this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
悪徳は甘美な美酒の味わい
【悪徳シリーズ】 ブレードダンス
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
16
つぎへ >>
【反攻】
ぞわ、と肌を走る悪寒。僅かな放心の後、
アキ
はその感覚をもたらしているのが、海原に抱きすくめられているためだと悟った。
「なっ、何しやが……何をされるんですか、海原さん!?」
「何を? 白々しい。そのつもりでついてきたんだろう?」
誤解もはなはだしいが、その目は本気だ。
レイ
の用意したホログラム本は効果覿面であり、加えてふたりの煽情的なポージング、色気たっぷりの艶姿が、少々効果的に働きすぎてしまったらしい。いつの間にやら、先ほどに眼鏡詐欺の二人組から買ったアンティーク眼鏡をかけ、海原はアキの細身をまさぐる。
「ちょっ、やっやめ……やめろっての、こらー!」
「そう邪険にするな。素直に楽しめばいい……さあ、君も」
身じろぎして抵抗するアキを抱き込みながら、海原はレイまでも誘う。
あくまでバニーとして、正体を伏せつつか弱い抵抗を試みるアキ……しかし傍ら、レイの対応は、真逆のものだった。
「……断る」
「何?」
どこからともなく。いや、それもまた事前に、この場へと運び込んでおいたのだろう。レイが手に取り抜き放ったのは、ぎらと鋭く室内灯の明かりを照り返す、一本の刀だった。
一閃、頭上から断ち割るように、アキの身体を避けて振り下ろす。海原は間一髪で身を引くと、体勢を立て直しレイを睨む。
刀身の上、ぱりりと弾けるような音を立てて這い回る、青い電弧。
「お前……ただのバニーガールではないな」
「特殊炭素繊維鋼の刃へ、目に見えない放電索を組み込んである……さながら、雷を切り裂いたという逸話を持つ名刀になぞらえたというところか。斬られれば、タダじゃすまないぜ?」
さすがに黒崎の子飼いであり、彼もまた不測の事態、荒事には幾らか慣れているのだろう。海原は身構え、手のひらにはぱちりと、レイの放電刀によく似た雷が走る。どうやら、ろっこんの使い手でもあるらしい。
「君たちには、詳しく話を聞く必要があるようだ。その身体にね……少しばかり痛い目を見ることになっても、自業自得と知りたまえ」
「やってみろ。変態野郎」
海原の手のひらから、ばりりと稲妻が迸り、アキの身体を包み込む。
「うわっ……!? って、あれ、何ともない?」
海原のやり口は、とうに調査済みだ。レイはバニースーツの胸元を指でつまみ、くいと引き上げて見せながら、
「悪いな。この服はジェット機の落雷対策にも採用される、特殊繊維金属を編み込んである。電撃は通らねぇ……、ッ!」
とはいえこの場においてもっとも厄介なのは、海原ではない。
それは、支配人室に騒ぎが巻き起こると程なく飛び込んできた、
サキリ・デイジーカッター
の恐るべき剣筋だ。両の手に握り込んだナイフは、金属繊維を織り込んだレイのバニースーツを容易く斬り裂き、胸元を際どく露出させる。
「よう……お前か」
「君たちと戦うことになるとはね。まぁ、僕にも事情ってものがあってさ、見逃すわけにはいかないんだよ。悪く思わないでよね?」
瞬間、レイの背後。デイジーカッターはろっこんによる転移で後ろを取ると、二本のナイフを交差状に振り抜き、レイの肌に薄く赤い筋を刻む。レイも退かずに反転、放電刀を一振り、二振り。そのたび甲高い金属音が響き、デイジーカッターはナイフで剣閃をいなし、受け止める。
「っ、ち……」
そのたびに電撃が走ると看過したのか、続く三振り目は大きく飛び退き、間合いを取った。
レイもデイジーカッターも、互いに金でスリルをやり取りする傭兵であり、そして双方ともに退けない理由があった。仲間たちのため、恩人の身柄のため……既に見知った間柄でありながら、交える刃に、一切の躊躇は無い。
斬撃の合間を縫うように、海原が手のひらを掲げたのを目にして、
「おっと。そいつはやらせない」
レイは身をひねり、瞬時に天井目がけて何かを投擲。設置されたスプリンクラーを貫いたのは、彼の使う特殊な矢だ。途端、弁を破壊されたスプリンクラーから雨のように雫が散水され、部屋中を濡らしていく。
「このスーツに、電撃は通らない。だが、あんたはどうかな? この状態で雷を放ったら、一体どうなる?」
「む……」
苦々しげに歯を軋ませた海原だが、レイの狙いは、彼を封じ込めるばかりではなかった。
切り札は、怯えるフリをしてデスクの後ろへ身をかがめた、アキだ。
(デイジーカッターだっけ、強いなあいつ。二人がかりじゃ、レイも凌ぐのが精いっぱいだ……俺がやるしかねー!)
もちろん、繰り広げられる剣戟の嵐の中へと飛び込むのは、容易ではない。だが、奇しくもそれを可能とする条件は、整っていた。
デイジーカッターが、レイの薙ぎ払う青くスパークする刃を潜り抜け、二刀のナイフを右から左から、上下からと変幻自在に振るいながらに、ふと、
「……!」
ちらりとアキを見て、小さくうなずいたのだ。
華奢な拳を握り締め、濡れた床へと足を踏み出し、アキは駆ける。
「……海原さん、危ないっ!!」
「むっ!?」
レイとデイジーカッター、交錯する刃の巻き添えから主人を守る……そんな体で、アキは海原の正面からぶつかり、勢い余ってデスクの上へと倒れ込んだ。
「ご、ご無事ですか!? 茂さん」
「ちっ。邪魔だ、どけっ……ヤツはどこへ行った!?」
感謝の言葉も無く、アキの軽い身体を乱暴に押しのけたところで、海原はレイの姿が見えないことに気付く。どうやら一瞬の隙に逃走してしまったようだ。デイジーカッターへ責めるような瞳を向ければ、
「……追いかけようか?」
「当然だ、私の命を狙うなど許されん。確実に仕留めるんだ。こちらはセキュリティフロアに、スタッフの身元を改めさせなければ……」
部屋を飛び出したデイジーカッターに、不機嫌そうに電話をかけ始めた海原を尻目に。
「私は、お仕事に戻ってもよろしいでしょうか?」
アキが落ち着いた口振りで尋ねると、いかにも鬱陶しそうに、片手で追い払われてしまった。どうやらもはや、こちらに構っている余裕は無さそうだ。
とはいえ、好都合。
「それでは、失礼しますね……『茂さん』♪」
退室したバニーガールが口にする呼び名の変化や、それが事を成し遂げた合図であったこと……すり替えられたカードキー。デスクに残された一枚の紙きれには、『怪盗が頂きました♪』の一文に、可愛らしいハートとキスマーク。
そんなものに海原が気付くのは、もう少し後のことになるだろう。
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
16
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
悪徳は甘美な美酒の味わい
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
悪徳は芳しき香りに満ちて
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月07日
参加申し込みの期限
2016年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!