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炎と再生のサンクチュアリ
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● バードサンクチュアリ/黒き彼女の物語・3
話を聞いていた
千鳥 雅人
によって、現在の状況が宴会を楽しんでいた皆にも伝えられた。
「うひ~! あたし、その女の人、見たかも~」
そう言ったのは
回田 はつな
である。言われて雅人も思い出した。
ふたりで、それらしき女に、飲み物を運んだではないか。
視線を巡らせる。くだんの女はまだカウチに寝そべっていて、誰かと話している。
「あの~」
やめなって、と袖を引く雅人を引きずるようにして、はつなは物怖じせずに話しかけた。
「クローネさんですか~?」
「あぁら、見つかっちゃった?」
女――クローネが、赤い唇をにいと引いた途端、傍に控えていた悪魔の身体が弾けた!
ザザザッっという掠れた気味の悪い音とともに、墨汁のように黒い中身が四方に飛び出す!
それは、肉や体液などではなく、無数の黒いカラスであった!
「きゃあああ!!」
あたりに悲鳴がこだまする。鳥たちも、ガアガアと異様な鳴き声を上げて騒ぎ、パニック寸前だ。
「みなさん! 炎を、鳥さんたちを守ってください!」
綾辻 綾花
が自警団の鳥たちに呼びかける。
だが、カラスたちは、木々の間や料理の合間を縫って、縦横無尽に飛び回り、場を攪乱する。
「キャハハッ! どうやら、天界と魔界へのおつかい、うまく行ったみたいじゃな~い?」
クローネは瓢から受け取ったホルスの眼球をもてあそびながら高笑いした。
その瓢は、混乱の隙に姿を消している。どこかで高みの見物と洒落込んでいるのだろう。
まあ、今のクローネにはどうでもいいことだ。
「悪いけどあたしも邪魔されたくないの。それ、いただくわね」
クローネが指を鳴らす。
するとカラスたちはいっせいに、
夢宮 瑠奈
に襲い掛かった。
なぜならば瑠奈が、首から
硝子の小瓶
を提げていたからである。
「きゃあっ」
身を守るようにしゃがみ込む瑠奈。
だが、彼女に鋭いくちばしや爪が届くことはなかった。なぜならば、
橘 明里
と、
狗民 きとり
が、両手を広げて立ちはだかり、カラスたちから瑠奈を守っていたのだ!
「「カラスさん、だめーっ、なの!」」
あかりんといぬみんは、そっくり同じように頬を膨らませる。そして二人は胸を張った。
「天使なあかりんと!」
「プリンセスないぬみんが!」
「「カラスさんたちもみぃんな楽しくしちゃいますなの!!」」
鳴らされるベル。踊りださずにはいられない愉快なリズム。思わずカラスたちもその場でステップ。
「カラスさんたちも、楽しい!! のなかに巻き込まれてくれるなら、あかりとしてはとってもウレシイのなの。あかりはみぃんなのしあわせを護る守護天使だから、みぃんなが幸せになってくれるのが、きっとあかりの幸せに繋がるのなのよ」
「そんな天使の先輩なあかりんが一緒にいれば、きっといぬみんは強くなれるのです! 本体さんも頑張ってくれるのですよ! きっと!」
本体さん、と呼ばれた垂れ耳わんこ帽子が、<いぬみんパワー>で動き出した!
「みみみん! これがいぬみんのフツウってことなんですかー!?」
そのうち本体さんは頭の上を離れ、ぴょーんと飛んでカラスたちと手を繋いで踊りはじめる。
「ちょっと、あんたたち! 何やってるの!」
クローネが叱責するが、あかりんといぬみんの奏でる音楽の方が楽しいらしく、カラスたちはますます羽根をバサバサとさせて踊り出す。
「あたしも……あたしも歌うの」
あかりんといぬみんのリズムに合わせて、瑠奈も歌い出した。
(逃げよう、逃げようって思ってた。天使になっても、あたしは弱い人間だから。でもあたし、歌うことならできる。それでみんなを楽しい気持ちにさせることなら、できるかもしれないよ……)
歌いながらウインクをする。瑠奈のろっこん<風のいたずら>が発動する。
瑠奈を中心に、さわやかな風が吹き抜ける。
(自分のフツウは何かわからないけど。生まれ変わるための儀式の邪魔をするのは、きっとよくないことだと思う。クローネさんがなにを考えているかはわからないけれど、それで天界のフツウが崩れるのなら……今のあたしは対抗するのだと思う)
カラスたちは気持ちよくなって踊っている。
クローネの金切り声がする。
「まったく! あんたたち、使えないわね!」
クローネは翼を広げて滑空すると、自ら瑠奈の首に手を伸ばした。その爪が、硝子の瓶に届こうとした瞬間、瓶は突然、蝶へ姿を変え、クローネの指をすり抜けた。
「ふふん、そう簡単に取らせはしませんよーだ。そもそもそれ、貴女を誘き出すためのダミーですしね!」
屋敷野 梢
である。彼女が<胡蝶の詩>で硝子の瓶を蝶に変えたのだ。
ダミー作戦は修の策。本物は彼の懐にある。
アハ、とクローネは嗤った。その顔が、気に喰わない。梢はクローネを睨みつける。
「クローネ、あなたのこと、正直キライですよ。命を大切にしてないし、仲間のカラスを捨て駒みたいしてるし、今回は鳥を殺そうとしているようなものですし!」
押さえていた怒りがふつふつと沸騰してくる。
