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寝子島、アクアアルタの夜
猫の集会とお三夜さま達と 『寝子島、アクアアルタの夜』より
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● 猫の集会・2
シオは猫たちとあれこれと雑談をしている。多くは寝子島の日向ぼっこスポットや、季節による過ごしやすい場所、景色の良い場所などについてだ。
猫たちによると、寝子島神社の境内はやはり日向ぼっこスポットとしては人気らしい。それと、冬場過ごしやすいのは寝子温泉近辺。地熱の関係で温かいのだとか。
『景色がいいのはエノコロ岬かにゃー?』
『ここからだとちょっと遠いにゃ』
『風の強い日に行って飛ばされそうになったにゃ』
『ぽかぽか天気の日は海も空も綺麗に見えていいのにゃー』
「なるほどねぇ」
シオはいちいち相槌を打ちながら聞いている。
それから時々、お三夜さまと狛猫たちの方をちらり。
『お三夜さまが気になるのかにゃ?』
「そうですね。お三夜まつりの夜からずっと、お三夜さまに会えればと思っていたので」
『その気持ちわかるにゃ』と一匹の猫。『オレっちもお三夜さまをお慕い申し上げているのにゃー』
「んー、神様だから慕うとかとは、ちょと違うかな?」
『違うのにゃ?』
「ニュアンスが、ね。ファンに近いかな。居ると聞くだけでぽかぽかするような」
『ぽかぽかなのにゃ?』
「そう……は! これが恋……萌えなんですね。偉大なぬくもりです」
大げさに胸に手を当て語り出すシオ。
ふと気づけば皆の注目を集めていて、その中にはお三夜さまと狛猫たちも含まれている。
「待って! 引かないで!!」
シオは打ちひしがれた顔でふるふると首を振った。
「やだーおっかけたら走り逃げられそうだし、動かないと誤解されたままな気が!」
『逃げもしないし、誤解もしないのにゃ』
お三夜さまはシオに向かって静かに言った。
『こっちに来て、一緒に語らおうなのにゃ』
「いいんですか? お三夜さま、狛猫さま、ファンです。崇め奉ろうとかそんな……あ、もう神業してますね」
そんなシオたちをすこし遠巻きにして「俺は入ってないんだな」と仏頂面のテオ。
「拗ねたのテオ?」
桃川 圭花
が、愉快気に尋ねる。
「べつに」
テオは相変わらずそっけない。
「テオも一応神様よね。崇め奉られたかったりする?」
「気持ち悪いことしなくていい」
「そっか。でもさ、自称万物の霊長――これを自称するなんて何だかなあって感じだけど――なりに思うんだけど、神様が一匹二匹……この場で霊験あらたかなのは猫のほうみたい。少なくともこの島に関しちゃ、人間が主人ってこともないのかもね」
圭花はテオとお三夜さまと狛猫たちを交互に眺める。
「そういえば」
この集会の様子を常備の猫メモに書き綴っていた綾花が、過去のページを繰りながら言った。
「
テオ、この前まんまるぷにぷにになってて可愛かったですよね
」
そう。先日テオは(綾花もだが)神魂のせいで激太りし、毬藻みたいに丸く膨らんでしまったのだ。
テオにとっては苦い思い出らしく、
「あんなのはもうこりごりだ。ま、
ツボマッサージ
は、悪くなかったが」
「ふふ……気持ちよかったら良かったって素直に言ってもらえると、私も嬉しいですよ?」
綾花はあの時のことを思い出してテオをもふもふと抱きしめる。
テオは身をよじって綾花の腕の中から逃げ出した。それから照れ臭そうにふんと鼻を鳴らすと、そのままひょいっと綾花を飛び越して他の猫たちの中に紛れていった。
猫の神様たちの様子を観察していた
大天使 天吏
は、テオが場を離れたのを見て取ると、すかさずお三夜さまの傍に移動する。テオと馴れ合うつもりはないが、お三夜さまとは話をしてみたいと思っていたのだ。
「こんばんは。あの……手土産のひとつもなくてすみません」
『気にすることないのにゃ』
「とてもきれいな夜ですね。寝子島も文明が……電気が出来る前はこんな夜があったのでしょうか」
『そうだにゃあ……』
天吏の質問に、お三夜さまは赤い瞳を遠く夜空へと向けた。
『人間が夜を昼みたいに明るくしてしまう前は、夜はいつもこんな風だったかもしれにゃいにゃ……閑かで、星がいっぱいで、おだやかで……』
