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寝子島高校
悪徳は甘美な美酒の味わい
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【夜行】
街の夜は深い。後ろ暗い者たちは月明りからも身を隠すように闇へと潜み、夜を徹して蠢き続ける。街が眠ることはない。
その中で昼夜を問わず、常に煌々とした明かりを灯し続けているのが、豪華絢爛たる『カジノ・オーシャン』だ。
「レイズだ」
「ほう。よほど良い手が来たと見える。コール」
その、最上階。開け放たれた窓から吹き込む緩い風と、互いがカードを繰り擦れる音が断続的に響く。
「しかし良い夜だな、オーナー。ここから眺める街の夜景ときたら、綺麗なもんだ……」
「……本来ならば、君のような凡俗が望むべくも無い光景だ。せいぜいありがたがるといい」
「ああ、そうさせてもらう」
海原 茂
が、支配人室のいかにも上等な革張りの椅子へ深く腰掛けているのは、この部屋においてあるべき姿だと言える。
異質なのは眼前で悠々と足を組み、放り捨てるようにしてカードをオープンした、この男だ。
「ストレートか。君の勝ちだな」
「なあに……そうヘコむこたあねぇ。チップはまだ残ってる……そら、もうひと勝負といこうぜ」
ち、とひとつ舌を鳴らした海原へ、薄く口元を緩めた彼は、侵入者である。名は
如月 庚
、海原の口にしたように、本来この場にあるべきではない招かれざる客だ。
さらに付け加えるなら、この真夜中に持ちかけられたポーカー勝負とて、海原には何ら受ける理由などありはしないはずだった。
「忘れるなよ? 俺が勝ったら……」
「ふん。ここはカジノだ。正当な勝利には、正当な配当を支払う用意がある」
「グッド。さあ、勝負を続けるぜ」
指でチップを弾き、苛立たしげにテーブルへ投じた海原へ、如月はにいと笑う。
海原には、侵入者の持ちかけたこの勝負を、無下にはできない理由があった。
今や街の夜を生きる者たちにとって、
黒崎 俊介
の名を知らぬ者は無くなった。といって、彼にとっては決して歓迎すべきことではない。
先日に報じられた、一介の青年実業家を巡る一連の
醜聞
は、悪名高いクロサキ機関の実権をいくらか揺るがす程度のインパクトをもって、社会の表裏へと広まった。巨大な組織を根底から覆すには至らずとも、黒崎という男の手腕を疑う者は少なからず現れたことだろう。
「いや、無様な醜態だったねぇ?」
『
破軍
』の異名と、まるで少女のように可憐な容姿を持つこの男もまた、そのひとりであったようだ。
「……『七星』の幹部殿が、わざわざそれを言いに? お暇なことだね」
「君の尻拭いに奔走したおかげでね、こちらの『名』と『駒』どもも、多少ながら傷ついた……そう言ってるんだよ」
いつものごとく不敵な態度、何はばかることのない男の物言いに、黒崎は疲れたようなため息をつく。
「そこまで頼んだ覚えは無いけどね。僕らはあくまで、ビジネスライクな関係であったはず……」
「次は」
声色の変化に、ぴくりと眉を揺らす。
「……次に、こんなことがあった時は……温厚な僕も、君との関係を考えなくちゃいけない。肝に銘じておけよ? 若造」
小柄な体躯のどこに、これほどの威圧感を発する源があるというのだろう。黒崎は奥歯を噛み締めつつ、目を細めて男を見返す。
口から漏れ出すように、つぶやく。
「狂人め……」
「ま! それはそれとして」
そう言って事も無く、彼はころりと表情を翻してみせた。
「ねえ黒崎君、良い情報があるんだけど。買わないかい?」
ビジネスライクな関係とは、つい先ほどに黒崎自身が口にしたことだ。複雑に絡み合う互いの関係を熟考した上で、黒崎は情報とやらを買うことにした。
男は語る。黒崎の所有する『カジノ・オーシャン』が近く、不埒な輩の標的たらんとしていること。その中心人物として挙げられた名には、
「
泉 竜次
……? これはまた、お懐かしいことだね」
大いに聞き覚えがあった。
「まぁこの程度の障害、君なら跳ね除けられるよね? 期待してるよ。フフ……」
暗がりへ消えていった男の背を見送り、ふん、と鼻から息を吐いた後。黒崎は取り出したスマートフォンに指を滑らせ、連絡を入れた。
「……海原くん。話がある」
満ち満ちるきらびやかな光を縫うように、一羽の蝶が飛ぶ。
カジノの中央を貫いて走る4基のエレベーターシャフト、その周囲に設けられた吹き抜けによって、蝶へと身を変じた
屋敷野 梢
がフロアを上下に移動することは容易だ。もっとも心無い警備員や、ギャンブルの敗北に荒んだ客にでも見つかり、駆除されてしまってはたまらない。人目を避けて慎重に、梢は4Fのセキュリティフロアへと忍び込む。
手すりに止まって羽を休めつつ、屋敷野は出がけに聞いた、相棒の言葉を思い出す。
黒崎って男が絡むと、大概のヤツは不幸になるらしい。なら、俺たちは……どうなんだろうな?
彼女は笑って、こう答えたものだ。
「ま、少しくらい不幸を背負ってる方が、かっこいーですよ! 不幸自慢はダサいですけどねー」
屋敷野が下ろしたロープを伝い、相棒は今頃支配人室で、オーナーの海原相手に勝負を吹っかけているはずだ。その間に、屋敷野にはここで探るべきことがあった。
(さてさて。こんなにも明るい建物を叩けば、どんな埃が出てくることやらー)
『カジノ・オーシャン』の表向きの支配人は海原だが、その実、黒崎の多大な出資によりオープンされた……ともっぱらの噂だ。だからこそ、そこに何らかの闇が潜んでいると考えるのは妥当なことだろう。
(おっと……)
前方からの重厚な足音に、屋敷野は物陰へと身を隠す。ライフルやボディアーマー、ヘルメットで身を固めた警備兵たちが、ぎらつく瞳を周囲へ投げかけながらに、フロアを巡回しているのが目に入った。
(さすが、クロサキ機関の息がかかっているだけあって、カジノの警備員とは思えない武装っぷりですね)
今回の件を、『請負人』たる屋敷野と如月へ依頼してきたクライアント……ギャンブルにいささか熱を上げすぎただけの言わば善良なる一市民も、この連中によって外へとつまみ出されてしまったそうだ。
金の恨みは根深い。それを扱う、カジノに蔓延る闇もまた。カジノ内で金の流れを追えば、何らかの答えに行きつくはず……つまりはそれが、屋敷野や如月の目算だった。
(……おや?)
ガラスの壁によって仕切られた、セキュリティフロアのとある一室。屋敷野は人へと戻り、息を殺してガラスの向こうを覗き込む。
そこにはもはや見慣れた顔がひとつ……それに、見知らぬいくつかの顔があった。
(黒崎さんと……誰ですかねー? この人相の悪いおじさんたちは)
スマートフォンを取り出し、屋敷野はその様を撮影する。
件の泥棒らが動き出す、数日前の夜のことだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
悪徳は芳しき香りに満ちて
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月07日
参加申し込みの期限
2016年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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