女?」
応じずに、悪魔はただただ口元をにやつかせた。
鉄格子を掴もうとした手が、既に消え掛けていることに刀はふと気づく。
(時間切れ、か……)
そうして、絵の中には終わらない沈黙が満ち満ちた。
一方、
屋敷野 梢
はぷーちゃんと共に『原初の荒野』へ。
絵で見たのと変わらぬ、どこまでも陰鬱な鈍色の空が頭上を覆っている。
枯れ果てた地面には草の1本も生えず、ただ、大きな岩の塊があちこちに鎮座していた。
「何というか……いるだけで気が滅入っちゃいそーな場所ですね。ね、ぷーちゃん」
みゅう! と、絵の中の世界の陰気さに似合わない明るい声でお返事するぷーちゃん。
そうして、ぷーちゃんは梢の腕の中でじたじたと暴れた。
どうも、下ろしてもらって自分の足で歩きたいらしい。
「絵の中ですし大丈夫だと思いますけど……気を付けてね、ぷーちゃん」
「みゅ! みゅう!」
勿論だとばかりに胸を張って、ぷーちゃんがとてとてと歩き始める。
その後を、梢はぷーちゃんに合わせてゆったりとした足取りで追い掛けた。
「ぬいぐるみがいない……どころか、生き物の気配が全然ないですね」
もしかしたら、この荒野はぷーちゃん達と出会った異世界の過去の姿なのでは。
そんな思いを胸に絵の中へととび込んだ梢だったが、
(見渡す限り、ヒントになりそうなのはあの若い樹くらいでしょーか)
くすんだ色味の若い樹は、いつの間にか目前に迫っていた。
念の為ぷーちゃんを下がらせて、梢は若い樹を観察する。そして、
「あ、花が……」
梢の目は、それを確かに捉えたのだった。
若い樹に咲く、小さな花。
それは、睡蓮によく似ていた。
濁った紫色に緑の縞模様という毒々しい色合いは、睡蓮への冒涜に近い気もしたけれど。
「でも、そういえば温室で戦った巨大樹にも、睡蓮に似た花が咲いてましたっけ……」
うーん、と考え込んでいるうちに、足元のぷーちゃんの姿が消え掛けていた。
「あ、もう帰る時間なんですね……おいで、ぷーちゃん」
ぷーちゃんを再び腕にしっかり抱いて、梢はギャラリーへと帰還したのだった。
荘厳な神殿――の廃墟を前に、
新田 亮
は目を瞬かせた。
「これが絵の中……思ってた以上にリアルだな」
吹き抜ける風が、花のような甘い香りを纏っているのまで確かに感じられる。
そのことに驚きながらも、亮は目前に動くものへと視線を遣った。
ゆらゆらと揺れる、灰色の尻尾。
灰色の子猫が、倒れた柱の上に佇んでいた。
「――なあ、お前」
とりあえず、声を掛ける。
全ての絵の中を調べる為に仲間が選ばなかった絵の中にとび込んだ亮である。
故に、絵の中で自分は何をしようか、するべきか。
仔細まではあまり考えずにここまでやってきてしまったのだが、
(黙って子猫の後ろ姿を眺めてるよりは、何かしら動いた方がいいよな、多分)
と、先ずはコンタクトを取ってみることを選んだのだ。
子猫が、ゆるりと振り返る。そして、
「……何だ、あいつじゃないのか」
見た目に似合った可愛らしい声とは裏腹の不遜な物言いで、そんなことを言った。
亮の首が、「あいつ?」と僅かに傾く。
「ああ……待ってる奴がいるんでな」
ごく端的に、子猫はそう応じた。その目が、どこか遠くを想うように細められる。
「まあ、ここは絵の中だから、あいつが来るはずもないんだが。俺だって、絵の中のニセモノだしな」
「……なのに、待ってるのか」
亮の言葉に、子猫はここに来てようやっと少し笑った。生意気そうな笑い方だった。
「友達を待つってのは悪い気分じゃねぇ。それにな」
――あいつの心のどこかに俺との約束が残ってるなら、益々悪くない。
そう呟いたっきり子猫は黙り込み――亮は、謎を抱えたまま廃墟から姿を消した。
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担当ゲームマスター
巴めろ
前回シナリオ
パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月15日
参加申し込みの期限
2016年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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