「お三夜さまはその昔、九夜山から火を噴いて暴れていた大きなナマズを三夜かけて鎮めて寝子島を救ったと聞きましたが……そのころの話ですか?」
『そのころもそうだったし、そのあともずーっとそうだったにゃ。こんなに島の夜が明るくなったのは最近のことにゃ』
「このアクアアルタ現象って神魂の影響なんでしょうか?」
ずばり聞いたのは、綾花だ。
『おそらくそうなんじゃにゃいかにゃー?』
「また何か事件とか?」
『クローネとかかにゃ? 今のところ姿を見てないから関係ないと思うにゃ』
良かった、と綾花は胸を撫で下ろす。
「お三夜さまは今は何をされてるんですか?」
『普段は寝子島神社のお社の奥にいるにゃ。時々、お参りに来た人たちの悩みを聞いたりするにゃ』
こうやっていろいろ話をすると、好きになるし、もっと知りたくなってくる。
「好きな物とか……聞いても、いい?」と夏朝が言った。
『そうだにゃー。お魚は大好きにゃ。今時期だとブリとかかにゃ?』
奉納歓迎、と言わんばかりに流し目をするお三夜さま。意外とちゃっかりしている。
そんなお三夜さまに、夏朝は思い切って言ってみた。
「なでなでしても……いいですか?」
『どうぞなのにゃ』
お三夜さまは背筋をすうと伸ばして言った。
夏朝はおずおずと手を伸ばし、それから背中をゆっくりと撫でる。
「あっ……たかい」
掌にぬくもりと、毛並みの滑らかさが伝わってくる。
「私も撫でたいです」
『一人ずつ順番ならいいにゃ』
「はい……! 頭の後ろなでなではOKですか?」
『許すにゃ』
夏朝が場所を譲ると、今度は綾花ももふもふ。
「わー、いいですね。私もなでなでさせていただけますか?」
綾花のあとにシオもお三夜さまに触れ、それからこんなことを聞いた。
「お三夜さまって人間に変化したりしないんですか? ほら、他の猫たちは、お三夜まつりのとき半分人間っぽくなったりしてましたよね? 狛猫さんたちも人化したら恰好よさそう」
『それは勿論』と一之助。
『もしも人に化けたなら、凛々しき青年となるであろう』と二右衛門。
「そうなんですか? 見たいナーなんて」
えへ、とシオは上目遣いでお願いしてみる。
一緒になって期待に満ちた表情を浮かべる綾花や夏朝に交じって、
「私も、気になります」
静かな口調で言ったのは天吏であった。
この機会に神格クラスの存在について知りたい。
その思いから、にこ、と口元に笑みを浮かべてみたりもする。
「お三夜さまも、人間になったらどんな感じなのか、見てみたいです」
仕方ないなあという雰囲気になったのは、今宵がお三夜祭りの夜ではなかったからであろう。お三夜祭りであれば祀られるお三夜様や守護する狛猫たちには気の抜けない役目がある。しかし今宵は違う。今宵はお三夜さまたちにとっては思いがけない、息抜きの夜であったのだ。
お三夜さまと狛猫たちは一度暗がりの中にひょいっと消えたかと思うと、人の姿で皆の前に現れた。
お三夜さまは豪奢な黒の振袖で、黒髪を肩で切りそろえた少女になっていた。狛猫たちは、それに付き従う気難しそうな顔をした青年侍である。
こんな化け遊びは珍しいらしく、人間たちだけでなく猫たちもやんややんや。
猫たちの世界では、しばらく語り草になりそうだ。
シオは旧市街のアクアアルタの夜の、いつもと違うフツウな夜景を眺めながらお三夜さまに尋ねる。
「今日は楽しかったですね。次はどこにお出かけしますか?」
『どこに、といわれても祀られる神は祀られている場所から出ることはほとんどないにゃ』
「でもお出かけしてみたくありません? 希望を言葉にすることで、ちょこっと運を引き寄せる、願掛けです」
そう言われて、お三夜さまも考えた。
『そうだにゃあ……あの星空の中に……』
お三夜さまは天を見上げる。
『お星さまでいっぱいの天の川の中に入って、思う存分遊んでみたいものにゃ』
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月07日
参加申し込みの期限
2016年07月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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