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パーフェクトワールドⅢ ~迷い仔達は異界の城に踊る~
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一方、こたつのある異空間では。
何だかんだと結局こたつに入った
ミッシェル・ナイスゲイ
が、
「あら、これって……?」
旧型テレビに映るものに気付き、頬に手を当てて双眸を瞬かせていた。
「おお、なんか、ジャングルみたいだね」
ミッシェルの視線を追った
桜庭 円
の言う通り、画面の向こうに広がるは鬱蒼と茂る蔓の群れ。
その空間の中央には巨大な樹がそびえ立っており、
「あれは……クローネさんに、見えますが……?」
と、
御巫 時子
が小首を傾げて零したように、樹の幹には、クローネその人の上半身が露わになっていた。
樹と同化したクローネの怨嗟の声が、テレビ越し、ノイズ混じりに一同の耳に届く。
そして――巨大樹は、根元の方から燃えていた。
立ち込める煙、恐らくは巨大樹を倒さんと奮闘する、見知った顔、顔、顔。
「いやねぇ、焼き畑農業でもする気なのかしらん?」
物騒だわん、とミッシェルがぼやくのを余所に、
大天使 天吏
はクローネへと声を手渡した。
「クローネ様、あれは……」
「ヤダ、あれじゃ、この私の美貌が台無しじゃない?」
「ええと、あの……」
「わかってるわよ。あれ、私よねぇ。あーあ、随分酷いことになってるわねぇ」
大袈裟に嘆息するクローネ。
勿論気分が良さそうではないが、侵入者達に本気で腹を立てている様子でもない。
この場で一番冷静さを欠いているのは、クローネではなく犬杜 初だった。
「あいつら……! クローネ様! ういが、すぐに止めて参ります!」
ガタリと立ち上がって、襖の方へ向かおうとする初。
襖の向こうに何があるのかはわからないが、この場所には他に出口らしいものがないのだ。と、
「初ちゃん、大丈夫だよ。落ち着いて」
円が、初の腕をきゅっと掴んでその場に引き留めた。
「何が大丈夫なのよ!?」
初に睨みつけられても、円は微塵も怯まない。
「クローネのことも一閃さんのことも、皆悪いようにはしないって」
「だけど!」
「まあ、一先ず落ち着こうよ。どうしても行きたい時は、一緒に行くからさ」
流石にクローネを守るのには協力は出来ないけど、と一旦言葉を結べば、
「ちょっと、それじゃあ意味ないんじゃないの?」
なんて、当のクローネが呆れたような声を出した。続けて曰く、
「でもまあ、とりあえず座りなさいよ。何がどうなってるのか全然わっかんないし、実感も湧かないし?」
という具合なものだから、主たるクローネの言に従って、渋々こたつに戻る初。
「じゃ、苺食べよ、苺。たべていーい? ずっと気になってたんだよねー」
「って、それはクローネちゃんの苺よん! そりゃ、このまま放っておいたら鮮度が気になるけど……」
言いながら、ミッシェルが円に食らわせる脳天チョップの素振りをする。
けらけらと、クローネが笑った。
「いいわ、食べたかったら食べなさいよ。ご自由にどーぞ」
「わ、いいんですか……? 実は、私も気になっていたんです」
穏やかに微笑して、時子が「先ずは」とクローネの口元に苺を運んだ。
暫しの逡巡の後、そのまま苺をぱくりとするクローネ。
「あ、いいなぁ。ボクもクロちゃんにあーんしたい! 記念に!」
「記念って何よクロちゃんって何よ。で、あんたはさっきからどこのお母さんなのよ」
自由気ままな円に、おっとりマイペースな時子に。
クローネが、仕方なしにつっこみを入れる。
調子が狂うわ、とぼやくクローネへと、騒ぎを余所に黙り込んでいた天吏が声を掛けた。
テレビに映る光景に、クローネが零した言葉の数々に、これまでの道程に。
組み立てていた思考が、一つの形を成したのだ。
「クローネ様、貴方は先に、『温室にいたはずなのに』とおっしゃいました」
「何よ、難しい顔して。言ったけど、それが何?」
「テレビに映る中に、『傲慢の温室』に向かった顔があります。つまり……」
――テレビの向こう側のクローネは、言わば『クローネの器』なのではないか。
「そして、貴方のお心は此処にある……クローネ様、貴方は、何らかの理由で分かたれてしまったのでは」