生きたくても生きられなかった子がいた。それを知ってる。その苦しさも、切なさも、どうしようもなさも。
だから――生きていることを大切にしないのは、許せない。
「周りの子はなんとも思ってないんですかねー? 少し同情しちゃいますねー」
「大きなお世話よ」
「そうですね、そうでしょうね。まぁいいんです。道を踏み外した奴をやっつけるのに、神も人も烏も関係ありません。正義の反対は別の正義とは言いますが、神の気分で命を奪う正義なんて認めません!」
梢は純白の四枚の羽根を攻撃的に広げた。
激しく羽ばたき煽り立てる。
「うるさい! 正義だなんて思ってないわ!」
クローネはむきになって梢に向かってきた。
鉤型に手を広げ、鋭い爪を梢に突き立てようとする。
だが、その爪は、間に割って入った
楢木 春彦
の翼によって防がれた。
「ち、次から次とうっとおしいわねぇ~!」
クローネが身を反転させた。
春彦の翼に赤い血が滲む。
駆けつけた陽太がそれを目にして心配そうな声を上げた。
「春彦君!」
「心配ねえ! 俺が傷付くのは構いやしねぇ。ケド仲間を傷付けられんのは我慢出来ねぇからなっ」
それから春彦は、クローネを噛みつかんばかりに睨みつける。
「お前が邪魔すんのはナンカ恨みでもあんのかよ! ソイツ――アカースとかいうフェニックスはオヤジだって言うじゃねぇか。そいつの所為で追い出されたトカじゃねーだろ!?」
「関係ないでしょ」
「関係なくない。俺たちはもう、関わっている」
言ったのは陽太だ。いつになく真面目な顔で、正面からクローネを見据えている。
「……どうしてそんなに復活の邪魔をしたいの?」
クローネは無言だった。無言で、陽太を、それから黒い炎を見つめた。
誰も動けない。誰も話せない。
ただ、答えを待っている。
しびれを切らして陽太が二の句を紡ぐ。
「いや、だってさ……なんで蘇るのをそんなに邪魔したがるのか、気になるよ。蘇ったからって何か不都合な事でもあるの?」
「あんたたちには関係ない。あたしが。ただあたしの魂が、そうしないと気がすまないって言ってるからよ」
魂。その言葉に陽太の顔が険しくなる。
「……オレさ、命や魂に関わる事で理由も分からず争うのって好きじゃないんだよね……。もしかして、あのフェニックスと何かあった……? それとも、そんなに機嫌が悪いのは一度死んで魂になったのに再生して元通りになるのが許せないとか?」
アハハ、とクローネは乾いた笑い声を上げる。
「悪くない。いい線行ってるわ。そうね……そんなあなたに免じてヒント。あなた……親を愛してる?」
「親、を?」
「あなたたちみたいないい子ちゃんは、愛してるって言うのかしらねぇ。でもそれホント? 憎く思ったことはない?」
「……」
「愛って、過ぎると、憎しみに変わることがあるっていうのは?」
「……」
陽太は口を噤む。
「誰かを殺したいほどに想ったことは?」
誰も言葉はない。答えられない。
くくく、とクローネは昏く笑うと、「あたしはあるわ」とだけ言って高みへと羽ばたく。
「クローネ!」
八神 修
が叫ぶように呼び掛ける。
「不死鳥が――君の父親が死んでも良いのか! 他人の痛みが分からない君ではないだろう!」
「ふふ、可愛いわね~まっすぐな子たち。アハハ、アハハハハ!」
高く笑い、飛び去ろうとするクローネに、綾花が持っていたバスケットボール大の月を投げつける。
「ごめんなさいっ! でも逃げちゃだめですっ!」
「いった~い!」
月を模した石塊はクローネの背中に当たり、クローネは呻き声を上げた。その瞬間、黒いドレスから何かが落ちたが、クローネは痛みで気づかなかったらしい。ヨタカさんがすっと飛んできて、音もなくそれを背中で受け止め、雷鶏さんがしっかり抱えたことも。
「謝るくらいなら月なんて投げないで頂戴!」
捨て台詞にそれだけ残して、クローネは去ってゆく。
綾花はヨタカさんと雷鶏さんからクローネの落とし物を受け取る。それは鳥の形をしていた。
「これ、魂の壺の蓋じゃないですか?」
「そうだねぃ」と陽太。
「だけど、クローネは、ホルスの左眼を持っていたよ。それがなかったら、炎は浄化できないんだよね?」
瑠奈が心配そうに告げたそのとき、遠くから、おーいと声がした。
御剣 刀
と
小山内 海
。それから連理の鳥である。
彼らの手には宝があった。
「待たせた! 『ホルスの左眼』ならここだ!」
刀の話で、クローネが持っていたのは瓢が奪った右眼だろうということが判った。
フェニックスの長が言った。
『ありがとう。これで炎を浄化できる。さあすべてのものをここへ!』
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担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
77人
参加キャラクター数
28人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月01日
参加申し込みの期限
2016年08月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月08日 11時00分
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