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悪徳は甘美な美酒の味わい
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【接触】
先を行く
千歳飴 楓子
の立ち姿は、実に
颯爽としたものだ
。内側をスカイブルーに染め上げた美しいロングヘアーや、耳に揺れる幾つものピアスは一介の警備員にしては洒落ているし、スレンダーなスタイルは人目を惹いた。どこか眠そうにも見える瞳は、アンニュイでミステリアスな女性として彼女を演出していたかもしれない。ふう、とため息をつき、物憂げにまぶたを伏せれば、後ろを歩く警備員たちはその様に見惚れたことだろう。
実のところ、スマートフォンを弄り倒すあまり寝不足で、眠くてダルいだけだったりするのだが。
「さて。君たちが例の泥棒か。ああ、安心してくれ、すぐに捕まえるつもりはない」
あまり人気のない物陰へとやってきたところで、千歳飴はくるりと振り返り、言った。
城山 水樹
に
桧垣 万里
、
北条 冬華
、そして
御剣 刀
。ことに城山や桧垣の目的は、カジノフロアで金を引き出しつつ客やスタッフたちの耳目を集めることであり、イカサマを交えてのいささか強引な稼ぎに目を付けられたとするなら、その思惑は達成されたと言っていいだろう。
しかし、
「君たちに、ちょっと相談があってね」
などと切り出した千歳飴の言葉には、彼女らは揃って顔を見合わせてしまった。城山が小首を傾げて、
「……相談? 警備員のあなたが?」
「うん。実は楓子も泥棒になってアレコレして、イッパツ当てたいと思っているんだが、どうしたら泥棒になれると思う?」
真顔である。不審人物を前にしても余裕しゃくしゃく、小粋なジョークだとでも思ったのだろう。千歳飴の部下である警備員たちは、揃って笑いを漏らした……あくまで彼女にとっては、本気の問いだったりするのだが。
「警備員というのは、ダルイ仕事なんだ。カジノで楽しそうに遊ぶ客たちを横目にフロアをうろうろしているだけで、楓子は疲れてしまった……でもお金欲しい……ああ、ダルイ……だから楓子も泥棒になって、楽に大金を」
どさ、どしゃ、と重たげな音が響く。
一瞬のことだ。気付けば千歳飴の部下、警備員たちは揃って昏倒し、床に沈んでいた。ひとりの首を捻り上げ、続けざまに体重を乗せた回し蹴りをもうひとりへ。最後のひとりは後頭部へ当身を食らわせ、意識を刈り取ったのは、御剣だった。
あまりの早業であり、千歳飴自身が人目のない物陰へ連れてきたことも仇となり、彼女は泥棒らを前に孤立してしまった。
「くっ……やはり、楓子に悪行は無理なのか。根が正義だから! 根が正義だからッ!」
などと言いつつ、警棒を取り出し一応の抵抗のそぶりを見せる千歳飴だが、
「悪いな」
「あっ」
ぱかん、と軽やかな音とともに、御剣が警備員から取り上げた警棒の一打で、あっさりと床を舐めた。
「助かりました、御剣さん」
「拘束されたり、そこから脱出したりする手間が省けたわね」
桧垣は深々と頭を下げ、城山は涼しげに言ってのける。北条は少し思案し、やがて、
「皆さん、泥棒なんですね。ふふ、何だか楽しそう。それに、ひとりじゃ稼ぎにも限界があるなぁって思っていたところだったんです……少し、お話を聞かせてもらえませんか?」
リサ
はディーラーの職を極めて高いレベルで勤め上げながらも、本業ではない。客たちに羨望の眼差しで見つめられようと、同僚たちに一目置かれようとも、彼女にとっては手慰み、それは単なる手段に過ぎない。
「さて……見えないのはどうやら、表情だけでは無いようだが」
捨て札をテーブルへ投げ、
泉 竜次
は微笑とともにつぶやく。
「あら、鋭いのね」
目の前の彼が単なる客でないことを、リサは知っている。彼らの計画も。その経緯も。黒崎との因縁も。
彼女は、スパイである。情報収集こそが、リサの本来の稼ぎ口なのだ。セキュリティシステム、オーナーたる海原の個人的なPCへのハッキングに、コンピュータウィルスを仕込むことも厭わない。カジノを運営する幹部たちへは付け届けや根回し、時には甘美な色仕掛けも……ありとあらゆる手段で、リサはディーラーとしてカードを操る傍らに、機密を根こそぎ吸い上げる。
情報ほど金になるものは、他に無い。カジノで一発当てるよりはよほどに堅実で、大きな見返りを期待できる……無論、彼女の卓越した手腕があってこそだが。
とはいえ、知り得た情報をただ売りつけるのでは、つまらない。芸が無いし、そんなのはどうにも、飽きてしまった。
「あなたは、勝負してみる? 私に勝てば、良いことを教えてあげるわよ」
「ほう、それは興味深いな。どれ、久方ぶりに、気張ってみるとするか」
泉が積み上げたチップは決して少額では無いが、情報の対価としては微々たるものだ。しかし、リサはそれを受けた。
カードを切り、二枚を泉の眼前へ滑らせる。取り得る手段に妥協のないリサのこと、それらはもちろん、仕組まれたカードに他ならない。
「クイーンのスリーカード。君は?」
「あら、残念」
リサの手札は……いかにも凡庸な、7のツーペアだった。
泉は不思議そうな顔を浮かべて、オープンされた互いのカードを見比べる。彼とてリサの手腕は承知の上で、勝負をかけたのだろう。リスクのほうにこそ意識が向いていたに違いない。
「……ふむ? 意外だな。勝ちを譲ってくれたのかい」
「実を言うとね、今日でここを辞めるつもりなの。最後のゲームに付き合ってくれた、お礼のようなものね。それに、あなた……いいえ、あなたたち。何だか面白そうだものね」
ひらりとリサがテーブルへ投げ入れたのは、一枚のタロットカード。どの道今日の仕事が終われば、これを置いて姿を消すつもりだった。
「『月』、か。暗示するのは潜在的危険、裏切り……」
「そう。私は、狐……常に騙し騙しで行動しているのよ」
「怖いな。その矛先が、俺に向かないことを祈るよ」
「安心して、あなたへのご褒美は本物だから。味方よ、今のところはね……フフ」
勝利の報酬という名目で、リサから泉へ提示された情報は、一見して意味不明なものではあった。
「寝子島漁港、三番倉庫。
桜栄 あずさ
……?」
「オーナーの護衛、
サキリ・デイジーカッター
に伝えると良いわ。それで、あなたたちの今回の仕事における懸念事項が、ひとつ除かれるはず。腕利きの傭兵が敵に回っているのは、都合が悪いでしょう?」
一方的に言い残し、席を立つ。用済みのカードをその場に散らして、仮面の向こうから、泉を静かに見据えて。
「それじゃ、ごきげんよう。ゲームの成功を祈っているわ」
リサは悠々、緩い足取りで、どこかへ行ってしまった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
悪徳は芳しき香りに満ちて
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月07日
参加申し込みの期限
2016年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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