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悪徳は甘美な美酒の味わい
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【収穫】
「コンプレッサーを動かすぞ。準備は良いな?」
夜海霧 楓
が大仰な機械のスイッチに手を添え言うと、目の前の
八神 修
、
卯木 衛
や
泉 竜次
もうなずいて、通信機を通じて各方面からも肯定の言葉が返ってきた。
がちりとスイッチを捻りONに合わせると、エンジンがやかましい音を立てて動き始め、コンプレッサーは周囲の空気を鋭く吸引し始める。
直後に、
「……浮いた!」
卯木の嬉しそうな声は排気音に紛れ、空気はぐるぐると渦を巻き、積み上げられた山からはらはらと、紙幣は宙を舞い始める。金をはらんだ風は室内の全てを巻き上げようと円を成して巡り、やがて札の竜巻として成長していく。
「よーし、いくぞー!」
卯木が取り出したのは、起爆スイッチ。仕掛けた爆薬の威力はたかが知れているが、通気口の出口である金属製の蓋を吹き飛ばすには十分な代物だ。かちりと親指で押し込むと、炸裂音が遠くで断続的に響き、
「そーれ、飛んでけーーーっ!」
札は無数の白い鳥のごとくに、金庫室から前室へ、そして通気口へと、空気の奔流に乗り飛び立っていく。
響いた爆音に客たちが身をすくませていたのは、ほんのわずか。
「か…………金だーーーっ!!」
誰かが叫んだのを契機に、カジノフロアは歓喜と狂乱のるつぼに飲みこまれた。
通気口からおびただしく吹き出す紙幣が、周囲を白く染め上げていく。客たちは我先に空中の札を掴もうと手を伸ばし、床やポーカーテーブル、ルーレット台に落ちた札を血眼になって拾い集める。
その只中にあって、
呉井 陽太
と
芽守 健作
は顔を見合わせ、次いで揃って眼鏡を外し、示し合わせたかのように同時に拭った。
「何だか、すごいことになってきちゃいましたねぃ」
「ずいぶんと大掛かりなことを考えていた方々がいたようですね。良い腕です」
眼鏡詐欺の売り上げは必要十分な額ではあったが、これはいわば、ボーナスのようなものだろう。ふたりもせっせと札を拾い集め、ポケットへと詰め込んでいく。
北条 冬華
は場内の様子に目を細め、感嘆のつぶやきを漏らす。
「……素敵なお仕事ですね」
フロアに舞い散る紙幣はまるで、白い雪のように美しかった。きらきらと輝いてさえ見えたかもしれない。
うっとりとしたような彼女へ、
城山 水樹
と
桧垣 万里
は微笑み、
「でしょ? 私、最初は復讐のつもりだったけど……何だか少し、楽しくなってきちゃったわ」
「次のお仕事は、ご一緒にいかがですか?」
誘いに北条は、考えておきますね、と明るい笑みを返した。
リサ
は飛んできた札の一枚を空中で掴み取り、それを見つめる。
仮面のディーラーは、全てを知っていた。泥棒たちが仕掛けた今夜の計画、彼らの動向。
この『カジノ・オーシャン』が擁する、後ろ暗い秘密までも。
(情報は十分に吸い上げた。成果は上々、今夜はここまでね)
あとは、集めた情報を然るべきところへ売りさばき、金にするだけ。
掴んだ札を風に流して、リサは仮面の奥に微笑を隠し、客たちの熱狂を悠然と眺めた。
翻る棒が警備兵を打ちのめし、跳躍した
深雪
はその胸元へ、強烈な飛び蹴りを叩き込む。加速した
御剣 刀
が流麗に警棒と蹴りの連撃を放てば、敵は軒並み床へと倒れ伏し、動く者は彼らの他にいなくなった。
「! あなたは……」
が、ふたりは気を緩めずに、身構える。
「お前か。今回は敵同士ってわけだな」
ゆらりと姿を見せたのは、
サキリ・デイジーカッター
だった。両の手には短刀。ぎらりと輝く瞳に宿る光は、鋭い。
しかし、
「……
ヤーガ
が、監視カメラの類を無効にしてくれてるんだろう? おかげで僕も、君たちを斬り刻まずに済む」
彼は手にした武器を構えることなく、代わりにそう言った。
「何だ、訳アリか?」
「まあね」
カジノ全域の監視カメラは今や、ヤーガの手の中にある。セキュリティフロアに勤める職員は気付きもしていないことだろうが、確かに天才ハッカーの手によって、デイジーカッターの姿は映像から消えていた。
「黒崎……ヤツが裏社会でのし上がったのは、伊達じゃない。えげつないことを思いつくもんだよ」
彼は語った。彼の恩人である
桜栄 あずさ
が、黒崎の手に落ちたこと。彼女の身を保証する代わり、デイジーカッターを泥棒たちの前へと送り込み、同士討ちさせようという目論見であったこと。
「僕にとっては恩人だからね、見捨てるわけにもいかない……」
「あー。それについては、朗報があるぞ?」
札の舞飛ぶ金庫室、その前室の扉から現れ声をかけたのは、泉だった。
「君がデイジーカッターくんだな。伝言を預かってる」
泉が不意に、小さくたたんだ紙切れを放り投げた。それを受け止め、デイジーカッターがぱらりと開くと、
「地図……? 寝子島漁港の第三倉庫……これを、誰から?」
「仮面をかぶった、素敵なお嬢さんからさ。安心していい、確かな情報筋だ。急げば、連中が気付く前に救い出せるだろう」
それは紛れもなく、未だ拘束されたままの恩人、その監禁場所を示していた。
「裏は取ったよ」
とは、通信機と深雪の口を通じて告げられた、ヤーガの言葉だ。
「倉庫内のカメラに侵入したら、確かに桜栄がいた。警備の人数はざっと5人、君なら問題にならないよね? ……だそうよ」
「……そうか……恩に着るよ。ありがとう、行ってくる」
「待て」
彼へと声をかけたのは、着替えを終えてやってきた
レイ
と
アキ
だった。
「持っていけ。餞別だ」
レイが投げ渡したのは、ひと振りの刀。放電索を仕込んだ電撃刀だ。刃物に熟達したデイジーカッターなら、説明せずとも使いこなすだろう。
回転しながら飛来した刀を受け止め、黙したままうなずき、くるりと踵を返したデイジーカッターへ、
「まぁ……気を付けていけよな?」
そっけなく言ったアキの言葉に背を押されながら。彼は駆け出し、瞬く間に姿を消した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
悪徳は芳しき香りに満ちて
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月07日
参加申し込みの期限
2016年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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