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九夜山で猫まみれ!
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細 慈雨
がふわふわとした足取りで山道をゆく。カジュアルな服装で白い長袖の上着に水色のニットベストを重ねていた。群青色のズボンには愛らしい動物達の顔がプリントされている。
「……んー、どこがいいかなぁ」
とろんとした緑の瞳を動かす。何かを探すように頭を振ると、頭頂から突き出た茶色い毛がレーダーのように不規則に揺れた。
「ここかなぁ」
木々に囲まれた場所に僅かな空間が出来ていた。下には落ち葉が溜まっている。慈雨が手で押すと程良い弾力が返ってきた。
試しに横になってみる。足が木の幹に当たるので膝を曲げて胸に抱えた。全体を丸くして何とか空間に収まった。
「……少し息苦しいかなぁ」
起き上がって身体に付いた枯れ葉を払った。山道に戻って気ままに道なりに曲がると、前方にピンク色の物体が現れた。よく見ると日傘で縁には白いレースがあしらってあった。
「ちぃちゃん?」
慈雨の問い掛けに立ち止まって、こちらを振り向く。日傘で隠れていた容姿が露わになった。
槙野 千隼
であった。白い髪は綺麗なボブカットで一部を三つ編みにしていた。
千隼は興味深げな赤い瞳を向けてきた。
「細さん、こんなところでどうしたのですか」
「ほら、天気がいいから。こんな時は外で眠りたいよねぇ」
「そういうことでしたか」
千隼は日傘を回しながら微笑んだ。慈雨は相手の服装に関心を移す。白いニットコートは全身を覆っていた。下は青いパンツで肌の露出は皆無であった。
「こんなに天気が良いと、ちょっと暑くないかなぁ」
「日傘があります。それにアルビノの私は慣れっこです」
「んー、なら心配ないねぇ。一緒に行こうかぁ」
はい、と千隼が答えて歩き出そうとした。慈雨が瞬間的に手で止めた。すかさず自分の唇に人差し指を立てる。
「……今、猫が鳴いた?」
「私の耳には聞こえませんでしたが」
千隼は用心深い目を周囲に向ける。慈雨が側に寄ってきて繁みの先を指差す。
「ちぃちゃん、あそこあそこ」
「暗くてわかりにくいですが、あれは黒猫でしょうか」
「猫だぁ!」
声と同時に慈雨は道を外れて飛び出した。慌てて千隼も後を追う。黒猫はこちらを見たまま、その場に佇む。二人は一気に距離を詰めた。すると薄暗がりを風のように走って引き離し、すぐに立ち止まる。
「あの黒猫は、私達をどこかに、案内してくれるのかも、しれないですね」
日傘を畳んで途切れ途切れの声で言った。
「猫だぁ。もふもふだぁ」
慈雨の耳には届いていないのか。猫を追い掛けることに夢中になっていた。
開けた場所に慈雨が頭から突っ込んだ。やや遅れて千隼が着いた。
「私は少し、休憩します」
目に付いた大木の根本に千隼は腰を下ろす。日傘を開いて片方の肩に乗せた。その横に慈雨は少し残念そうな顔で胡坐をかいた。
「あー、失敗したぁ……猫を見失ったねぇ……」
「猫は残念ですね。それより、ここは神社なのでしょうか」
千隼は日傘を後ろに傾けた。目の前には長年の風雪に耐えた本殿がひっそりと建っていた。横手には薄汚れた拝殿が見えた。
「別の猫だぁ」
ほっそりした白猫が本殿の方向から歩いてきた。慈雨は四つん這いになって近づいていく。
「えへへ、こっちにおいでぇ。怖くないよぉ」
「あ、あの、細さん。あの猫、尻尾が二つあるのですが」
「んー、本当だねぇ。珍しい種類の猫なんだぁ」
慈雨は全く気にしていない様子で白猫の頭を撫でた。千隼は緊張した面持ちで推移を見守る。
「頭もいいけど、喉もお願いしますよ~」
「へー、喋れるなんて賢い猫だねぇ」
その言葉に千隼は全力で顔を左右に振った。
「うわー、すごいもふもふだぁ」
仰向けに寝転がった慈雨は白猫を胸に抱いた。頭に頬を擦り付けて満面の笑みを浮かべている。楽しそうに戯れる姿に千隼は落ち着かなくなり、思いを声にした。
「あ、あの、白猫さん。他にも猫はいるのですか。その、私も猫と一緒に遊びたいのですけど」
「仲間はいっぱいで、ほら、来ましたよ」
拝殿の横、目で数え切れない猫が一斉に押し寄せてきた。千隼は猫に囲まれた。突き出してくる頭を片っ端から撫でた。間に合わなくなって最後は猫の中に倒れ込んだ。丸まった猫達を全身で抱き締める。
「手触りが、とてもよくて……ぬくぬく、です」
猫の程良い体温に千隼の瞼が落ちそうになっている。同じように囲まれていた慈雨もかなり眠そうであった。
「……ボクも、眠くなってきたよぉ。どこか、良い場所は、ないかなぁ」
「本殿で眠ったらどうですか。鍵は掛かっていませんよ」
白猫は二股の尻尾を振って本殿へと向かう。二人はふらふらとした足取りで付いていく。木製の階段の前で揃って靴を脱ぎ、観音開きの扉の隙間から中に入っていった。
「意外と温かいんだねぇ」
「これならぐっすり眠れそうですね」
千隼は日傘を適当なところに置いて横なる。猫も次々と押し掛けて温かい掛布団の代わりとなった。
「……温かくて、本当に、眠いです……細さんは、どう、ですか?」
慈雨は猫に囲まれて、すでに深い眠りに落ちていた。
「じゃあ……私も、遠慮なく……眠り、ます、ね……」
二人は猫達と一緒に穏やかな眠りに就いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月16日
参加申し込みの期限
2016年06月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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