この説に、クローネはくつと喉を鳴らした。
「あの化け物が『本物』で、私は単なる『偽者』なのかもよ?」
「畏れ多くも、私には、貴方がただの『偽者』だとはどうしても思えません」
絵の中の彼女と違い、温室に身を置いていた時までの記憶を確かに保持していること。
テレビの中の彼女は、どうにも正気であるようには見えないこと。
それに加えて、目の前のクローネの反応という確かな事象が、
(分裂体は分裂体でも、こちらのクローネ様は『鴉の見る夢』の時とは明らかに違う)
という認識を、天吏にもたらしているのだった。
「だったらやっぱり拙いじゃない! あいつらのこと、放っておけない……!」
「だから、大丈夫だってば。はい、初ちゃんあーん」
円に窘められて、初が再び黙り込む。
口元に届けられた苺を悩んだ末に口にして、面映ゆげに唇を尖らせる初。
「うん、やっぱり初ちゃんは顔に出る子だよね。魅力的な部分だよ、かわいいし」
「っ、馬鹿言わないでよ!」
初が叫ぶのを綺麗に聞き流して、円は自分も苺を口に運んだ。うん、甘くて美味しい。
2人のやり取りを横に、ミッシェルは
テオ
の言葉の意味をもう一度考える。
(あれは、分かれてしまったクローネちゃん……その温室の方を止めろって話だったのかしらん?)
そんなことを思うミッシェルの耳に、再び、円の声が聞こえた。
「本当は優しい子だって事も解るよ。突き放した言動はさ、人と関わって、傷つくのを恐れてるように見える」
「何よ、そんなこと……」
「本音では、愛や関わりに飢えてるんじゃない? 初ちゃんって、ここに来るまでに一体何があったの?」
問われて、けれど、初はむっつりと口を噤んでしまう。
ちょっと、と、クローネが不機嫌じみた声を出した。
「そういう真面目な話? って、面白くないんだけど。興醒めしちゃうじゃないの」
「そっか、じゃ、やめよう。……でも、クローネも偉いよね」
動機はわからないけど誰かを助けるってのは良い事だと、円はさらりと言う。
寸の間目を瞠った後で――クローネは、高らかに声を上げて笑った。
「あんた、やっぱり変。そういう馬鹿げた発想は嫌いじゃないわよ。笑えるから」
「ところでクローネちゃん、黒い騎士達は呼ばないの? あの、イケメン揃いの♪」
ミッシェルが、イイ男揃いの騎士達の姿を思い出してくねくねとする。
手をひらひらとしながら、クローネは首を横に振った。
「あいつらは駄目よ、てんで役に立たないんだもの。まあ、呼ぼうと思っても今は呼べないんだけど」
「あら、そうなの? 残念だわ~ん。イケメンを侍らせるって、永遠の浪漫よねん♪」
「わ、なになに? ガールズトークとかしちゃう感じ?」
「が、ガールズトーク、ですか……?」
話を耳に留めた時子の頬が、淡く朱に染まる。
仰々しく腕を組んで、円が大真面目に言った。
「ガールズトークといえば、一閃さんって初ちゃんのこと好きだと思うんだよね、やっぱり」
心当たりない? と問われて、「またその話?」と露骨に渋い顔になる初。
「何? 初、あんた、そんな浮いた話があるの? 全然知らなかったわ、興味ないから」
適当に応じて、クローネは伸びを一つするとまたこたつの中に潜り込んだ。
「クローネ様、お風邪を召されたら大変です」
そのまま寝転がるクローネへとそう声を投げて、天吏は身を屈める。
彼女を起こそうとするかのように顔に顔を寄せて、耳元に囁く声は。
「……私めはクローネ様に忠誠を誓った者です。この後何が起きた際、駒としてお使いください」
クローネ以外には、他の誰にも聞き取れぬほどのどこまでも密やかな耳打ち。
顔だけを上げたクローネが、面白い玩具を見つけたみたいに唇に笑みを乗せた。
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担当ゲームマスター
巴めろ
前回シナリオ
パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月15日
参加申し込みの期限
2016年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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